61話 白銀城
魔列車に揺られ3時間
僕らは王都の中に入った。
王都もほかの街と同じように高い壁に囲まれ、その中には魔力が満ち溢れていた。
ほかの街との明確な違いとして、巨大な城が立っていた
その城は円柱状の突起がいくつもあり太陽に照らされて白い建物は白銀に輝いていた
「[白銀城]…そう呼ばれているは」
「へぇ」
チョコ様が説明してくれる。
なんでもこの国自体が魔王が作り上げた国らしい。魔王、つまりこの国では国王になるのだが、初代国王が大魔法を使いこの地に城を作り上げたそうだ。その注意に町ができて、今では高い城壁に囲まれた一つの要塞都市になったそうだ。
周囲は魔力が使えないが、こちらからは魔力による強力な質量攻撃ができる。しかも王都外は魔力が吸収されてしまう為空を飛ぶこともできない
そして外で敵軍が魔法を使えば、その魔力を吸収しこちらは恵まれる
絶対防壁の城らしい…そんな城をせめ落とそうとする魔王軍てバカ?それとも何か策があるのかもしれない…
「私たちもほかの冒険者と一緒に白銀城に向かいましょう。できる限り私達の正体は明かしたくないは」
「そうですね。なるべく目立たないようにしましょう」
「わかりました。チョコ様、気を付けてくださね」
「なんで私?私が提案しているのだけど?」
「「だってねぇ?」」
「息ぴったり!」
「ほら、目立っちゃいますよ?静かにしましょうね」
「むぅむぅー」
魔列車に乗ったほかの冒険者と同じように騎士の警備員の案内の元白銀城に通される
そこで見てしまった。
警備人の腰には魔法銃が下げられていた。
あれは、…たぶんカグラさんと同じのかな?
「こちらにどうぞ…」
「あ、はい…」
通されたの王広間。
ダンスホールとでもいうのだろうか?
広間の横には豪華な食べ物が並べられ好きに取れるようになっている。
流石に音楽隊などはいないが巨大なスピーカーからなにやらどこかで聞いたことがあるような優雅な曲が流れている。
多分前世で聞いた曲なんだろうけどね
周りにいる冒険者はの格好は人間の国よりの冒険者よりも立派な気がする。
あそこの頭にヤギの角を生やした長身の男なんて、黒スーツに腰に剣をさしてるよ。違和感半端ないね
「なんか緊張しますね」
「そう?」
あ、そっか。よく考えたらチョコ様は女王だからこういうのは慣れっこか…
カグラさんは王女でよく国王とも会っていたけどあの時は国王と会うから緊張した。と、言うより、異性の友達の両親に会うからって方が強かっな。
「お腹空いたなー」
「そうですか?魔列車で食べたばかりじゃないですか」
僕が考え事をしているのチョコ様とパフェさんの2人で話をし始める。
「私が何かとってしますか?」
「大丈夫よ。それにもうすぐ国王が出てくるでしょ?そしたら目立ってしまいそうなのでやめときます」
「わかりました。ではこちらをどうぞ」
チョコ様はパフェさんから飴を貰って舐め始める
チョコ様も黙ってれば可愛いよな。
いや、黙ってなくても可愛いけどね…
大広間に冒険者が集まりだし100名近くになったから?
さすが魔大陸って事もあり殆どが亜人、と言うより獣人だ。
しかし驚いた事に見た目が人間のひとが3割近くいる。
王都とそれ以外の街では人口の比率が違うのかな?
「国王が来られます。静粛にお願いします」
騎士から拡散魔法で大広間ないに聞こえるような声が響く
その合図により大広間に通じる全てのトビラが閉ざされる。
これで何かあったらウケるな。
爆弾を仕掛けた……とか?
しばらく待っていると周りの声が聞こえなくなる。
すると…大広間に設置された扉と一つが開かれる
豪華に装飾され、ステージの上にある巨大な扉だ。
「国王閣下のご入場です。冒険者の皆様は静粛に…」
それまで各自勝手に行動していた冒険者達がおしゃべりをやめて静かにする。
扉から出てきたのは金ピカの軍服のような服を着た40代くらいの男性だった。
「あの方がチョコ様の旦那さんですか?」
「え、えぇ」
チョコ様とは20歳近く歳が離れているように見える。
年の差婚?
