勝負!⑨…未来学院代表、立川千沙、まふまふー
「じゃあ、はじめるよー」
「…うっす」
準備が終わり、立川も大福を食べ終えとうとう戦いの火蓋が切って落とされた。…とりあえず俺はコンボでのボーナスポイントを狙うため、中段までの連鎖の種子をつくっていく。立川は…ん?
「が、がんばれふくちー♪」
「がんばるー」
…両端をブロックで固めている。…何がしたいんだ?
その間にも俺は地道にブロックを繋げて消してを繰り返しスコアを伸ばしていく。こういうのは一気にコンボを行い荒稼ぎするか、地道に数をこなし、ポイントを伸ばすかの2択だ。…もしや…
「まふちー、もうそろそろ?」
なんか香織さんがなんか不吉な事を言っている気がする。…まさか、そんな適当な積み方をしてるような状態から大連鎖…無いよなー?
「…」
時間は大体一分経ったか。スコアは圧倒的に俺が有利、だが…立川からは焦りは微塵も感じられない。…くそ、なんだこの嫌な感じ。こーいう勘は結構当たるもんだが…
「まふ、まーふー!」
「…!?」
なんか立川が雄叫びをあげたかと思ったら、1つブロックを消したらしい。…ただ、なんかすごい勢いで立川のフロアのブロックが…消え出した!?
「な…ちょ、待ったぁっ!?」
「来ましたよー!まふちーの最強スキル"なだれんさ"!!」
うわわわ、なんかほんとに雪崩でも起きてるかのように消えてく!?みるみるコンボも決まっていきやがる!?スコアも一気に…どんなチート使いやがった!?
「ぐうっ…」
とにかく、俺も怯んでる場合じゃない。とりあえず自分の場を消していくが…
「あ!?なんで消えないんだ!?」
ダメだ、落ち着け。連鎖が出来んっ!!
あれから二分経ち、残り二分。スコアは完全にひっくり返され状況も最悪。…なす術なしじゃねぇか…
「…なんつー腕っすか。どんだけやり込んでるんすか」
「「まぁ、これが部活動だから」」
「貴女方見てたら学生って何なのか分からなくなるっすよ」
未来学院遊戯同好会、恐ろしい…多分、ショー部と同等の無茶苦茶な部活なんだろうな…
そして残り一分、スコアの差は雲泥の差になってしまった。…ボタン操作の手付きを確認するのは速すぎてギリギリだ。…俺も気持ちでは善戦しているつもりだが…こーいうので自分は意外と普通なんだと気付かされるわぁ
そして試合終了。結果は…言わずもがなで立川の勝利だった。…化け物かこの人
「…あ、もうこんな時間」
「へ?…あ、しまった!?」
「?河内くん、どうしました?」
香織さんが慌てる俺に首を傾げている
「飯を作らなきゃならねぇんすよ!」
「あ…そういえばそんなことを言ってましたね」
「じゃ、じゃあ今日はこの辺で!」
「待って」
急ぐ俺を立川が止める。…?
すると立川は、俺に紙切れを渡してきた。…
「私の、携帯アドレス」
「…へ?」
「これからも、希望高校ショー部と交流したい。…橋渡しまふ?」
「…はぁ、まぁ理解っす。後でメール送るっすよ。じゃ!」
とりあえず俺はその紙をしまい、未来学院を後にした…
「…どうでした?彼は…」
「すごかった。私に食らいついてきたの、彼がはじめて…まふまふ」
「そうですね…。さすが、弓佳の部活ですよ」
「…いや…あれは、それ以前からだと思うよ。来年は…未来学院として、勝負しようかな?」
「それはいいと思います♪がんばれ、まふちー♪」
「…大福、おいし♪」
「…ふむ…」
「おにーちゃん?どしたの?」
「…いや、ちょいと、な」
…未来学院、遊戯同好会の立川千沙、ね…。カオルさんだったら、勝てたのかね…
「やっぱおにーちゃんのカレーうまー♪」
「…そりゃそうだ」




