秋見??
「…おつっす…って、あれ?」
とある日の放課後、俺はいつも通り部室に来てみたが、人が居ない。…机上には一枚のメモが…
『アキミにいくヨ!! アリス』
「…アキミ?どこだよ…」
説明が足りなすぎる。どうしたものか…
「…居た」
「?玲羅?」
すると、遅れて玲羅がやって来た。…手には焼きいもらしきものをもって
「…なんか、聞くまでも無い気がしてきたな」
「…おいしい」
玲羅は焼きいもを二つに割り、片方を口に運んだ。そしてもう片方を俺に差し出してくる。…いただきます
「…おいしい?」
「え?あ、あぁ…」
「…部活、校庭」
「は?」
玲羅はそれを言い残すと部室を後にした。…校庭??
「…あ、来たね?」
「来たね、じゃないっすよもう。なんで急に活動が校庭なんすか…」
「それはね、アキミのためネ!!」
「そのアキミってのが全然わかんねぇんだが」
アリスがいまだに主張してるアキミってなんだ?
「憶測ですが、多分お花見の秋バージョンと思ってるようですわね」
「花見の秋バージョン、ねぇ…第一アリスは花見したことあるのかよ?」
憐香がアリスのフォローに入る。…花見の秋バージョンって何だよ
「弓佳先輩!!ブルーシート借りてきたです~!!」
「買い出しいってきたよっ、弓佳っ」
「…皆、お疲れ?」
そんなところに他のメンバーが荷物をもって帰ってきた。下に敷くシートとか、団子とか買って来たようだ。…要するに、宴会的なものをやりたいんだな
そして準備が整い、皆がブルーシートに円になって座る。真ん中にはさっきかった食べ物が並んでいる。背中には紅葉の木があった。…紅葉の葉は既に枯れているものなんだが…なんだか秋らしい、情緒があるな
「…じゃあ皆?…コップはあるかい?」
「ありまーす!!」
「…紅葉が、きれいだね?」
「綺麗ですわね、真っ赤な絨毯ですわ」
「…今日のような日は、もしかしたら今日しかないかも知れない。…でも、明日はもっと楽しいかも。…その為に今日は、楽しんで?」
「…」
阿見津先輩が音頭的に言った何かは、正直理解出来なかった。ただ、その言葉の意味を考える暇もなく
「…じゃ、いただこう?」
「「はーい」」
「…」
…いまの発言、なんか引っ掛かるんだが…
「ほらほらあっつん!!食べなきゃ無くなるよ!?」
「…花より団子かよ…」
…まぁ、いいか?
「…心ここにあらず?」
「…いや、そんなことはねぇよ」
「…ならいいけど、お兄ちゃん、なんか元気ないから」
「…そうか?ま、気にすんな蜜柑。とにかく食えよ」
「…うん!」
…にしても、本当に赤い絨毯だな。夏場の落ち葉はこんなに綺麗だとは思えないが、絵になる
「ぃゃっふぅ~!!」
…それをすごい勢いで巻き散らかす真昼。…風情もクソも無いな!?




