かつての老人審査員は黙って座っているだけだったのに、今や若い審査員はピアニストに愛の手を差し伸べてくる。
そっか、曲がりなりにもブゾーニ国際のレヴェルの維持ができてたのはリストの練習曲が必須だったのかー、、なっとくのころーんさんです。
これがですね、アジア系が絶対有利になるという理由で廃止、ベートーヴェンのソナタは西ヨーロッパ人が有利になるから廃止、モーツァルトの協奏曲はロシア人が有利になるから廃止、、、。
微分方程式とマクローリン展開と整数論を排除することが2025年に決まってしまった日本の受験数学と一緒ですよね。ころーんさんは理系じゃなかったのですが、なぜか文系数学は得点源でした。文系数学の得意なピアニストというのは、別に珍しくないのです。
せみころーんさんは「算数レヴェルだからだろ!算数レヴェルならそりゃ女子のほうが強いよ!」と笑っているのでした。なんででしょーね、算数は女子が強いのに数学になるとひっくり返っちゃう。
わたしが知ってる限り平面幾何を完答できる女子なんてほんときいたことないんですよ。ヨーロッパに行くとですね「なんであんなのが解けないんだ!」って、「いやーー、日本人はあれでも解けないんですよー」「それは絶対におかしい!人種の問題じゃない!第一問題を作ったのはヨーロッパ人ではないか」って音楽家同士で数学教師の話になってしまいました。あれ作ったの、ルクセンブルク人なんだよなあ、、、そりゃおかしいわな。
話を戻します。
そのねえ、支障が出ました、はい廃止!、これ増えてないかって話です。
せみころーんさんによると、本来は高校数学でやってないといけないものが大学数学に移されたためにおかしな授業になってきたのは1992年頃なんだそうです。
んーでもそれはピアノとは関係ないんじゃないかなー。1992年頃のピアノ業界はまだまだ保守的でしたよ。メトネルやショスタコーヴィチすら弾く人は少なかったし。伝統的に出題してました。まだ1910年代生まれのよぼよぼになってしまったかつての巨匠が生きてましたし。
でー、まっずいなこれ、と思ったのが、プロコフィエフを必修から外したんですよね。任意選択にしちゃった。これが端緒になっちゃってね、ベートーヴェンのソナタも外そうって審査員が決めたとき、「なんかどっか業界内が崩れてんの?」と。
いまやブゾーニ、ヴィオッティ、ヴィゴ、クライバーン、ウィーン・ベートーヴェン、ヴィルツブルク・バッハは課題曲に練習曲がありません。いくらプレセレクションで一曲あるとか言っても、そんなのはやるうちに入んない。どこの音楽学校や音楽院の院の入試でも課せられるように、練習曲はまぁ3曲連続持ってきてよ、これが常識なんですよね。その伝統を厳守したのはチャイコフスキーだけでした。
しかし、院の受験をやらないような年齢の子が、大量のスポンサーマネーで出場するとなると、院の必要条件はいらない、なんてことになっちゃうんですよね。
練習曲やWTCができないような人が、コンクールに出てくるとですね、どういうことになるのか、それはもう明らかですよね。日本人や韓国人なら絶対にこんなところで間違えるわけはないところを、平気で間違えてくれます。
ロシア勢が強いのはインチキだ、こんなことを言う人は決まって素人です。ロシア勢が強いのはショパンとリストとラフマニノフの練習曲をとりあえず一周させるからですよ。全部。旧ソ連時代はこれやんないとクビだったんですよ。
とにかくこれやっとけ!ってのがロシアはあるんですよ。でもロシアを離れると、なにもない。
右も左も何にもわからない人に、「自由にやっといて」と言われても、何のことやらわからないでしょう?
ところが
子供のころに練習曲を周回させられた人は、今度はコンサートのためのレパートリーの設計ができない。で、できないものですから子供のころの夢が反芻される(せみころーんさんと同じこと言ってしまった!しまったぁ!!かぶったぁ!!せみころーんさんは笑っている!)ので、ショパンの練習曲全曲ライブ、なんてやっちゃうんですよね。
あーでもどっちもどっちなのかー。
でもですね
かつての日本人は100%絶対に間違えることのなかったところを、余裕でガタッとイタリア人が間違えて最初のうちは笑えますが、これが連なってくると、さすがに見ていてつらくなってきます。
ララモエラーは「最後まで聞きとおせたブゾーニ国際2019の出場者は、んん、だれもいないからん」って、さっさとシークしてみてました。
「んー、ララモエラーはそんなに厳しい採点でもなんでもないんだけどぉ、やさしい曲をそんなところで間違えちゃったら、、、詰みを逃している将棋みたいなもん」
だそうです。
エリザベート王妃国際コンクール2020ピアノ部門のセミファイナル・ソロリサイタルは30-35分に減っちゃってます。これも昔は40分でした。世界的にやさしくなってしまっている。30分だと、委嘱作とベートーヴェンの後期のソナタ一曲とスクリアビンの単一楽章ソナタ一曲で終わり。こんなセミファイナルってさあ、、、。
「日本より世界のほうがお笑いやのー」とどこからかすらあっーしゅさんの声が聞こえてきそうです。
厳しくふるまうとパワハラ扱いされる、なので易しくしましょう、という全世界的な傾向は、このまま加速するのでしょうか?ころーんさんは課題曲の難化には反対ですが、易化だって絶対嫌です。まえやらされたピアニストのプライドはどーなるんですか!
「リストのピアノ曲はピアノの世界のアルファでありオメガである」・・・フェルッチョ・ブゾーニ