いや、まぁ、政略結婚なんだろうけどね…
「余はドルツヴァイ王国の第9皇帝。ドルツヴァイ・エンドである。今この国は知っての通り、魔王軍に侵略されている。
しかし、我が王都は鉄壁の守りである。すでにこの、10日間、一度も王都の門が破られた事はない。
しかしそれだけだ。
恥ずかしい話ではあるのだが、余の軍勢は守りは徹しし過ぎた。残念ながら魔王軍を撃退する事はできても殲滅させる事は出来ない。」
「どう言う事?」
チョコ様に聞いてみる
「この王都には他の国よりも強力な魔力吸収装置と魔力銃を大量に使った射撃隊によって鉄壁な守りが特徴的なんです。
でも肝心の兵士はその鉄壁の守りの設備に甘んじて防衛訓練ばかりを重点的に行なっていたのでしょう。
守りが強くても敵を殲滅させる事はできません。
それで結局10日間以上も戦闘が長引いてしまっているんでょう」
「なるほど」
「ですから私達が呼ばれたのは、おそらくですが変わりに魔王軍を殲滅するように依頼したいのでしょう」
「魔王の目的は人間国との戦争にある。
私自身は、この国の国王として戦争には反対である
しかし魔王はそれを許さない。魔大陸全てで人間との全面戦争を企てているのだ」
会場がざわつく
そりゃそうか、全面戦争だもんな
「先月、魔大陸での重要事項を決定する魔大陸会議が開催された。もちろん議題は人間国への侵略。
その会議で余は反対した。
しかし、魔大陸の半分の国はその事に承認してしまった。
もちろん実際には半数以上の多くの国が、反対の意思はあったと、思う。
しかしすでに多くの国に根回しがすんでいた。
余が反対の意を唱えたが残念ながら可決されてしまった。
そして会議で可決されたことに対して反対を示した国に対して、提案国はその意見を押し通す為に戦争、侵略による強制的に同意をさせる事が正式に認められている。
その為現在は魔王による侵略行為を受けているのだ」
ざわつく会場を国王が手を広げ沈める
「いいか諸君。もう一度言うが、
反対なのだろう。しかし反対した場合には魔王に言われたのだろう。滅ぼすと…
だから我らは力を示す必要がある。
魔王など恐れてはならない。
自分の意見をよく持ち、よく発言するべき、だと。
その為の戦争だ。
いいか、報酬はきちんと出す。
しかしそれ以上のものをかけた戦争だと思う
冒険者方はよく考えてくれ。
もし負ければ今の暮らしりは確実は転落することだろ」
なぜ魔大陸にいるものは人間の大陸に侵略したがらないのか…
それは大きく分けて2つ理由がある
1つ目は現状では満足してしまっているからだ。
魔大陸は人間の国よりも技術進歩が優れているようだ。
そんな国が中世レベルの国を貰っても正直嬉しくない。
必要以上にを求めると返って破滅しかねない。そのことをよく知っているのだろうか …
2つ目は魔大陸に残る伝承が原因だそうだ。
実際の事実はわからないが魔王が人間国への侵略を開始すると決まって勇者が現れるそうだ。
魔王は勇者に勝てないことがほとんどだ。
それは歴史が説明している。
それはつまり侵略が失敗するとと言うことだ。
黒龍老人からこの世界の真相を聞いてしまった僕からすれば当然のこと。
己の意思が強い魔王が生まれればその反対に、周囲の不満の集合体の勇者が生まれるれる。
今回の状況であれば必ず勇者は生まれるだろう。
僕でないことを祈ろう…
「冒険者諸君。我が国の為に命を張れとは言わぬ。
しかし、己の生活の為に戦うのだ。今、この瞬間がおぬしたちの…いや、我らの決戦の時だ。」
それから参謀より今回の依頼の詳細が聞かされる。
現在魔王軍は投石による遠隔攻撃と、魔物単体による襲撃を繰り返している。
つまり、今現状魔族はほとんど参戦していない。
その理由として、参謀曰く…
「現在侵略している魔王は魔物を操る能力を有している。その能力を活かし、魔物により攻撃でこちらの戦力を削る作戦なのだろう…」
とのことだ。
それがあっているかはわからないが、現状攻めてきているのは魔物なので大方間違ってはいないだろう
実際、長期的に攻められて兵士たちも疲労がたまってきてそうだしね
そして僕ら冒険者の任務は、その魔物達の軍勢に切り込んで突破
その先にいるであろう魔族と魔王を討伐することらしい
「魔王と会話したんですか?」
ふと気になったのでチョコ様に聞いてみる
そもそも人間大陸の侵略を行いたい…と思っている魔王と、現在王都を攻めている魔物は必ずしもイコールではない気がする。
フランツ領のようにゴブリンキングが出現したりして、たまたま魔物が侵略してきている可能性もあるような気がするのだ
「最初に宣戦布告されたは。「我が波動に逆らうならその国滅ぼしてくれるわ」とね」
「へぇ~」
「【拡声魔法】を使ってそれは高々と宣言されたわね」
なるほど、僕の考えすぎだったようだ。
まぁ、そんなちょうどよく魔物が襲ってくることはないか…
「では私たちはD班ね」
「そうですね」
現在も魔物による侵略が続いている。
一斉に狩に出てしまうとどうしてもバテる時が来てしまう。もちろん一気に戦力を投入して魔王まで届けばいいのだが、相手の……現在侵略してきてる魔物の戦力が未知数だ。
すでに10日間以上も襲ってきていることから一回の反撃で倒しきれるとは思わない。
そこで冒険者をA〜E班までの5つの班に分ける。
その班に戦力を分散させて交代で出撃するのだ。
「そう言えば報酬の話ってされてないけどどうなっているんですか?」
「ここに来るとき冒険者カード確認されたでしょ?
