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幼馴染から貰った魔法がチートすぎる  作者: 作者
3章 学園編
41/85

40話 カーター


俺はこの国で商人をやっている。

各地を転々としてある土地での特産品を買い込み、それを別の土地で売り捌く。

まぁ、行商ってやつだ。

この仕事を始めてからすでに数十年。いまではそこいらの町や村ではそこそこ顔も売れている。

と、思ってはいるのだが、なかなかうまく行かないこともある


今思えばちと、そん時は調子に乗っていたのだ。

魔物の素材を仕入れに北の街に来た時のことだ。どうせなら現地のダンジョンから出る素材をなるべく買うためにいつもの街ではなく、魔物の出る森の中にある村まで行ってしまったのだ。

もちろんそれ自体はだめなことでない。しかしそん時はなるべく原価を下げるために階級の低い冒険者しか頼まなかったのだ。

本来はあの森に入るには最低でもE級冒険者。護衛となればD級冒険者を頼むべき行程だった。

しかしあんとき俺が依頼をかけたのはF級冒険者だった。

もちろん本来は依頼自体が冒険者ギルドに商人されるはずがない。

だから、街にいた新米冒険者に声をかけてお金をチラつかせて誘ったのだ。

で、結果と言えばやけに統制の取れたゴブリンの群れに遭遇して大変な目にあった。


まぁ、そんなことがあったのももう6年以上前の話だ。

あんときは若く失敗したが、その経験を活かし、考え方を改めた

利益は少なくても、確実に、そして安全商業を行うことを取り組んできた。

北のボレアース地方から王都を挟み南のノトス地方を日々行ったり来たりする。


そんなある日、魔物の素材を買いにフランツ領を訪れた時一人の嬢ちゃんに出会った。

猫耳族のピンクの髪の毛をしたかわいらしいお嬢ちゃんだった。


「行商さん」

「お嬢ちゃんどしたんだい。悪いけどこの街へは素材を買いに来ただけだから売れるもんはねぇよ」

「あー。いえいえ。私お客じゃないんです。ちょっと頼みたいことがありました。あ、もちろんただってわけじゃないですよ」

「頼みたいこと?お?知りたい情報にお金を出すってことかい?なんだいお嬢ちゃんも立派なお客じゃないか」


たまにこういう人がいるのだ。

基本的に農民は生れた町からは一生でない人が多いから俺みたいな行商に他の街の様子を聞いて娯楽にする

ほんとはそういう事は吟遊詩人に聞いてくれって思うのだが、彼らからすると吟遊詩人はなんでも英雄談にしてしまうらしくどうしても現実味がないそうだ。その点行商をしている俺らはリアリティがあるらしい


「お嬢ちゃんはどんな話が聞きたいんだい?」


どうせ今日の市場は終わってしまった。すでに時刻は夕刻、今から帰宅する冒険者はいないだろう

仮にいたとしても冒険者ギルドが今から冒険者から買った素材を売りさばくとも思えない

ならば、ここでお嬢ちゃんを満足させる話をして今夜の飲み代の足しにしたほうがいいかな?とおもったのだ。


「えっと、お話が聞きたいわけじゃないんです」

「ん?ではないんだい?」

「これからあなたは…南の街に行くんですよね?」

「あぁ。まぁすぐには行かないが、満足できる物を買い込めたら王都まで行くぞ。あそこが優秀な鍛冶師が多いから素材が良く売れるんだ。

まぁ、武術大会を行うような学校もあるから増備の消耗も激しいってのも関係してるか」

「そん学園についてです!」

「あー。あれか?お嬢ちゃんを王都まで連れてってほしいんか?そりゃだめだぜ

悪いが俺は行商屋でね、馬車には素材を詰め込まなきゃいけないんだ。お嬢ちゃんが乗れるスペースはないぜ」


こういうやつも、たまにいるのだ。

特に若者に多いのだが家族通しの結婚の約束が嫌だったり、そもそも貧困で街から抜け出したい者がいる。

俺からすればどっちも別の街に行ったからと言って、その街にはその街の生活ルールや食があり。すぐによそ者が入りこめるものではない。

そうなると結局「移住して失敗した」と思うのだ。


「いえいえ、そうではなくてですね。人を探してほしいんです」

「ん?お嬢ちゃん珍しい事を頼むね」

「そうですか。この手紙を届けてほしい人がいるんです」


少女が白い封筒入った手紙を渡してくる

これは珍しい依頼だ。相手がどこにいるか知らないといけないし

知ってても届けられない可能性もある。わざわざお金を出してまで知らせたい内容だったのだろうか


「ほう。しかしなぜ俺に?」

「それはあなたがその手紙の宛先の方を知っているからです」


そう言われ手紙を確認する。

[ソラ宛]

