予想はしてたけどさ。
Harbinの結果、もうちょっとなんとかならないものなのかと考えるせみころーんさんですどーもーとてとてとてとて。
でましたね。結果。
どーですこれ?
そう、6人ファイナリストで、国籍の差こそあれ、全部中国。中国でやってる国際コンクールでファイナリストが全員中国。これじゃ何のための国際コンクールかってことですよね。
年齢層は、ほぼ予想通りでした。45まで年齢上限を伸ばしたって、せいぜい35までの範囲に落ち着く。あれっ前にもどっかの国でこんなことが、、、
北京国際ピアノ部門があんなに公正に中国のピアニストが予選で排除されて、粒のそろった6人が綺麗に並ぶのに、どーして作曲だとこんな逆のナショナリズム全開結果になっちゃうんだろうってことですよ。Jinji Lakeだって外国人枠を2人も用意したのに。どっかの国のプロ野球みたい。
審査員だって国際常識に合わせて国籍はバラケてるのに、なんでこうなるんだろうか。
理由の一つ目は、規約が中途半端すぎたことかな。
二管編成でよろしくってあるのに、弦楽器の数が明示されてないんですよ。こういうのはダメです。いくつでもいいからヴァイオリンが何本かってのは出さないと。ほんとは打楽器リストも欲しい。中国はたいていそろってますけどね。
二つ目は、ちょっとアプライ条件が厳しすぎることかな?登録がめんどくさすぎる。普通にポーランド方式みたく楽譜と連絡先と振込済書類だけでいい、なんであんなにめんどくっさく要求するんだろうってことですよね。日中韓は、とかくやかましく要求するのが多い。
あんなんじゃだれもやらないっす。せみころーんさんもころーんさんももちろん出してません。そもそもころーんさんは演奏の担当ですので、この手のWebを教えても「あっそ」とかいってポテイトゥチップスをバリッバリッ食ってるだけです。
でも、ファイナリストがごみ、なんてことはありません。しっかり書けてきているはずです。その辺まで腐ってないよ。
ただですね、、、、
中国の作曲は、かつての日本の作曲に似て、「みんな同じ書式で入ってくる」のがどうしても気になります。
確かに12音やトータルセリエルも一応予備知識として、知ってはいるはずなのに、音程の跳躍は西洋の19世紀の範囲内で、それにベースと内部テクスチュアを埋めてるだけなんですよね。
なんでこうなっちゃうんだろうってくらい似てます。ぶっちゃけ日本の30年前。
今年のHarbinのピアノ部門とヴァイオリン部門の課題曲の作曲者、そして今年のブゾーニ国際ピアノコンクールの課題曲の作曲者にも、まったく同じことが言える。一応まあまあ黒っぽい楽譜だけど、その密度の増減が、誰がやっても一緒になるんですよ。
ピアノ部門とヴァイオリン部門の課題曲の作曲者はまだ若い。しかし、若い世代のほうが躊躇なくメロディーが出るんですよね。
全体主義国家だからそうなるってもんと、違うんじゃないですかね。これ、教育の問題でしょ。
まずテーマがあって、その次にそれがメロディーになって、適当に盛り上がって、適当に終わる。中国版社会主義リアリズムか何かかと思うんですよね。で、ソ連型と決定的に違う点は音色の質で、中国型のほうがヘンになまってなくて心地よく響く。そういう点だけは評価できる。
でもこのピッチの並び方って、なんでこうなるんだろうか。今年の武満徹作曲賞のファイナリストの中国勢も、Harbinの課題曲ほどではなくても、まずメロディーから入るのでサウンドコンポジションという概念に到達するのが遅れる。結局全音階に変位がちょっとあるだけ。教会旋法か何かでやってると明確に指摘できる瞬間もある。
特に優勝された中国のゲンさんは幼少時から偏りなく音楽史を追っていくことができていたら、かなりの才能に結実していたのではないか?審査委員長のフィリップ・マヌリさんのコメントに、それをうかがわせる講評がありました。ほんと悔しい。
オリヴィエ・メシアンさん、アルノルト・シェーンベルクさんやチャールズ・アイブスさんらの現代音楽黎明期の思想も、耳で聞いて覚えてないんですよね。全部教科書に載ってる人ってだけ。だから実感がわかない。コンサートホールに行っても、聴ける作曲家の最先端はドミトリィ・ショスタコーヴィチさんの交響曲10番くらいでしかない。
原体験がひどく貧弱なので、あとから覚えても大して効いてない。で、結局子供のころの夢が忠実に反芻される。
かつての日本そっくり。腹立たしいですよ。
だからー、中国だって子供のころから基本的な作曲家のネタを教えれば、絶対にこうはならなくなるだろうなってのはありますね。もしも、中国が民主化して、普通にオーケストラの曲目も前衛ネタが入ってきて、それを小学校から覚えろって号令がかかれば、間違いなく変わるでしょう。ものすごい数で迫ってくるでしょう。
でも、その号令を誰が出すんだろう、、、誰も出さなければ100年このままでしょうね。
日中韓の音楽学生の悪い点に、「メロディーが必ず最も上か、最も下に配置される」ってのがあって、このまんまなんですよねー。日本の作曲賞も、たいがいこれでしょ。当選作ですら、これ。なんでこうなるんだって話なんですよ!!!!
ころーんさんと一緒になってポテイトゥチップスをバリッバリッ食いたくなってきますよ、そりゃ。
「どーすりゃかわるんだ」って突っ込みの一つもあるでしょう。変わり方は、一つしかない。それは「西洋音楽のレイヤーはたいてい5である。人間の片手の指の数と同じ。だから、5声のミサを写譜してこい」これだけですよ。
難易度は、語学で言えば桐原書店からでてるFactbook程度の総合英語を覚えるのとなんも変わらんと思います。GrammerやUsageを覚えるのはしんどいけど、やんないとだめでしょう。それが日中韓の音楽教育になんもないんですよ。
断言できるのは「中国人だって覚えれば、成長は日本と同じかそれ以上速い。でも、覚えないと、このまま」ってことだけです。




