第14話
「あとはよろしく」
ニコッと笑って、背中をポンと叩かれる。
そうだよね、分かってた。
「えっと、洗いやすいサイズで言うと、18センチがいいかと思うんです」
「蓋も欲しいですよね」
そこまで言うと、フリーズしていた東雲さんがいきなり動き出した。
「じゃあ、これにしよう」
「え?」
確かに性能が良いやつだけど、値段が高いような。
「菜箸はこれしか売ってないですね」
「ボウルはこれにしましょう」
さてと、他に何か……
「ねぇねぇ、これ買おうよ!」
遠くから声がした。
え?東雲さん、いつの間に?
「これ、かわいい!」
ソファ?こんなノリで選んでいいの?
8万円!
「東雲さん、でもこれ高くないですか?」
「……さすがにそうだね」
びっくりした!
次はドラックストアに向かったけど、今回は終始、俺のペース……だと思ってた。
「洗剤の詰め替えありますか?」
「シャンプー類は切れてなかったですか?」
「ふりかけとか持ってます?」
また東雲さんが駆け出す。
「このお菓子、欲しい」
子供か!
「お菓子のストック切らしてたんだよね」
ちょっと待って!お菓子ストックしてるの?ま、まさか……
「ご飯の代わりになんてしていないでしょうね?」
「……」
やっぱり!
「ちゃんと3食、食べるのなら」
「やった!」
まあ、お金は東雲さんが出すわけだし、……って量が多すぎないか?
最後は近所のスーパーに向かう予定だったけど、ここで東雲さんに異変が起こった。
どう見ても顔色が悪いのだ。
さっきまでと比べて元気もない。
「東雲さん、大丈夫ですか?疲れちゃいました?」
「あ、えっと、うん……ごめんね、せっかく付き合ってくれてるのに」
運転できるのか?
「家まで運転できますか?」
と言いつつ、俺はペーパードライバーなので運転を変わったところで安全ではない。




