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こりゃ差がつかないよ。(最終結果も大して差がついてませんでした)

なんだ、ソリストがうまければ普通に反応するのか、、と感じてしまったころーんさんです。


チャイコフスキー国際コンクールも大詰め。きのうはカントロフさん(なかなか変換できない!)とメルニコフさんの会でした。


やはり、というかカントロフさんもスタインウェイに変えました。本選では怖かったのでしょうか。


チャイコフスキーは第1番ではなく第2番で勝負。結構速いけれど、弾き損じが実に少ない。綺麗にまとめて、FFも単にぶっ叩くのではなく、うまい角度で入ってくる。録音向けでしょうね。でもライブではもうちょっと踏み込んだほうがよかったかも。


ブラームスは最近はやりの快速テンポで勝負。それで間違えなきゃすごいですよ。で、どこまでできたかというと、大健闘。おとといとは別人のようなオーケストラの音色だ。やはり自然に出たブラヴォ。


これが親譲りなのか、と言われるとちょっと即日では判断できませんね。なんかどっか違うような気がしました。


メルニコフさん、やはりというか当然ですけど音量が大きい。よくなる。この楽器で安さんが弾いてたらどうなったんだろうか、、と考えさせられる演奏でした。どうしても後発メーカーは音の潤いにはどうしてもかけるんです。安さんが快速に弾き飛ばしたところもメルニコフさんは飛ばさずに弾いてくれる。ただ、音の純度に気を取られて、オーケストラに覆われてしまうところもしばしば。


ロシアのオーケストラのすごいところは、全員がフルスコアを暗記しているのか、ピアニストが速かったり遅かったりしてもそれに対応するのがすごい。日本ではオンタイムで入ってくるので絶対にずれます。


ところがロシアのオーケストラはロシア物だと、みんな何もかも知ってるのでちゃんとピアノに合わせて弾ける。そこらへんが、どこぞの国際コンクールとは違う点でした。


今年はコンチェルトが二曲しかないので、去年のように泡を吹きながら弾いてる人は見当たりませんでした。ただし、楽に本選に上れてしまうというのが逆効果なのか、誰の演奏もコンクール向けに整調していてつまらないな、という印象も少なくありません。


これは混戦になってきました。ピーター・ドノホーさんが第2位だった時も、大混戦で3位も出したくないという審査員がいたくらいです。今回はこれに近いような気がしてきました。突出して本選で伝説を作れるような素材には、乏しかったのです。


あまりにハイレヴェルすぎて差がつかない、なんてことは通常の本選ではまずありません。たいていバラけてきます。でもこう誰も破綻がないと審査員はどう対応するのだろうか。また第1位が出なさそうだな、ということも考えられます。日本人の審査員ならカントロフさんを優勝させると思いますが、他国の審査員がこの趣味に同調するとはとても思えません。


第1位なしで第2位を4人出してしまえば、って共産圏時代にしばしば起こった懐かしい事態が到来するのかな?なーんて思っていました。


書きながら思い出しました。


チャイコフスキー国際コンクールは「同点」や「同着」が、比較的多いことで知られます。


最初はエリザベート国際王妃コンクールの真似をして12位まで出せばいいだろという話だったのですが、7位や8位で大家になったピアニストが自らの順位をネタに暴露話をすることが多くなったため、同着でお茶を濁す風習が広まりました。


一番過去最高にハイレヴェルだったのは1990年で、苦悩の末に同着を乱発しました。


しかしこの「同着」、ピアニストには極めて評判が悪いのです。同じ順位なら同じギャラでなければならないのに、ピアニストの格が確定してくると同じ順位でもギャラが違い、不公平だという話です。


今はこんな差別は全くないですよ。下手なら切られるだけです。


ルカス・デバルグさんが「4位」でCAMIと契約したときに「おいおい、、、4位で契約できるのかよ」と旧来のファンは動揺しました。これはデバルグさんがチャイコフスキー国際コンクールのセミファイナルで伝説を残したため、このようなことになりました。3位以下だとギャラの額面の桁数が違う、こんな時代があったそうです。


なので3位が3人もいるとか2位が4人もいるとかだと、事務所にとって都合が悪いんですよね。審査員が公平に点数をつければ事務所が怒るわけです。


なので、審査前からもう放送局の取材のカメラが回っている。カードキャプターさくらの大道寺知世ちゃんがにっこにこでジーとかやってるあれみたい。ブックを疑われかねないような事態に発展している国際コンクールがあるのは、公平な採決がレコードレーベルの思い通りにならないからです。事故って崩壊したピアニストは置いといて、そうでなければ、なんとか花を持たそうじゃないかと。


でもね、今回の規約では崩壊しようがないでしょ。ジュニアでも弾けてしまう課題曲。有力アジア人が出場すると、「なぜか」「いきなり」課題曲が易しくなる。クライバーン国際やエリザベート国際でもこれ。難しくならない。これをやっている限りは、、、疑惑は取れないでしょう。


同着っていうのはボクシング業界で言えば「暫定王者」なので、なるべく差をつけていただきたいです。もう4位や5位で差別する時代は終わってるので、賞金の額だけ調整して着順を確定させたほうが観客のためだと思いました。


シャルル・リシャラムランさんは、ショパン国際ピアノコンクールで2位まで行ったのにメジャーと契約できなかった。おそらくこのままだと6位に終わったシーシキンさんのほうが今回のチャイコフスキーで株を上げ、先にメジャーデビューするかもしれません。

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