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幼馴染から貰った魔法がチートすぎる  作者: 作者
4章 放浪編
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71話 獅子の王


「何をしてる、はやく捕らえろ!

この者達は王女殺しの反逆者だ!」


衛兵長の号令を聞きつけさらに多くの衛兵が近寄ってくる

ひーふーみー…完全に取り囲まれてしまった。

相手を殺していいなら簡単に殲滅できるけど、さすがに街の真ん中でそれをやるわけには…


(どうしますか?パフェさん?)

(ここは従いましょう。どちらにしてもここで騒ぎを起こせば不利になりそうです。)

(わかりました。…)


抵抗しないでいると衛兵が手錠をかけようと近づいてくる

まぁ、最悪【改変魔法】でいくらでも脱出できそうなので素直に従う

パフェさんも若干不満そうであるが、チョコ様の遺体を渡し

自分が言い出したこともあり素直に拘束される


「フン。最初から抵抗しなければいいものを…」

(むかつく言い方ですね)

(そうですね…)


衛兵がチョコ様の遺体を運んで行く

僕らは別々の部屋に通された。

さて、ここからどうしようか?




「で?何が目的だ?」


あー、衛兵長が尋問するんですね。

今は城の地下に存在する牢獄にような場所。

両腕を鎖で繋がれて衛兵長による尋問中だ。

まぁ、こっちに衛兵長がいるってことはパフェさんの方はきちんと話をきいてくれるかな?


「何がですか?」

「なぜ女王を殺したか聞いているんだ!」


衛兵長が声を荒げて怒鳴る

そのぶよぶよの体でよくそんな声を出せるな。

ってかすでに顔が真っ赤だよ


「なに言ってるんですか?

僕らは魔王討伐に向かった冒険者ですよ?それで魔王と戦闘になって、…その途中でチョコ様がやられてしまったんです」

「そんな嘘はいい! だいたいなぜチョコ女王が冒険者としてお前たちにのような薄汚れた冒険者風情と共にしてるんだ!おかしいだろう?」

「まぁ、それは確かにおかしいかもしれないですね

でも実際、僕らは魔王に挑んだ。この城で冒険者を集めたパーティがありましたよね?その時に僕らもいました。ほかの冒険者に聞けばわかると思います。調べてみてください」

「そんな犯罪者の言うことなんて聞くか!」


あぁ、めんどくさい。

ってかなんだよ。聞かないなら話かけるなよ


「だいたい我々に捕まったと言うことが証拠だろう?

罪の意識があるから拘束されたのだろう?」

「何言ってるんですか?あの場で騒ぎを起こしたら危ないじゃないですか。それにですね…

えーっと、僕は魔王を倒しました。そんな僕が本気で抵抗しようと思ったらいつでもこのちんけな鎖なんて取れるんですよ?それなのに何でこうして無抵抗でいると思いますか?

それは話し合いの場を作りたかったからですよ。暴力による話し合いではなくね…」


と、真面目に説明してみる

まぁ結果はわかりきってるけどさ…


「そんな脅しに屈すると思うのか!」

「はいはい」

「貴様~!」


また怒鳴ってるよ

めんどくさいな…


「衛兵長!至急伝達です!」

「なんだ?」


お?兵士Aの登場だ。

パフェさんがうまく説得してくれたかな?

兵士が衛兵長の耳元でささやく

それを聞いて衛兵長が顔を真っ赤にしていく…


「ついてこい!」


そう言って衛兵長は顔を真っ赤にして去っていく…

…

・・・


「なぜついてこない!」


戻ってきた。

あ、やっぱり僕に言ってたんだ。


「いや、鎖で繋がってますし…」

「そ、それくらい千切ってこい!」


衛兵がクスクス笑っている

いやね?ほら、衛兵長もう顔がまっかかですよ。

茹でタコかな?


【改変魔法】→【物質変換】

両腕に魔力を集めて金属でできた鎖の強度を一時的に発砲スチロールにする。

で、勢いよく腕を振って鎖を切る。


「じゃぁ行きましょうか…」

「・・・」

「・・・あ、あぁ」


二人とも顔真っ青。

衛兵長。そんなんでいいのか?鎖を切るくらいこの世界ならだれでもできると思うのだが…


その後僕は衛兵長の後ろについて行き、魔王討伐の時に使った大広間に通された

そこにはすでに国王とその横に何人かの騎士

そして部屋の真ん中には棺があった。

周りを見てもパフェさんは見つからない…


「貴様がソラだな?」


国王に聞かれる。僕としてはすでに2回目の謁見だけど、国王からしたら一冒険者の僕のことなんか覚えてないだろうから知らなくてもしかたないのかな?


「はい…」

「ふむ。…貴様がね…」


国王が偉そうな口ぶりで勿体つけながら話す

いや、実際偉いんだろうけどさ…


「この国には嘘を見抜く魔法があってな。真実を聞かせてもらった」

「そうですか…」


嘘を見抜く魔法ね…

面白そう。今度僕も作ってみようかな?


