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幼馴染から貰った魔法がチートすぎる  作者: 作者
3章 学園編
47/85

46話 卵サンド



目が覚める。

寝不足だ。寝不足だもの。寝不足よ。

うん、朝から意味の分からない俳句を詠んでしまった。

サクラ先輩は…まだ寝てるね

コソットベッドから抜け出す。

私服に着替えて部屋をでる。

あ、きちんと書置きもしておきました。


『サクラ先輩へ 

ちょっと必要なものを思い出したので街に買いに行ってきます。

お昼までには戻りますので出発の準備をしておいてください。

お昼は一緒に食べましょう』


うん。こんなんでいいだろう。

まずは武器屋。

こっちはまじめな用事だ。

いつは僕の愛用している鎖帷子は今日が返却期限なのだ。なんだかんだ言いつつ何回かサイズ交換をして愛用させてもらった。貸出初日に片腕チョンパしたときはかなり怒られたが、そういう破損も含めての貸し出し契約だったので弁償にはならなかった。

と、言うか、どうやら僕がこの武器屋で装備をそろえている噂が流れて一時期大繁盛していた。それもあって弁償とかしなくてよかったのかもしれない。


「おやじー。返しにきましたよー」

「おー、ソラ来たか。ちょうどよかった。こいつの相手をしてくれよ」

「ん?この子だれですか?」


武器屋の店主がやつれた表情でカウンターにいる客を指す。

そこには10歳くらいの少年が熱心に装備品を眺めている。

なんだろう?クレーマーかな?さすがにないか…

よし、ここは注意してあげよう。


「ちょっときみ?店しゅ…」

「あなたはソラ様ですか!」

「え、えぇ」


いきなり食いつかれた。勢いに押されて言いたいことが言えなかった。

こちらに振り向いて僕に握手を求める客は、僕の胸くらいの身長で緑色の髪の毛のショートヘアに、中世的な顔立ちをしている美少年?だ。

はて、なんで僕のことを知っているのだろう?


「握手してください!」

「いや、もうしてるよね?ほら、僕の手を握ってるじゃん」

「あ、ほんとだ。」

「ほら、握手もできたし買わないならかえれ!」


お、親父が怒ってる。

この少年は何をしたのだろう?


「親父さん。この子なにしたんですか?」

「あぁ? そいつは店の非売品を売ってくれってしつけぇんだよ」

「ひぃ!」


少年が僕の背中に隠れる。

いや、僕は店主の味方だからね?


「ほら君。お店の人を困らせちゃダメでしょ?」

「うぐー」

「いや、かわいく見せてもダメなものはダメでしょ?あきらめなさい。わかった?」

「はーい」

「うむ。最初からそう言いなさい。

あ、ちなみに非売品って言ってたけど何が欲しかったの?」

「あれ!」


少年は先ほどまで熱心に見つめられていた防具を指さす

なになに、

『魔王撃退の鎖帷子』

・

・・

・・・

おい!?

あれは僕が国王から魔王を守った時に来ていた鎖帷子じゃないか!

通称ウデチョンパ


「なんじゃこれりゃ! おやじ、どういうことだ?」

「どういうことだじゃねーよ。その鎧は店の鎧だ。どう扱おうが俺の勝手だろう」

「う、確かに…」

「いやなら買い取るか?そうだな…1000万ギルだ。」

「高すぎだろ!」

「バカ! それだけ価値があるってことだよ。おかげで大繁盛だからな!

魔王を撃退したときに来ていた鎧があるって、馬鹿みたいに客がくるぜ!」


・・・

もういいや。


「えっと、何君かな?」

「僕はソランです」

「ソラン君。朝ご飯食べた?近くの喫茶店いこうか?」

「え?ソラ様とですか?」

「様はやめようね?年はいくつ?」

「10歳です」

「なら、今年学園かな?なら、ソラ先輩にしてもらっていいかな?」

「そんなソラ様に先輩だなんて呼べません」

「…」


こっちも頭おかしいわ。こんな奴ばっかなら鎧置いとけば儲かるかもね。


「とにかく様付けはダメね。

あと、おやじ。これ返しますね。3年間ありがとうございました。」


そう言ってレジのカウンターに鎖帷子を置く

おい、そこの少年。目を輝かせるな!


