38話 学園生活の始まり
気がつくと知らない天井だ
ごめんなさい嘘です。
2回目です。
あ、でも隣でベッドに寄りかかって寝ているのは白髪少女です。
「ガグラさん。起きてください」
「んぅー」
「ほら、起きてください」
「ふぁい」
ガグラさんが起き上がる。
僕も体を起こす。前回同様MP不足で倒れてしまった。
「魔王は?どうなりましたか?」
「ん?あぁ、魔王ルシファーね。あのまま飛翔してこの国を出て行ったわ。勇者のカレルさんが確認したわ。東の山脈で追いつかなくなったらしいわ」
東の山脈?
ここからかなり東の位置にあるらしい。
その山脈を越すと東の国々が乱立していて、その最東端に侍の国がある。
「え?僕はどれだけ寝てたんですか?」
「あーうん。3日間くらい寝てたよ。サクラって子とエルサって子が来たわよ。まぁ、王女権限でこのへやにはちかずけなかったけどね!」
なんてわるいやつだ!
ニコニコして可愛い顔しながら腹黒だ!
「さて、起きたらお医者さんを、呼びに行かないといけないんだけど、逆に言えば半日に1回の定期検診以外は来ないからこの部屋には誰もこないわ」
(へるぷ!)
「いい事する?」
「いい事ってなんですか?」
「そりゃぁ、赤ちゃん作るのよ」
……
よし、逃げよう
ガシ!
あ、腕を押さえつけられた。
「流さないわよ。」
「外の空気をすいたいなー」
ベッドに押し倒されて乗りかかられる。
目が怖いよ!狩をする目だよ
「大丈夫よ。、まずは既成事実を作るだけ…はぁ、はぁ」
「【身体強化】」
「【怪力の陣】」
くっ、上着を脱がされる。
そしてガグラさんは自分の着ていた服を脱ぐ。
「はぁはぁ。痛いのば最初だけよ」
「それ、こっちのセリフだから!」
なんとか抜け出そうとするが両足でホールドされて抜け出せない。
お互い下着姿だけになりガグラさんが布団に入ってくる
「させるかー!」
と、叫び声と共にドアが開く
間に合った…
「え?なんで?」
「ソラ君に手をだすなー」
サクラ先輩登場である。
先ほどの危機を感じた時にエルシェさんに助けを頼んでおいたのだ。
「ソラ君大丈夫?」
サクラ先輩はガグラさんをベッドから、追いやって僕ことを抱きしめる。
うん。こうして2人から抱きつかれるとはっきりわかる旨の大きさ。
大きいだけが全てではなんですよ。
「大丈夫ですよ。助かりました。」
「エルシェさんこら連絡が着て、まさかと思ったけど…まさかこんな事になってたなんて…」
「ぼくが倒れてた間の事も知りたいので落ち着ける場所でお話ししましょう」
「え、えぇ」
「ガグラさんはそこで少し反省してください。近くのカフェにいるので床の味を十分に味わったら来てください。サクラ先輩行きましょ」
「はい…」
「ソラ君とカフェ!? これってデート?」
前者がガグラさんで頭から床に落ちて現在頭を抱えてうずくまっている。
後者がサクラ先輩でなぜが照れている。いや、デートちゃいますよ
さて、部屋を出るとやはり国の医療院だった。
お医者の先生のところによって少し話をして外に出る
お医者さん曰く、普通はMPを使い切る前に自然とセーブされて魔力が使えなくなるらしい。
1週間で2日も運び込まれたとも踏まえてよく検査した方がいいと言われた。
まぁ、あとででいいや
医療院をでて少し行ったところに喫茶店があり、そこに入る
「コーヒーを一つ。サクラ先輩は?」
「え?私も同じので」
周りは石造りの建物が多いがこの喫茶店は木で作られていた。
ふむん。なかなかお洒落な気がする。
まぁ、その辺りの感覚はよくわかんないけど
「それで、カグラ先輩が部屋に入れてくれないから、エルシェさんと一緒に交代で見張ってたのよ。ついでにエルシェさんと【パーティ】魔法でお互いに登録してね。
で、さっきエルシェさんからソラ君からヘルプの念話が入って急いで駆けつけたの。
部屋の前で待っている兵士を無理矢理どけて中に入ると裸で抱き合ってるだもん。あせったわー」
「助かりました」
「そうね。まったく、あのお姫さまは何を考えているんだか」
「そうですよね。」
この世界の子供の出産年齢は低いのだろうか?
15歳で子供が欲しいとか、前世なら考えられないな
「まぁ、ソラ君が襲われてた時も驚いたけど、一番驚いたのは魔王を撃退したんでしょ?
