第50話
「ちょっと休憩ーー」
今日もまた教えてくれているときに休憩だ。
腰を上げて『仕事部屋』に向かっている。
「東雲さん、大丈夫ですか?俺だったら1人で自習もできるんで」
ベッドに横になっても良いですよ、って言おうと思ったけど、年下男性の俺が言えるものではないよな。
「いいよー休憩すれば大丈夫だから」
そう言って笑った東雲さんの顔には明らかに疲れが見えた。
きっと……仕事部屋のオフィスチェアで寝てるのかな。
そんなに疲れたのかな、だったら本当にベッドに横になったらいいのに。
* * *
「久世さん……少しだけ話したいんですが、都合つきませんか?」
小さな違和感が積み重なってどうしようもなくなった俺は、訪問看護に来ていた久世さんにそう話しかけた。
最初こそは「ん?」という顔をしていたが、すぐに
「大丈夫だよ。今日の夜ご飯、一緒にどうかな?」
と爽やかな笑顔でお誘いしてくれた。
それを聞いて少し安心して、午後も東雲さんはちょいちょい休憩しながらいろいろと教えてくれた。パソコン操作もだいぶ慣れてきた。
* * *
「待たせたね」
いつぞやのファミレスに待ち合わせをして、今から夜ご飯だ!
「ところで話って……東雲さんのことかい?」
さっそく本題に入ってきた。
「あ、はい」
「東雲さんがいろいろ教えてくれたおかげで、パソコンスキルもすごく上達したと思います。でも……教えてくれる途中で東雲さんが休憩するんですけど、最初はパソコンから離れるだけだったのが、今は仕事部屋に入っていってしまうんです。俺のせいで疲れさせてしまってるのかなって不安になっちゃって」
「なるほど」
久世さんはそう言って何かを考え始めた。