「お?新作か?また客込みに使えそうだな」

「・・・」

「わりぃ冗談だよ」




その後僕はメンテナンスに出してた勇者の刀を受け取りソラン君と店を出た。

行先は取り敢えず近くの喫茶店。


「何食べる?」

「あの…なんで僕をこんなお店に連れてきたんですか?」

「ん?あー、ちょっと気になることがあってね。それも聞きたいんだけど、まずは朝ご飯たのもうか?」

「へぇ?あー。でも僕そんなにお金持ってないです」

「いやいや、僕から誘ったんだから奢るよ。好きなのたのみな?」

「え?。ソラ様が…僕の為に、お金を出してくれるんですか!?」

「ほら、その“様”はマジでやめて…」

「気を付けます…」


「すいませーん。えっとモーニングセットの卵サンドとコーヒーのセットください。ソラン君は?」

「え!?じゃぁ、じゃぁあ、え~と。僕も同じので…」


少し待っているとサンドイッチとコーヒーが運ばれてくる。

この店の卵サンドは絶品なのだ。ほんのり甘い厚焼き玉子焼きがバターの効いた軽くトーストされた食パンにサンドされている。

半分に切られたサンドイッチをパクリ…

おいしい。この喫茶店はお持ち帰りを行っていないのでこの卵サンドを食べようと思ったら中で飲食しないといけない。一応日中は学園で授業を受けている身としてはなかなか食べに来れないのだ。

いや、夜なら来れるけど、夜ご飯卵サンドはなんかヤダ。


「にがい…」


目の前の少年はコーヒーが苦手らしい。

ではなぜ頼んだ!?

まぁ緊張してっぽいからそこまで気が回ってないんだろう。

若干罪悪感を覚えるので助け船をだしてあげる


「すいませーん。果実水一つください」

「あ、ありがとうございます」

「気にしなくていいよ。あ、コーヒーはもらうね」

「すみません」

「謝んなくてもいいよ。それよりほら、卵サンド食べてみて!ここの美味しいから!」

「あ、はい。いただきます」


パク

・・・

むしゃむしゃ


「おいしいぃ」

「でしょ?」

「はい。こんなの僕の村では食べたことないです…」


二人とも卵サンドを食べ終えたころに話を切り出す。


「ちょっと確認なんだけど、君ってエルフ?」

「え?そうですけどなにか?」


やっぱりエルフだったのか!

若干耳が尖ってる気がしたでなんとなくそんな気がしたので聞いてみた。

ほら、ライラ先生は自称エルフだけどボンキュッボンで耳は普通だったので、この世界のエルフってイメージと違うなーと思ってたから…

目の前にザ・エルフって子がいれば確認したくもなるでしょ?


「ライラって人知ってる?」

「知ってるってライラは僕の姉ですよ」

「…はい?」

「ライラは僕の姉ですよ。僕は親に頼まれてライラに手紙を私に来たんですよ。」

「へぇ。って、ちなみに君っ何歳?」

「僕は62歳です」

「年上じゃん!むしろソラン先輩ってよぼうか?」

「やめてくださいよ。僕はエルフの村に引きこもってたので学園には行ってないんですよ。今年から1年です。」

「へー。あ、そういえばなんで武器屋で鎖帷子をあんな熱心にみてたんですか?」

「急に敬語にしないでくださいよ。さっきまでの感じでいいですよ」

「はぁー。でも一応年上ですし?」

「姉から手紙をもらってたんですよ。好いている方がいる。将来嫁ぐかもと…」

「ップ」


やべ、コーヒー吹き出してしまった。

慌てて清潔魔法でコーヒーのかかった服をきれいにする。

いやー、魔法って便利(現実逃避)


「ちょっとソラ先輩。遠い目をしないでくださいよ。」

「いや、だってね? で、それを聞いてなんだって?」

「父さんと母さんは好きにするようにだって…」

「はぁ。そうですか…」

「でまぁ、僕としては姉の婚約相手の顔でも見ておこうかと思いまして、…

ついでに王都に行くなら3年くらい学園に通てみるのも面白いかなーと思ったんですよ」


3年くらいってかるいなー

やっぱエルフだと寿命がないのだろうか?

その辺の感覚が人間とズレているのかもしれないな…


「へー。それでどうして僕の鎧をみてたんですか?」

「姉からの手紙には毎回毎回ソラ先輩の活躍がしつこいくらい乗っているんですもん、ちょっと本人のことが気になるじゃないですか?特に僕の好きなシーンなので、…」

「なるほど…でも片腕のない鎖帷子とか良いと思い出ないでしょあ?

むしろ魔王にやられてカッコ悪いきがするけど…」

「そんなことないですよ。かなりかっこいいシーンですよ。

魔王の必殺の一撃を自らの腕を犠牲にして国王の命を救った

とか、…本でも何度も読み返しました。」


え?本がでてるの?