なんでも勇者2人がかりでも傷をつけられなかったらしいのにすごいね」
「そんな事ないです。今回のはうまく連携出来たお陰ですよ」
「むー。それはそれで嫉妬しちゃうな?」
「え?なんでですか?」
「だってそれだけ息が合ってたって事でしょ?カグラさんいいなー」
そういうことか、
まぁ、たしかに最後のはカレルさんも含めて連携が噛み合った。
どこか一つでもズレていたら危なかっただろう
「では、サクラ先輩。僕と【パーティ】魔法で登録したくれませんか?」
「え?あ、うん。もちろん。でもあれだよ、冒険者に登録できるのは13歳からだから当分先だよ。
それにソラ君が13歳になった時は私卒業してるし学園で一緒に行けないよ?」
「何言ってるですか。【パーティ】登録できればこの王都にいる限りいつでもおはなし出来るようになるじゃないですか」
「そ、そっか…」
サクラ先輩が少し頬を赤らめる
「じゃあお願いします」
「はい」
2人で学生証を取り出して【パーティ】登録した。
そのあと雑談をしているとやつれた様子のカグラさんがやってくる
「2人とも酷いよ。私が何したってのさ。」
「襲おうとしました。」
「襲われました」
「ム。ムムム。あのあと部屋に騎士が来て大変だったんだからね!
なぜソラ君の部屋に王女が裸で転がされているのかって!
私がソラ君に襲われたって勘違いしちゃって、騎士隊長まで出てきて大変だったんだから。
いやー。恥ずかしかったわ。
「私が襲おうとしました。」なんてみんなの前で言わなきゃ行けないんだもの」
…………
「「自業自得です」ね」
「ひどーい」
はぁ、この先が思いやられるなー
それから僕が寝ている3日間のことを押してもらった。
カレルさんは昨日王都に帰ってきて魔王が東の山脈を越えたと報告したそうだ。
エルシェさんは一応国の医療院で安静にしていたそうだ。
その時に僕をお見舞いに来たサクラ先輩と再会して協力したらしい
カグラさんはなんでもずっと僕の部屋に新しく、お医者さん以外は誰も部屋に、入れなかったそうだ。
王女の権限乱用である
この国自体はカレルさんの報告を聞いて国王自ら魔王を撃退した事を発表したそうだ。本来は勇者と僕を前面に押し出して発表したかったそうだが残念ながら僕がずっと寝ている状態でいつ起きるかもわからなかったので、国民への報告を優先したそうだ。
まぉ、魔王の来襲からずっと音沙汰がないんじゃ国民も不安だろうからね。
結果的に僕が出し物にされなくてよかった。
そんな感じやっとひと段落した感じだ。
これでゆっくり学園生活を堪能できる。
と、その前にと、騎士が喫茶店に来て国王が呼んでいると言うことで
サクラ先輩と一旦別れて王城に向かった。
そこでの話はどうでもいい内容だったので割愛。
相変わらずカグラさんとの婚約を迫り
女王が私ではダメか?と聞いてきたりと、よくわからん感じだった。
あと、国王の剣をくれると言われたが、ここで貰っちゃうとこの先の将来でなんか責任が発生してきそうなので断った。
いや、戦争するから行ってこいとかやだよ。
その代わりにと言うか、本来その権利があったのだけど、
勇者の刀を貸してもらえる事になった。
これは良いことかな?
今まで真剣の武器がなかったので今後何かあった時はかなり助かるだろう。
まぁ、普段は木刀を買ってきてそちらを使う予定だ。
と、そんな感じで寮に帰り、ヴィクトルやジュトスとくだらない話をしたりしながら翌朝学園に向かう。
本来は授業免除の為行かなくて良いんだけど、特にやる事もない為、参加できる時はなるべく参加する事にする。
今回の【パーティ】魔法みたいに知ってて当然らしいこの世界の常識を学ぶためでもある。
基本Sクラスの教室にいっても誰もいないため、朝からAクラスに行く。
そこでホームルームを受けて午前中の授業をみんなといっしょに受ける。
授業内容自体は退屈だが、魔力制御の練習をしながら授業を受けて時間を潰す。
お昼はサクラ先輩に誘われていたのを思い出し食堂に行って一緒に食事をとる。そのとき気が付いたのだが暇なら【パーティ】登録したサクラ先輩とおしゃべりできるじゃん!と思った。
そのことをお昼を食べながらサクラ先輩に話したら怒られた。
「授業はちゃんと受けなきゃだめだよ。私もつまらなかったけど3年間我慢したんだから」
「はーい。ところで上級学園ではどんな授業をしてるんですか?」
「上級学園は自分で授業を選択してとるのよ。基本は学部の延長かな?」
「へー。ちなみにサクラ先輩は何を学んでるんですか?」
「私は商業よ。これでも親と一緒にお店を経営してるからね。」
「え?第二学園って武闘派の人たちが通うんじゃなんですか?座学系は第一学園って聞きましたけど…」
「あー。そうね。基本そうよ。でもほら、腕っぷしだけでは一生食べていけないでしょ?