「まずは礼を言っていく。

儂の依頼通り【魔王】を討伐してくれてありがとう。聞けば、わしらではどうにもならないような敵だったそうじゃないか」

「そうですね。勝てたのが奇跡だと思います。チョコ様とパフェさんのおかげですね」


実際、パフェさんが魔王を一時的に抑えて、

チョコ様が回復してくれなかったら、おそらく負けていただろう


「そう言ってくれると我が嫁も喜ぶと思うぞ」

「はぁ…」

「そして2つ目だ。貴様は我が妻の護衛任務を達成することができなかった。

そうだな?」

「はい。その通りです」

「そのことは冒険者として恥じるべきだ。貴様は護衛の依頼を受けながら、護衛よりも儂の依頼である魔王討伐を優先させた。人の命は一つだ。

命さえあればまたチャンスがあったかもしれない。それを貴様は摘み取った」

「・・・」


確かにそうかもしれない…けど…


「よって、貴様には死罪を命ずる。その命で償え」

「!?」

「何を驚いている。護衛の依頼を達成できなかった。それは殺したのも同然

貴様は国王の妻を殺したのだ。ならばその命で償うのは当然であろう!」

「そんっ…!?」


発言しようとしたところで後ろに待機していた騎士に押し倒される

そのまま地面に押さえつけられ口に布を詰め込まれ声が出ない…


「っふ…フフフ。ハハハ。魔王を討伐したの国王騎士はその激しい戦いの傷によりその命を落とす…

それが筋書だ。」

「!?」


何を言ってるんだ?この国王?


「いいか冒険者よ。よく覚えておけ

魔王を単独で討伐できるような冒険者など危険そのものだ。むしろ自由人の冒険者など魔王より危険じゃないか。チョコがいれば、それをエサに操れたかもしれないがそれもいない状態では危険そのものだろ?

ならばその芽は早めに刈り取るに越したことはないじゃないか。

下手にクーデターでも起こされたらたまったもんじゃないしな」


あぁ、そう言うことか…

この国王。クソだな…


「あぁ、これからお前を処刑するがな。その前にいいことを教えてやろう

お前のそばにいたお付きの者。パフェと言ったか?そいつに合わせてやろう…

オイ。持(・)っ(・)て(・)こ(・)い(・)」


国王が兵士に言い放つと奥の扉から何かが布がかけられた物が乗った台車が運ばれてくる

布の奥で何かがモゾモゾ動く…


「我々獅子国家は鬼人族とは仲が悪くてね…」


そう言ってニヤケながら国王が台に乗った布を取ると…


「ぁぁぁぁ」

「!?」


そこには四肢を切断され、その先を紐で結ばれたパフェさんが置かれていた。

止血されていると言ってもその先端から血が滴り、弱っているように見える

しかし、その目には憎しみを宿し、今にも鬼人化しそうなほどに肌が赤く染まり湯気が出ている


「クククッツ。いくら鬼人と言っても四肢をもがれては何もできんじゃろ?

こやつもお前と一緒だ。お付きとしての職務を達成できなかったから正当に罰を与えているだけじゃぞ

なに、こやつはすぐには殺さない。鬼人族は嫌いだからな

奴隷どもの慰め人になってもらのだ。奴隷どもの生産性も上がり、しまいには数まで増やせるかもしれん。

いいアイディアだろ?」

「・・・」

「黙っているってことは貴様もいいアイディアだと思ってくれるのか?

フフフ、残念だよ。この女が壊れていく姿を一緒に見られないで…貴様はここで殺すからな!」


この国王。

クズだ…正真正銘のクズだ。

そう思った時、何かが崩れた。


「さて、その人間顔も見飽きた。殺せ」

「!!?」


パフェさんがこちらを見る。逃げと言わんばかり叫ぶ。しかしパフェさんの口にも何か詰め物がされていて声にならない…

騎士の剣が僕の首筋に当てられる

あ、このあと首チョンパされる奴だ。


もういいよね?

だって、ここまで我慢したじゃん。

暴れたらほかの冒険茶とか、関係ない一般人に迷惑がかかると思って、抑えてきたけど

あの衛兵長と言い、この国王といい…いい加減にしろよ


そもそも、なんだ僕はこんな主人公みたいなことやってんだ?

【勇者】でもないのに【聖女】様にそそのかされて【魔王】討伐?

そもそも魔大陸の住人になにか恩があるわけでもないのに?


ちょっと知らない土地に来たからって成り上がってたのかな?

いやさ、確かに近代的な街とか見て興奮しましたよ。

シャワーにベット。ガラス窓。一高校生が初めてのホテルでかわいい女の子いたら

そりゃぁ襲いたくもなるよね?


あー。チョコ様って可愛かったな…




・・・

正直ゲームをやっているような感覚でいたんだ。

だって異世界ですよ?