初めて知ったんだけど…

そして内容自体はおおまか間違っていないところがむかつく…


その後僕は喫茶店を出て本来の目的地に向かう

だいぶ時間を食ってしまった。

このままだとお昼までに間に合わなさそうなので急いで買い物を終わらせた…





「おそいよー」


はい、残念ながらサクラ先輩ご立腹です。

一応昼前には帰ってこれた(お昼の鐘の5分前には着いた)のだが、サクラ先輩はそもそも僕が外出したところに怒っているのかな?


「サクラ先輩…怒ってるなら服を着てください」


現在サクラ先輩はおこって寝たときの恰好のままである

つまり全裸だ。

一応大事なところは布団で隠しているがちょっと目のやり場に困る…


「もー。昨日はすぐ寝ちゃうし…ほんとにカグラ先輩の言う通り襲ってくれないのね」


あ、やっぱりカグラ先輩の許可はもらってたんだ。

おそらく自分が誘っても襲ってこないからサクラ先輩も大丈夫と許可をだしたのかな?

はぁー。精神衛生上よくないよ…


「ほら。僕は外に出ているので着替えてくださいね」

「はーい」


外に出て考える

サクラ先輩は16歳か。前世で言えば結構できる年だ。

黒髪のロングヘアーで肩くらいで切りそろえてある。昨日一緒に寝て思ったがすっごいサラサラしていた。

そして胸も出会った当初はほとんどなかったが今ではカグラ先輩よりも大きくなってる気がする。

っていっても運動してるからかな?そこまで大きいわけではなく、ちょうどいい?もみやすそう?

そんな感じだ。

はぁ、僕はいつまで理性を保てるだろうか?

最近はカグラさんがかなり誘惑してくるから非常に対応に困る。

いや、もういっそヤッチャウカナ?


「きがえたよー」

「はいー」


サクラ先輩に呼ばれて部屋に入る。

さて、僕も冒険者用の服に着替えて軽装の防具を用意する


「それじゃぁいこうか」

「そうね。私の寮の部屋は引き払ってるから私の荷物はこれだけ」


そう言って自身の背中を覆うほどのリュックを見せる

どうやら僕が部屋を出ている間に服を着て準備しておいたようだ。

そして服を脱ぐって・・・何がしたいんだよ

いや、ナニがしたいんだろうけどさ…


「お昼どうしよっか?」

「いい所があるのでついてきてください。」

「え?どこ?」

「それは着いてのお楽しみです。」


そう言って街を歩く、

と、裏道に入る。行き止まりだ


「ん?ここ」

「いえいえ、ちょっと失礼」


そう言ってサクラ先輩をお姫様だっこする

あ、リュックは僕がせおった


「きゃぁ」

「ではいきます【空駆・改】」


まずは上空に飛ぶ

王都で低空飛行して一般市民に見つかるのも面倒ごとになりそうなので一応だ。

そして森の方角へ飛ぶ


着いたのは湖の中心。

現在は小島の小屋は撤去されて何もない。


「ここは?」

「まぁまぁ待っててくださいね」


そう言って格納石から机とテーブルを取り出す

そして、自分のサイドバックからランチョンマットを取り出し敷く


「ここで食べるの?」

「はい、景色がきれいですよ?すわって待っててください」


湖の外周は森で一部にピンクの花を咲かせるサクラポイが植えられている

現在の季節は3月。

すでに満開で咲いている。湖の池に反射して幻想的な雰囲気だ。


小島の端で火をおこす。

格納石から取り出した肉を事前に用意しておいた串にさして焼く。

肉が焼けるまでの間におなじみ格納石から事前に用意しておいたサラダを取り出す。

それを机の上に置く。

そしてここで格納石…パンとスープ、それに先ほど焼いた肉の塊をきれいに切って盛り付けする


「はい、完成です」

「すごいね」

「いえいえ、ほとんど魔法の力で解決です。サクラ先輩がハンバーガーショップを作ったのと比べれば屁でもないですよ」

「それでもこんな短時間で森の中でこんな料理を用意できるねんて…ありがとう。」

「いえいえ。ほら、たべましょ?さめちゃいますよ」

「うん、いただきます」


こうして食事をして、少しゆっくりしたら後かたずけを二人でおこなって、一度王都に帰った。

別にこの先の村に送ってい言ってもいいんだけど、サクラ先輩が一度実家に顔を出したいって言ったのと

王都を出るときはきちんと自分の足で歩きたい

とのことで、いったん王都に戻ってきた。


サクラ先輩の家での挨拶が終わり、冒険者ギルドに行へむかう

僕はまだ見習い冒険者としての登録なので正式な冒険者へ登録する為だ。

その後、サクラ先輩が護衛依頼を出して、それを僕が受領するのだ。

では冒険者としての初仕事開始かな?



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