例えば冒険者になっても一生冒険者でいることはできないわ。長生きすれば、いつかは年を取り引退しなきゃいけなくなってしまう。その時の為に副業として商売を行うって人は多いわ。その方法を学ぶのが商業化ね」
「そうなんですね。サクラ先輩はご両親とお店を経営してるから今更学ぶことってあるんですか?」
「いっぱいあるわよ。大体私の知識って高校生レベルよ?毎日勉強の連続よ。」
「たいへんですねー」
「大変ですねーって、ソラ君はどうするつもりなの?まさか本当に国王になろうと思ってるわけではないでしょ?」
「当たり前じゃないですか。僕は卒業して一通り過ぎたら冒険者になろうと思います」
「そっか。でもずっと冒険者は続けられないわよ?」
「そうですね。これから少しづつ考えていこうと思います。でも、やっぱり第二の人生は好きに生きてみたいんです」
「そっか、そうだよね。ソラ君は転生してきたんだもんね」
そう、一応僕は転生してきた。つまり元の世界に戻る方法は絶対にない
それに対しサクラ先輩はもしかしたら元の世界に戻れる可能性もある。そうなった時の為にも常に勉強は必要だろう…
「サクラ先輩は元の世界に戻りたいんですか?」
「どうだろうね。最初は、この学園に入ったころは帰りたいって思ってたけど。最近はわからないわ。この世界での生活にも慣れてしまったし、この世界の父さん、母さんにも感謝してる。
それに空君に出会えた。だから私は君と共に歩めるならこの世界で暮らしてもいいと思ってるわ」
なんと返答に困ることを言ってくるんだ。
はて、なんて答えよう
「僕は冒険者になります。サクラ先輩。よかったら一緒に冒険者をやりませんか?」
「え?」
「ほら、先のことはわかりませんが、まずはできることから。一緒にこの世界を見て回りませんか?
まずはこの世界を知る。
そのあと、帰れるってなった時に考えればいいんじゃないですか?」
「そうね~。考えておくわ」
よし、何とか話をそらせた。
そのあとくだらない雑談をして、今日は放課後僕の引っ越し先の部屋に一緒に行く約束をして別れた。
午後の授業も退屈だったが一応先生の話を聞く。
国語のような授業で過去の英雄談を朗読する授業だった。ふむ、なんとなく勇者の偉業が伝わる内容だったが、よくよく内容を聞き取ると、
あ、異世界人だな
って感じだった。まさに異世界チートですね。
そんな感じで午後の授業を受けて寮の自分の部屋に帰る
荷物の整理をしているとサクラ先輩が部屋にきたので一緒に引っ越し先に向かう
鍵はすでに先生からもらって来ているので問題ない。
「なんかわくわくするね」
「そうですね。果たしてどんな部屋なのでしょうか?」
序列上位者には寮の部屋が良くなる。
そして最上位者にはかなり優遇された部屋になるそうだ。
カグラさんか19位でかなり大きな部屋だったので、2位の僕はどんな部屋なのだろうか?
先生渡された地図をもとに場所に移動する
なんでも上位10位以内は別の建物多志位。
「ここって教員用の寮よね?」
「そうですね。でもこの案内図だとここの最上階ですよ」
「なんかすごくいたな予感がするんですけど…」
サクラ先輩と階段を登っていく。最上階って言っても4階建てなのでそこまで高くないが…
最上階には10部屋あるようだ。鍵を見ると502号室と書いてある。
「ここですね」
「入ってみよ~」
鍵を開けて中に入るといたって普通の部屋であった。
・・・日本人からしたら…
「これって」
「うん」
「和室だね」
「和室ですね」
居間に畳が敷いてあり、窓には障子もついている
部屋の中央にはちゃぶ台まで置いあり、襖を開けると布団が畳んであった。
「こっちの扉は何かな?」
サクラ先輩が玄関の横にある扉を開ける
一緒に開けた先を除く…
おぉ!
「いいなー」
なんと中には脱衣所とお風呂があった。
ついでにトイレも脱衣所の横にあり、まさに日本の部屋って感じだ。(あ、脱衣所周りは洋式でした)
「これはすごいですね。異世界人の勇者の影響でしょうね」
「一人でお風呂いいな~」
あぁ、そっか。こちらの世界は基本お風呂は入らなく、みんなシャワーだ。
ホースとその先に魔道具をつけて、その魔道具が水を吸い上げてお湯にしてくれるのだ。
この学園は寮にお風呂があるがそれは大浴場みたいなおふろで一人でゆっくり疲れを癒すって雰囲気ではなかった。
そう考えるとこの世界にきて初めての個室のお風呂の気がする
「サクラ先輩。よかったらいつでも入りにきてください」
「あー、…うん。ありがとう!」
と、そんな感じで僕の学園生活は始まった。
平和で甘い生活が続き、気が付くと約2年の月日がたっていた…




