15 高級食材のようです。
メメトゥー。
僕はかねてから一度、図鑑でみて絶対に食べたいと思っていたものがある。
それが今、目の前にある!
「メメトゥーがありましたよ!!」
見た目はトマト、味もトマト。だがその存在たるや珍味として扱われるほど稀。理由?簡単だ。
運搬の途中でぐしゃっと、ね…。
ただ、街の外のメメトゥーをとってくる者は存在し、高値で王城に引き渡す。城の料理で出て来て、ほんのちょびっとしかないのに驚いた。
それはさておきである。
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メメトゥー 野菜
赤い。酸味と甘味が渾然一体となっている。
食後以降恒久的に能力値がALL+5。
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「ま、高級にもなりますね」
「メメトゥー…これ食べるの?」
「ええ。料理していきますよ!」
ティポト(蛍光ピンクのジャガイモ)を蒸し始める。
メメトゥーの実の下側の部分に、包丁で十字に切り込みを入れると、魔導コンロで炙っていく。こうすることで、水っぽくならないで皮を剥くことができる。
その剥きトマト…もといメメトゥーを角切りにしてアビルを事前に炒めて香りを出したロプラオイルへ投入。
香草も突っ込み、水を少し注いで蓋をする。
唐突なのだが、この世界にパスタは無い。仕方が無いので、代替品である。
「ニョッキを作ります」
「にょ…何それ?美味いのか?」
ティポトを取り出し、頑張って皮を剥く。不器用なレイにも手伝ってもらおう。
ボウルに出したティポトをマッシュしてもらう。
強力粉を加え、ひたすらこねこね。まとまって耳たぶくらいの柔らかさになったら、一口大にちぎりフォークできゅっと潰し沸いたお湯へと投入。浮いてきたところを掬い、水気を切りつつお皿へ。
その隙にスマッシュマッシュをメメトゥーの鍋へ入れつつ、塩胡椒で味を整える前に余分な水分を飛ばすために強火にする。
桜色のティポトのニョッキの上にメメトゥーのソースをかける。
「ソーム、ご飯ですよ」
『ますたぁ!ごっはーん、ごはん~なの♫』
「いい匂いねっ!」
ルリエって残念最強美少女枠だったっけ?
「「「いただきますっ!」」」
モチモチと柔らかいニョッキにメメトゥーが絡みつき、きっちり効かせた香草が憎い。食感がいいがわずかにまだ何か……。
「あ、チーズ」
「チーズ?何それ?」
僕はそれを取り出すとパスタの上に削りかける。ナイフしかないのだが、致し方あるまい。
じわっと溶けかけたチーズの乗ったニョッキをすくい上げ、一口。くせのないチーズの味わい、メメトゥーの甘味と酸味、ティポトのもっちり感。
「お前…顔にやけてる…」
「えぇぇへへへへ」
それを真似したルリエも同じようにふやけ、鼻のいいレイには「なくてもいいがあった方がいい」と言われた。ソームはこんなご飯を食べること自体稀で、飛び上がっていた。
全く器用なスライムである。
こうしてご飯は終わった。
と、洗うのに大変苦労していた鍋や皿をソームが取り込んで、ぺいっと出した。
「…もしや、洗うことも!?」
『うん、食べるんじゃなくて、分解なの!』
やっべぇハイスペックスライム。いやハイテクスライムか?
何にせよ嬉しい誤算である。今頃勇者たちも四苦八苦しているのだろうなぁ…。
透「作者のネーミングセンス結構行き当たりばったりですよね」
まぁね。プロットあやふやだし。
レイ「次回の勇者ざまぁ展開も有り体にまとめるだけらしいし」
えっ!?なんかさらっと次回予告!?
透「仕方ないですよ。終わりで『勇者も大変そうです』みたいなこと言ったら、作者以外大体次回を予測できます」
う、反論の余地…!?




