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第6話
誰!?
東雲さんは?
と思いつつ、驚きすぎて声が出ない。
「どうしたのー?」
奥から、いつも以上にくたびれた東雲さんが顔を出した。
「あ、あぁ、えっと、鍋を持って帰らないといけなかったのを忘れてて」
「そうだったんだ!ごめんね、私も一生懸命洗っといたのに忘れてたや」
トコトコトコ……っとキッチンの方に駆けていく東雲さん。
『一生懸命』洗ったとは?
で、この人は?
「初めまして、看護師の久世って言います」
はい?
「君の話は東雲さんから聞いてるよ、若いのに頑張ってくれてるって」
「あ、はい、仕事なので……」
そのとき初めて気になった。
東雲さんっていくつなんだろう。
この、久世さんっていくつなんだろう。
で、なんで看護師が家にいるんだろう。
「お待たせー、また明日もよろしくね」
ニコッと人懐っこい笑顔で鍋を手渡してくれた。
こう見た感じと懐っこい感じは『ちょっと年上』くらいに思ってた。
でも、それならこんなマンションには住めないよな。
頭フル回転で考えていたら、視線が気になった。
久世さんという方の視線が。
「あ、はい、こちらこそ」
そう言うやいなや、ドアがゆっくりと閉められた。
何だったんだろう。
夢かな?




