ごーん
「…ふぅ~」
「おにーちゃん…眠いよぉ…」
「やかましい。俺だって眠いんだよ。…だが、なんか部活だって言われたら断れなくてな…」
1月1日。俺と蜜柑はこの日になった瞬間から町の神社に足を運んでいた。…というのも、前日の朝に阿見津先輩からの呼び出しがあったのだ。…どうしてこう元旦から動きたがるかねぇ…
「寝正月にしよーよー…」
「だから…文句いうなら勝手に帰っていいんだぞ?」
「えー」
さっきから蜜柑はぐずりっぱなしだ。…ったく、強制じゃねぇんだから居なくたっていいんだがな…
「あ、お疲れ様です、淳先輩」
「やーほぅ~♪」
「…なんで居るんすか、カオルさん」
「冷たいなぁ~あっちゅん!彼女の私に失礼だよぉ?」
おみくじ売り場に来てみると、そこにはコハルとカオルさんが居た。…何故カオルさんが居るかは分からないが…
「コハに聞いたよぉ?部活なんだってぇ?」
「らしいっすけど…」
「なんかねぇ、私の楽しみセンサーに反応したよぉ♪」
「…なんか、すごいセンサーを装備してるんですね?」
とりあえず桜姉妹と合流しておみくじを買う。…吉、か。普通だなー…
「にゅふー、中吉ぃー♪」
「私も中吉です」
「わたしもだよ、おにーちゃん!」
他の三人は何故か皆中吉。…え、なんで?
「…ここに居たんだ?」
「よぉ皆!元気してた!?」
「阿見津先輩に、時雨先輩っすか」
そこに現れたのは阿見津先輩と時雨先輩だった
「…時雨先輩も、カオルさんから聞いたんすか?」
「まぁな。どうせ暇だし、ちょっくら顔を見ようと思ってな?」
「喫茶店は正月休みっすか」
「そうだな。この時期は開けても客は来ないしな!」
「それはそれで客来る気がするんすけど…」
一行に阿見津先輩と時雨先輩を加え、俺たちは今度は屋台を回り出す。…代わり映えのしない屋台ばっかだな。焼き鳥、かき氷、たこ焼き、わたあめ…
「!?」
ここでコハルが何かに気付きすごい早さで後ろを振り返った
「どした、コハル?」
「い、いえ…。あ、あの、もう一周見てみませんか、屋台…」
「…後じゃダメか?」
「出来れば今がいいんですけど…」
…なんか変わったとこあったか?
とりあえず俺たちはコハルの要望に答え、もういちど屋台を見て回る。もんじゃ焼き、クレープ、チョコバナナ、わたあめ、たこ焼き、かき氷、焼きとり…
「「!!??」」
今度はコハルと時雨先輩がなにかに気付いたらしい。驚いた目で後ろを見ている
「ひとみん、なんかあったの?」
「い、いやいやカオル!?今見て気付かなかったのか!?」
「…すいません、瞳先輩。わたしも分からなかった…」
「弓佳もか!?…河内、お前は気付いてるだろ?」
「え?えー…」
時雨先輩が「お前なら気付いてくれると信じてる!」的な顔で俺を見てくる。…えーと…焼き鳥、かき氷、たこや…
「あぁーっ!?」
そうか…そうだったのか!?
「やっと気付いたんですか、淳先輩」
「ねーねぇあっちゅん、なんかあるの?」
カオルさんたち分からない組が答えを聞いてくる。…とりあえず、時雨先輩にアイコンタクト!
(…教えていいっすか?)
(…知らない方が幸せな事もあるさ。どうせ利用しないし、カオルに教えたら「雪中かき氷早食い対決ぅー!」とか言い出しそうで怖いしな)
…俺は、時雨先輩とある決断を下し、カオルさんたちを見る、そして…
「教えないっす」
「「なんで!?」」