・・・


「ソラってあのソラか?このフランツ領出身で王都で魔王を撃退したって言う?」

「そうらしいですね。それでですね。あ、その前に私はココと申します。」

「あぁ、こりゃどうも。俺は…」

「カーターさんですよね?私の父から話は聞いたことがあります。6年前にソラ君に助けてもらった商人がると」

「こりゃまた。よくご存じで…」

「いえいえ。それでですね。お願いなんですが、その手紙をソラ君に届けてほしいってのが一つ。

もう一つが今ソラ君は王都で何をしているのかを調べてほしいんですよ」

「ほほう。面白い依頼ですね」

「受けてもらえますか?もちろん依頼料は私の払える額なら払います

これでも私は学園ではトップの成績で500万ギルあります。」

「なるほど、では…100万ギルでその依頼受けましょう」

「え?いいんですか?」

「いいですよ。でもその代わり…もしココさんがソラ殿の婦人になるようならその時は優遇して下さないね」

「はい。わかりました。」


即答するってことはこの子はホントにソラ君と付き合いがあるのかもしれない

ならまずはこの仕事をやり遂げっていつかの恩返しにすることにしますか


「では私は明後日の午後から旅立ちます

ですのでそれまでには変更があれば言ってください。」

「わかりました」


そして翌々日。俺はココという少女から代金を貰い、王都に旅立った。

今回の工程は2か月かけて王都に向かい、そこでソラ君のことを調査して、最終的に手紙を渡して、また2か月かけてフランツ領に戻ってくる。

まぁ、行程だけで言えば約5か月間で100万ギルとはわりに合わない。

しかし、今回のは信用を勝ち取る為の依頼だ。そのあたりは割り切っていこう

(まぁ、魔物の素材を王都で売ればもうかるけどな)