剣と魔法の世界。

そりゃ浮かれるよね?

で。実際チート級のスキルももらってさ、

ゴブリンの王?魔王?ナニソレ?

いや、強かったですよ。でも結果が僕の完勝。

僕は何一つ失うことなく勝利できた。

それもあって浮かれていたんだ。僕は主人公なんだ。辛く苦しいことがあっても結果はすべてうまくいく。仲間は誰一人失わない…


その結果がこれですよ

可愛い女の子一人を死なせてしまい、その友人も今は四肢をもがれ苦しんでいる

これが現実。

少なくてもこの世界の現実なんだ…

遊び感覚で生きてきた罰があたったのかな?


(それで?死ぬの?)

(いや、死なないよ。むしろ虐殺しますよ)


頭に直接声が聞こえる


(ヒヒヒィ。面白い。)

(そう?面白いかな?)

(面白いさ。復讐ってのはさ)

(ところであなたは誰?)

(俺?それはそうだな…【悪魔】…かな?)

(疑問形ですか)

(あぁ、疑問形だ。俺は俺という存在を持たない。俺はあくまでも他人に寄生することでのみ存在できる、卑怯者にしか過ぎないからな)

(はぁ…【悪魔】…ね)

(そうだ。悪魔だぜ。どうだ?がっかりしたか?それとも興味を持ったか?まぁどっちにしろやっちまおうぜ。こいつら皆殺しにするんだろう?)

(おう、そうだった。)


騎士が剣を振り上げる。その動作が非常にゆっくりに見える

いや、感覚的な話ではない。実際に【体内加速】を使い、自身の速度を速めて感覚を引き延ばしているのだ

剣が頂点に達し振り下ろされる時にゆっくりと立ち上がる。

剣はまだ振り下ろされない。しかし、その動作は途中では止められないところまで来ている。

僕だけが普通に動ける世界で国王の所まで歩き、捕まえる。

そして僕がいた場所に無理やり動かす。

国王の顔が驚愕の表情を作ろうとしているが、その表情を作るよりも早く、その丸々と太った体に剣が突き刺さる


「ぐぁわぁああああああああ」


時間をもとに戻すと、国王の叫び声が大広間に響く。

騎士の振った剣が国王の腹部に突き刺さる

その脂ぎった体に深々と切り裂きながら突き刺さり、なかなか抜けない

あぁ、傑作だ。

憎たらしい獅子の国王が悶え苦しむ


そんな愉快な様子を見ながら腕の手錠を崩壊させる。空いた手を使い口に入った布をとる

ふぅ。我慢するのも疲れた。


「痛いですか?痛いですね?」

「き、貴様ぁ~!」


(しり?いる?)

(おいおい、俺様は林檎マークの何かか?)


ん?

なんで知っている?


(あー。お前の記憶をちょこっと見させてもらった。【悪魔】だし?)

(・・・)

(あ、ごめん。全部見ました。流し見だけどよ)

(ww)

(おい、その反応はなくねーか?)

(文句あるんですか?)

(いや、基本的にはねーよ。てかお前なんなんだよ?ふつう悪魔って言ったら恐れおののくんだぜ?

そんな奴の信頼を少しずつ得ていってよ。だんだんと洗脳していくんだ)

(それを取り付いている人に言ったらダメだと思うんですが…)

(ハハハ。で、俺になんのようだ?もっと魔力が欲しいのか?ほしいなら命を差し出しな

この国王の命は旨いからな。もう少しならサービスしてやってもいいぜ)


先ほど僕の中に芽生えた【悪魔】の感情?

いや、正式にはエクストラスキルのようだ。

そのスキルは自我を持ち、人から人へと移って行くそうだ。状況的に考えておそらく僕の討伐した【魔王】が前回コイツが付いていた憑依元だろう

僕が殺したことで僕に乗り移ったのかな?


その【悪魔】は語る

力を授けよう。望めば望むだけの力を貸し与えよう

悪魔によって貸し与える力は違うらしいが、僕に憑依した【悪魔】の貸す力は“魔力”。

【時間魔法】を持つ僕には最強の組み合わせだと思う。僕のエクストラスキルの永遠の課題はその燃費

【無限魔力炉】などの補給手段はあっても【体内加速】の連続使用ですぐに枯渇する

【体内加速】の欠点は自身に付与する魔法の為、その魔力は自分の物を使用する必要があるのだ。

ほかの魔法のように空気中の魔力は使えない


その為、ただでさえ燃費の悪い魔法を体内のみの魔力で発動しなければならなく、

体感時間で持って5分が限界なのだ。


そんな僕に無限に魔力を貸してくれるという

そんなうまい話が…あったのだ。


ただし、あくまでも貸し与えるだけ

借りた物は返却する必要がある。悪魔の欲する物は人の命。

ソレが返却の条件。

返却できなければ、僕の命を食うそうだ…





(パフェさんを助けることはできますか?)


次回は5月3日に更新します

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