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スルースキルが最強で。  作者: ふぁくとりー
1 巻き込まれたので。
11/43

11 準備のようです。

ノリノリで書いていたら、期せずしてグルメ回に…

スルースキル大活躍はこの次or次々回かもです。

アルフォックを出立する前に、ジルベルトの分の食料を買い込まなければならないだろう。


旅支度はしていても、亜空間収納を持っている僕らでは意味もない。


「ジルベルトさん、旅でしょうが…市場に行きましょう」

「あ、ああ」


市場には色々果物や野菜が並んでいる。一見すると、初夏くらいだと思われる。


「すいません。これ、一個銅貨2枚ですか?」

「おうよ兄ちゃん。まけられねぇぜ?」


ソフトボール大のイチゴのようなものを見ながら、首を捻る。


「20個買うので三個分おまけして下さい」

「だめだめ。まけられないよ」

「では銅貨5枚」

「うーん、3枚分だね」

「じゃあもう一個買うので5枚」


店主の苦り切った顔?周りの視線?そんなモノスルーである。

スルースキルというよりは図太いのだが。


「…分かったよ、持っていけどろぼー」

「ありがとうございます!」


僕が笑顔で(余所行きである)お礼を言うと、参ったなというように頭をