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スルースキルが最強で。  作者: ふぁくとりー
1 巻き込まれたので。
26/43

閑話 勇者圭一の驚愕

久々です。


俺は眞月(まがつ)圭一(けいいち)。


あの例のゴブリンの後に、何とか鶏やウサギの解体から始めて、どうにかこうにか肉やら骨やらを断つ感触に慣れて、そして3日後に何とかゴブリンたちを蹴ちらすことが出来た。


「ねぇ、マリアさんたち怒ってないかな?」

「そりゃ怒ってんだろ。俺らだって、状況をわかってないわけじゃなかった。それを無視して、魔法を使えたり剣が使えるってことに胡座をかいてたんだよな」

「…圭一、あんた成長したわね」

「んだと⁉︎何かひでぇよなお前…」


この幼馴染、いい意味で何でも言い合える友であり、悪い意味であけすけだ。

「俺だって好きで成長したわけじゃねぇよ」


そんな言葉を聞いて、はっと胸を突かれたように黙り込む。


「ごめん、ちょっと当たった。今さっきのナシ」

「俺だって、きっとお前の立場だったら当たり散らしてたよ。つか、戦いだって、お前が一番役に立ってるだろ?」

「補助呪文だよ?実際に戦ってるのは圭一じゃない」


俺は首を左右に振った。

「やっぱり、嶺緒の助けがなかったら、俺は数十回死んでたよ」

「……チッ、圭一のクセにこういうことだけカッコつけてさ。まぁいいや」


そう言うと彼女は、俺の頬へ手を伸ばした。

「死なないでね」

「誰が死ぬか馬鹿」


と、嶺緒が首に噛み付いた。


「んなっ⁉︎」

「ん、ちゅ……っぷはぁ」


いや訳がわからん。こいつどういうつもりだ?

キスマークにしてはどうも噛み付いた方が強かった。


「ふっふーん、やっぱ聞いてなかったね。今日の授業で言ってたでしょ?首筋に噛み跡残すのってこの世界では『私の恋人です』って意味があるんだって」

「…えと、それって」

「好きだよ?」

「何で疑問系なんだよ」





「大変です、隊長!」

「どうした⁉︎」


シグムントが駆け込んできた部下に怒鳴り返す。


「迷宮都市に、ルリエ・ペルバリエ・ディナンシェールが現れたそうです!目撃者の情報によれば、他に二名同行者がいるらしく、人質になっていた商人もいたそうで」

「その同行者は?」


「それが、ですね…」


ちらちらと歯切れが悪い。


「構わん、言え」

「……ハッ。イチノセトオルだとのことです」


マリアの持っていたお盆が滑り落ちて、けたたましい音を立てた。


「じゃ、もう一人の同行者はマリアから聞いていた通り、」

「………あ、ああ。レイという冒険者だ?Bランクの」


Bランクの冒険者。

俺たちの今の実力で、一人前の冒険者と言える実力の、Cギリギリなのだ。その力量は、一つランクが違うだけでものすごい差が生まれる。


「これ、まずいんじゃないの?」

嶺緒の言葉に俺は頷いた。


「イチノセトオルに怪我を負わせたそうですが、今現在ドラグニアの国境を越えられまして、追えません」

「…ドラグニアか。国交断絶中だな」


そう言ってシグムントが大きくため息をついた。それに呼応するように周りにもどよんとした空気が広がる。


「ぁぁぁー………クソが」

低くつぶやかれた声に数人の隊員が笑う。確かあの人たちは、この特別隊の創設前からシグムントの部下だとーー。


「マリアとその他俺の部下はココに残留。人数だけいても意味はない、すぐに本国へ待機人数を回せ、城の守りを厚くせよ」

そんな言葉を言い残して、彼はその数人が去ったのを見届ける。



「くっはあああああああ!なにしてくれてんだあのクソ坊主!俺の猫かぶり剥ぐ気か⁉︎」

「「「「だれおま」」」」


マリアがフン、と笑う。


「ここから正規ルートでお前らはドラグニアを目指せ。私たちはドラグニアに転移する」



転移?



「いやいやいや待ってくれよマリアさん。転移の術式って今は失われてんだろ?あるわけないじゃん」

「馬鹿が。俺が作り直したに決まってんだろ」


うわーシグムントさんすげー。ナメプしてすんません。


「さて、お前らには先に知ってもらいたいことがある」

「なんですか?」

蓮夜が尋ねると、シグムントさんはものごっつい笑顔になった。


「お前らは魔王を倒すとエルセリアの英雄、そして他国では凶悪犯に見られるってことだ」




…………は?

透「筆者はどうやらエタらなかったようですね」

頑張ってるよ!

褒めて欲しいね。マジで辛いもん。

透「ときに部屋にある落書き類を放置してきたそうですが、一体ーー」

ごおおおおおお!忘れてた…!

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