そこに振り込まれるは…」
魔列車を出てすぐに確認されたな。
そう言うことだったのか…
現在、僕が元々持っていた冒険者カードは文字化けしていて使えなかった。
そこでダメ元で新しきカード発行をしたら出来た。
普通は魔力情報が、保存されていて新規発行はできずにカードの再発行になっるのだが…
名前[ソラ]
レベル[52]
使用可能残高[230万ギル]
冒険者登録[E級]
これが新規で作ったカードだ。
おそらくだが人間の大陸と魔大陸のデータベースは別なんだと思う。それで文字化けしたんじゃないのかな?と、思う。
竜の山でカエル頭のリザードを納品したら冒険者ランクと所持金が一気に増えた。
ホクホクですよ…
まぁ、元のカードのほうがすごいけどね
「ソラさん。こっちですよ」
「あ、ごめんなさい」
考え事をしていたら班ごとの移動に乗り遅れてしまった。
パフェさんに呼ばれて慌てて移動する
「おせぇぞ新参」
「あ、すいません」
黒っぽい服に縦に金色のラインを入れた服を着た…
ジャージじゃん!
この世界にあったのか…
黒いジャージを、着た男に注意される。
実際ボケーとしてたので非を認め謝った。
「全く何やってるよ」
チョコ様が小声で話しかけてくるが無視しておこう
関わったらめんどくさい事になりそうだ
「俺はクラン[暴風の風]のリーダーウインドだ」
風かぶりすぎだろ
なんだよ。暴風の風って
おまけにリーダーがウインドって…
「俺らはD班だ。その役割は4番目の魔物討伐隊だ
今から12時間後出発する。確実準備をして王都西門前に集合だ。以上!」
え?打ち合わせ終わり?
もっとこう立ち位置とか話合わないの?
疑問に思っていると、他の冒険者がぞろぞろと散会していく。あ、こう言う感じなのね
ちなみににD班は4.5人のパーティが5グループくらいでできていて全部で20名くらいだ。
おそらくさっきのジャージ姿の冒険者が一番ランクが高いのだろう。
他の冒険者が魔王を倒してくれならラッキー
その場合。僕が倒すかななるのだろうけど、倒せるだろうか?
戦闘前に少し話を聞いてみたい気もするけど、その時間は取れるだろうか?
「ほらー、ソラ〜。いくわよー」
「あ、はーい」
僕らはその後国が用意した冒険者用の宿泊施設に向かった。
王都住みの冒険者は自分の家に帰るんだろうが、王都周辺には元々何もなくあまり冒険者がいないようだ。
その事もあって、国内からの招集だったようだ。
そりゃそうか、王都は安全な場所に作るよな
それで安全な場所には仕事がないから基本的には冒険者は住みつかない。
しかし、ジャージ姿で冒険者とは…
転生者によって中途半端に技術が向上しているのか、よくわかんないな…
チョコ様やパフェさんは全然気にしてないようだから魔大陸の常識なのかな?
「あ、武器がない…」
せっかく王都に来たんだから武器屋を見てくれば良かった…
すでに太陽は沈んで外は静かだ。
仕方ない、明日早めに起きて集合時間前に見に行こう。
何か、いい武器があればいいけどなー




