潮流ってのはないけれども、でも、なんかみーんな
特定の傾向が出てきてるんじゃないのかって思っているせみころーんさんですどーもーとてとてとて。
あい。きょうは、若い作曲家にとっては耳の痛い話。特定の傾向とかいうやつです。
ほれ、なんですか、若い世代がコピーが多いペーストが多いとかいうのですよね。問題はそうではなくなってると思うんですよね。
モザイク化。そうです。脈絡がなーんもなくてバラバラになってきている。かつての三善晃さんはこれをつぎはぎの服と申し上げましたが、今となってはつぎはぎどころかただの繊維片ですよこれ。
最近トルコ勢はほんとに強い。マルチラーノ国際2019も当然のように乗り込んできました。マルチラーノは規約は結構変わっちゃいましたけど、逸材を出すという姿勢は一貫されてると思います。つぶれてしまったAleaiiiと正反対で、Aleaiiiはあの大編成アンサンブルにこだわりすぎたがために滅びましたが、これはピアノソロでもOKなんですですよね。だから小編成でも優勝できるのがポイント。
Selim Göncüさん。大きな賞を得たわけではないが、急上昇株でしょう。ちょっとみてみましょうか?
dimINNUENDOってのから行きましょうよ。
どうです?開始3秒でこれ。
まず、何がいいかっていうと、密に主張が描きこまれている。これが日本勢はできない。すぐつまらなくなる、ってのと正反対で、最初っから「立ち合いは強く当たって」です。
で、、んでんで、「あとは流れでお願い」ということもない。次から次へと出てくる。
でね
やっぱ、詰め込みすぎたのか、途中で息切れ。どうしても走れなくなっちゃう。
これ、今の若手って全部これでしょ。最初っから詰め込むのはすごい印象がいいんだけど、その印象、一分と持たない。
なんでー、そうなるのかって話ですよ。
一つの音響イベントがもうそれ自体で完結しちゃってて、次につながりようがないものをいきなり持ってくる、つながってないけど次が出てくるってのが、最近の流行りになってるんですよねー。
ころーんさんも「最近のピアノコンクールも小品の細切れでもってくる胆の小さいのがいるんやけど、そういうのって全部男性。腹立つやろ」ときょうはポテイトゥチップスではなくズッコォーンの特大パックを開けてがっつがっつ食ってます。ほんとお菓子好きやなこの人。
でもころーんさんの言う通りで、最近大曲志向がさすがに飽きられたのか(ブラームスのパガニーニ変奏曲が40年以上出てくる)、これを変えようというピアニストが出てきた。わたしが思うに、その発端はヴァレンチナ・イゴシナさんがホセ・イトゥルビ国際ピアノコンクールのセミファイナルでやった、ショパンのワルツ全14曲だったような気がするんですよねー。でもイゴシナさんって女性じゃん。
ブラームスのワルツ独奏版全曲ってやつはまだいませんが、いずれ出てきますよねこれ。
とにかく細切れを詰め込んで、最後までたどり着いたけどまあいっか、ってのが2010年代のよくある受賞作品だったとは言えますね。
多分これ「15分以内」、って来ると、以内だから3分でいいかって構えるのが出てくるってことなんですよね。細切れ化病がなければ別にいいんですよ。「7分くらいで課題を書かせる。そのかわり30秒で逃げるとかなし。7分ギリギリいっぱい」って人もいました。
日本の吹奏楽はまだこの手の細切れ化の影響はそんなにないような気がするんですよね。でもいずれはそうなるでしょう。スタートゥインクルプリキュアOPも、キーがあんな短い時間で4回変わるんですよ。あれを子供のころに覚えたのが成人したら、間違いなく来るでしょう。
でも、どうしても無調でと言われると、4分30秒くらい誰もがそうなる。どーしても長くなりますよね。朝日作曲賞(吹奏楽)の課題曲Vも3分強でいいじゃん。なんであんなに長いんだろうかと思う。
日本はこの状況なのに、国際的には細切れ化問題でもめてるわけですから面白いもんですよねー。
んでんでんでんで、ヨハネス・クライドラーさんは一秒で交響曲全曲圧縮、とか、若手のモザイク化現象を皮肉ったネタを披露してますね。
あれは「圧縮しました」ってナレーターが無表情で言うから面白いのであって、音がおもしろいのではないところがポイント。「音がそもそもつまらない」ってのを逆手にとって表現するのはなかなかの腕前ですね。
どうして細切れがつまらなく感じるか、というとですね。
各パートの音程進行をよく見てください。
そう!わかった?各楽器の音程進行が、さほど現代音楽特有の進行ではないでしょ?
みんなフーガから12音へ、そっからトータルセリーへって流れで勉強なんかしてないから、通り一遍のコピーになるんですよ。だから、各楽器を抜き出してよく見てみると、さほどのメロディーでもないじゃんってことがわかる。
基本的なこと抜きでいきなり書いてよこす、ってのが、それが常識になるとこうなるんだろうってことですよ。むかしなかなか作曲させてくれなかった、いつまでたっても厳格書法とリズム法だった、なんて時代はもう過去で、とっくの昔にもーないんですよ。
いいのか悪いのかはさておき、ただのぶつぎりモザイクでは客は反応する暇すらない。反応する暇や余裕を与えて、若手一抜けってとこでしょうね。