王都までの道のりは比較的安全だ。

ただ、最後の森、王都の北にある森だけは小型のダンジョンが乱立する為少々危険が伴う。、まぉ、フランツ領の森に比べたら大したことはないけどな。

森に入る手前の村の冒険者ギルドに立ち寄り依頼を出す。

依頼内容は王都までの護衛。


はてさて志望者が来るまではここで足止めだ。

あと、2刻ほどで日も沈むだろうから早めに宿を取り晩飯にしてしまう。


翌日、早朝に冒険者ギルドに顔を出すとすでに昨日出した依頼を受注した冒険者がいた。


「カーターさんですよね?よろしくお願いします。」

「おお。お前さんたちが護衛してくれる冒険者か?ちと多いが」


依頼は3人分の報酬しか提示していない

しかし今話しかけてきた黒髪の女性冒険者とガタイのいい男の冒険者2人の3名のほかに少し装備が心許なそうな少年少女が4名いた。

まぁ、依頼は3名分なので何人で受けても良いが流石に7人は報酬が上手くない気がする


「人数の、ことですよね。大丈夫です。こちらの4名は王都の武術学園の3年生で冒険者の実践訓練を行うので連れてきました。

大丈夫でしょうか?」

「俺としては3名分の報酬で7名もいてくれるんなら嬉しいが…」

「あ、実力のことなら安心したください。特にこちらの少年は毎回武術の大会で1、2位を争う実力です。」


女性冒険者が後ろの4人組の見習い冒険者の1人を呼んで説明する

どっかで見たことある気がするが気のせいだろう


「やためくださいよ。僕はそんなに強くないですよ。

あくまで生徒同士の大会なんですから」

「それでもすごいとおもいますけどね」


少年は謙遜しているが少年が腰に差している刀は相当な剛物だ。

商人としていろんな武器を見た方が今少年の腰にかけている武器ほどの物を見たことがない。


「そうか、まぁ護衛頼むぜ。出発は今からでも良いかい?」

「はい。すでに準備できていますので」

「じゃぁ、村の前に集合だな」

「はい。では各自準備を始めなさい」

「「「「はい!」」」」




一度宿に戻り馬車を取り村の前まで行く

すでに冒険者は自分たちの馬車を用意して待っていた。


「それでは、私と、ジュトス君とヴィクトル君は商人の馬車を名乗り護衛。残りの4名は自分たちの馬車に乗り周囲を索敵しなさい」

「あぁ、よろしく頼むよ」


女性冒険者は若そうなのにやけに段取りがいいな。

年も見習い冒険者とそう変わらそうなのに。

下手したら上級学園の学生なのかもしれない


そんな感じで王都への道を進んでいく。

基本道なりに進むだけで迷う言葉ない。


4日の行程だ。

1日目は特に魔物に遭遇することもなくのこと野宿をする

あぁ、そん時に綺麗な金髪の冒険者見習いが飯を作ってくれたんだが、めちゃくちゃ美味かった。

俺の知らない食べ物で作った本人になんて食べ物が聞いたんだが、緊張してしまったのか会話が成立しなかった。


2日目はイノシシの魔物襲われた。

目の前から来て俺の馬車に乗っていた見習い冒険者があっという間に倒してしまった。まぁ、魔物のランク的には最底辺なのだろが、恐れなく魔物に向き合う姿勢ば敬意を評したい。

晩飯も昨日と同じ見習い女性冒険者が作った。

シチューのようなものだがスパイスが効いていて米によくあう食べ物だった。


「美味しい?」

「あ、あぁ。これもうまいな。お嬢ちゃんは料理が得意なんだな」

「よかった。いっぱいある。おかわりしても、いいよ」


今日は見習い女性冒険者の方から話しかけて来た。

よくわかんないな


3日目はゴブリンに遭遇した。

遭遇したのだ。たまたま街道を横切っていた。

しかしこちらの馬車を見ると何かに怯えたような表情をして逃げていった。

ゴブリンは個としての認識がないと言うのを聞いたことがある。

自分よりも強い相手に遭遇しても最終的に勝てれば良い。その途中で何匹犠牲が出てもそのあと増やせば良い

と言う考えらしい。しかしそのゴブリンが今、逃げ出した。

と、言うことはゴブリン集団が挑んでも、全滅させられる可能性のある圧倒的な実力差を持った存在に遭遇したと言うことだろう。

一体どう言うことだ?

女冒険者は正直そんなに強そうな感じはしない。指揮官タイプだ。

他のガタイの良い冒険者もそこまでの実力者だとは思わない

と、なると初日に言っていた後ろの馬車に乗っている見習い冒険者の少年だろうか?

そこで気づく。2日目に魔物に遭遇しても特に馬車から降りようとはしていなかった。はて、何故だろう?


その日の夜に聞いてみる


「お前は強いのか?」

「え?僕ですか?」

「あぁ、女性冒険者が言ってたじゃないか、大会で何度も優勝してるって」

「あー。どうですかね?自分でもそこそこ強いとは思いますよ。でもねその実力が冒険者として通用するかはわかりませんね」

「そんなもんかねぇ?王都の武術大会と言えば学生の中の頂点を決めるんだろう?そんな大会で優勝できる実力じゃ相当なもんだろう」

「どうですかね?少なくとも、僕が倒したい相手を倒すには実力が足りませんね」

「そうか」


4日目。

順調に街道を進み今日の昼間には王都に着きそうだ。

しかし、馬車を走らせて少しするとオークが出た。

オークは豚と人間を掛け合わせたような魔物だ。

そしてその性格はずる賢く(頭がいいわけではなく自分勝手)、他種族に迷惑をかける。言葉は理解できるようでオーク語を話しているらしい。

言葉で会話ができるが他種族との共存ができない為、亜人としてめられない。魔物として分類にはされてしまう。

と、ここに来て初めて冒険者見習いの少年が馬車を降りた。


「ヴィクトル、ジュトス。オークは2人には荷が重い。僕が相手します。」

「あぁ、まかせた。」

「そうだな。オークはDランクらしいからな。任せた」

「そういう事で、いいですね?サクラ先輩」

「あぁ、行ってこい。まぁ、オークじゃ相手にならないだろうけどね」


オークの前に少年が立つ

年は14歳くらいだろうか?もう少し幼いかなな?

そんな小柄な男の子が身長2メートルを超える魔物の対峙する。


「えー。オークさん聞こえますか?。僕らはこの先の王都に向かいます。出来れば街を譲っていただけませんか?」

「ブゥブブゥブゥブヒ」


オークが雄叫び声を上げる。

意味わかってるのだろうか?


「そうですか。では斬らせてもらいます」


少年は少し屈んで腰の刀に手を触れる

オークもそれを見て少年に殴りかかる


「遅いですよ。【分刀・抜刀斬撃】」


その瞬間。少年が刀を抜くと、その刃がオークを斜めに切り裂いた。

そしてオークの上半身が崩れ落ちる

一振りでオークの上半身がブロック状になったのだ。

はて、魔法でも使ったのだろうか?



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