第49話
東雲さんちの家政夫をしてて、いくつか気になることもある。
月に1回だけ、確か水曜日、
「用事があるから15時くらいから来てほしいな」
という日がある。
前に病気の話を聞いていたから、たぶん病院なんじゃないかなと思うんだけど、本人が『病院だ』と言わないから、あえて俺からも聞くことはしない。
ただ、不在のときでも家政夫なんだから家事とかしておきますよ、と提案したけど、いないときに家に入られるのはちょっと嫌みたいだ。そこも雰囲気で感じたので、あえて深入りはしなかった。
次に久世さんだ。
久世さんが来る時間に俺もいるようになって気付いたのだが、俺が立ち入れない『仕事部屋』に久世さんなら入ることができるようだ。
訪問看護はインターネットで調べたけど、よく分からない世界に感じて、必要以上に調べることはしなかった。
以前、東雲さんの調子が悪かった時期は久世さんが来る回数も増えていた。東雲さんの調子に合わせて回数とか調整しているんだろうけど、1時間もいったい何をしてるんだろう。
そして外出の回数だ。
一人暮らしで在宅ワーカーなのに、『異様に少ない』のだ。
ほとんどをネットスーパーを駆使して過ごしているようだけど、……何で気になってるのかと言われたら言葉にはしにくいし、もしかしたら土日に外出しているのかもしれないけど、外にも出ない日もある。健康的に平気なのだろうか。
なーんて、俺ごときに心配されてもねぇ、って感じだろうから言わない。
ただ東雲さんが平気ならそれでいい。
でも最近、俺に教えてくれる時間中にも『仕事部屋』に行くんだよね。
何か気に触ることでもしたのかな、俺。




