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勝負!ラスト…驚き

「…」


とある日の放課後。俺は珍しく一番乗りで部室に来ていた。と言うのも…


「…あれよあれよのうちに卒業式かよ…」


年明けてからというもの、俺たちは部活と言う部活をせず、ただ部室に集まってはぐだるだけと言った毎日を過ごしてしまっていた。その間に3年は全課程を終え今は休みに入っている。…去年はこれくらいの時期にショー部の最後の大勝負をやったんだよな


「やっほー!斑目先生の登場ですよー!」


「うわぁっ!?」


そんな事を考えていると急にドアが開き、斑目先生がやって来た。…びっくりしたわぁ…


「先生…なんか用っすか?」


「いやぁねー、今日、前顧問から電話がかかってきたよー?」


「…黒羽根さんっすか」


「何でもー、来年の人事はどうするのー、だってさ」


「…」


その時期が来たのか…とうとう今年のショー部も終わりの時が来たらしい。…二回目だが…やっぱりなんとなく寂しい気持ちに包まれる


「…」


「それでー、河内君にはー、来期部長をお願いしたいなあーと思ってー?」


「…は?」


あまりに唐突な指名に俺は戸惑った。その中斑目先生はいつになく真剣な眼差しを向けてきた


「私はあまり部に絡んでは居ないからぁ、あまり偉そうな事は言えないけれどぉ、来年もこの部は文化部のトップに居るんだろうからぁ~」


話は聞いていた。文化系の部活動の中では活動規模、予算、人数とどれをとってもショー部はトップだった。それは今年度も同様らしく、それの顧問である以上はしっかり部を引っ張ってくれる人間に託したいのだろう。だが…俺は首を降らせてもらった


「…俺の一存だけでは決められないっす。それがうちの部のやり方っすから」


「だよねぇー?」


斑目先生は分かってるかのような笑顔で肯定してきた


「なら、皆で任せるからぁ、早めに決めてねぇ?」


「了解っす」


それだけを言い残し、斑目先生は部室を後にした。…改めて寂しさを感じてしまった。阿見津先輩と暦先輩の卒業…か


~♪~~♪


「…ん?」


すると俺の携帯が鳴り出した。名前は…ん?知らない電話番号…?


「…もしもし」


『もしもし、淳様』


「…奏夢さん?」


電話の相手は奏夢さんだった。たぶん俺の電話番号は憐香から聞いたんだろう。だが…


「奏夢さん、何か用っすか?いつもなら大体直接会って話するっすよね…」


『実は淳様にお話があるのですが、私が淳様に直接お会いすると馬鹿が嗅ぎ付けるので』


「はは…、で、何の用っすか?」


『…実は、その馬鹿の話です』


憐香の扱いは相変わらず悪いが、どうも草影さんの声音を聞いている限りにはどうも笑い話じゃ無さそうだが…


「…憐香がどうかしたんすか?」


『実は…お父様の仕事の都合で外国に行かなきゃならなくなりました』


「…え…?」


『その引っ越しに、憐香様もついていく手筈になってます』


…憐香が、転校ってことか?


「ち、ちょっと待つっす。憐香はそんな事、一言も…」


『それはそうです。この話、憐香様がそんな事、大好きな部活に言えるわけが無いじゃないですか。…大変悔しいですが、憐香様には最後まで伝えず行くみたいですね』


「そんな…そんな無茶苦茶な」


『私もそう思います。…ですが、それが憐香様なのです』


奏夢さんの声が震えてる気がした。知らぬ間にしっかり名前を言ってるし…


「…」


『ですから…河内さん、とりわけショー部の皆さんに最後もいつもと同じような弾けた部活をしていただきたいんです』


「…そうっすか」


『…来期の部長は、貴方でしょう?』


「…いや、まだ決まってないっす。…近々阿見津先輩が指名してくれるはずですから」


俺は自分が部長になる、という事を避けた。それの意図を感じたのか、奏夢さんは電話越しに少し笑い


『…無いですよ、うちの馬鹿が部長なんて』


そう言い、鼻で笑った。…憐香も、居なくなるのか…



奏夢さんからの電話が切れ、俺は一人、部室で座っていた。…今期最後の勝負、か…。…


「…帰るか」


とりあえず今日は誰も集まる気配が無いため、帰り支度をして部室を出た…



「…最後の部活なぁ…」


帰宅の道中でも俺は思案に暮れていた。…どうせなら盛大に、楽しく送り出してやりたい。それがカオルさんのやり方だったし、阿見津先輩達もついて行っていた。憐香もまんざらじゃ無かった。…でも、普段はこーいう企画なんて俺やってないからなぁ…


「…河内君?」


「え?…阿見津先輩?」


そこに現れたのは阿見津先輩だった。先輩と部活以外で会うのはもしかしたらはじめてな気がする。阿見津先輩は目をいろんな方向に泳がせて落ち着かない様子だった


「…河内君、今帰り?もしかして…ショー部?」


「まぁそうっすね。今日は誰も来なかったんで、とりあえず帰る事にしたんす」


「…そう、なんだ…」


なんか残念そうな阿見津先輩。…部に、思い入れがあるんだろうな


「…ここであったのも何かの縁だし、一緒にご飯でも…どうかな?」


そこで阿見津先輩からまたも意外なお誘いが来た。…飯か


「構わないっす。どこ行きますか?」


「…なら、あそこかな?」


阿見津先輩はそういうと行き先を告げずに歩き出す。着いた先は…

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