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第40話
頭の中で久世さんと兄貴の言葉がグルグルしてる。
事情を知っても、どうか”いつも通り”に接してほしい。
あんまり関わってほしくない。ろくなことにならなそうだし。
遠慮したりして助けを求めるのが下手みたいなんだ。
お前のこと心配してるんだからな。
そこでハッとした。気付くことが出来た。
”東雲さんのこと”を話してるけど、誰も”東雲さんはどうなのか”を聞けてない。
俺の話しではないんだよ。
自分なりの結論が出て、……お腹が空いた。
後回しにしていた食事を摂りに行くと、空気が何か微妙。
兄さん、母さんに言って帰ったな、これ。
「母さん、俺、今の仕事のお客さんにちゃんと向き合いたい。それがどうなるか分からないけど」
「いいんじゃない?後悔しないようにやってみなさい」
そう言って母さんは笑ってみせて、食事の準備をしてくれた。
* * *
次の仕事の日、
「ピンポーン」
ガチャリ
「よろしくお願いします」
俺は決めた。今まで通り、何も気にしないことを。




