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お前は誰だ!? この世界の俺。
寝間着のまま朝餉を食べるの? と開慧に促され身支度をすることになった。
目の前にちらちら映る自分の前髪…銀色だ、白髪ではない。銀色だ。
開慧が使用人に色々指示してから部屋を出て行った。許婚とはいえ着替えに付き合うわけにはいかないらしい。
使用人に促されるまま服を着る、楽チン楽チン。中華風だけどチャイナ服みたいな縦詰襟ではない、そういや三国志の漫画もこういうデザインの服だったな。
「お、終わった?」
着替えが終わると開慧が部屋の戸に隠れるように覗き込んでくる。
「ああ、これでいいだろ?」
「ん、ご立派」
満足げな開慧に連れられて部屋を出た。
俺の部屋は屋敷の離れらしい。広い庭に造られた池に設えた橋を渡って母屋に向かう。
水面に映る自分の顔を確かめる。予想通りの銀髪、そしてこの世界でも俺は目つきが悪い。ここまでお膳立てしてもらってなんだけど、もう少し目付きはどうにかならなかったか。バランスが取れてるだけましだけど。
「どうしたの? 池に何かあるの? 賊でもいるの?」
開慧が訝しげに俺の顔をのぞく。
「そんな顔してたか?」
「うん」
この世界でもこのやり取りやるのか…そう思うと少し笑いがこみ上げてきた。
不思議がる開慧を促し母屋へ向かう。この宿命からは逃れられないらしい。




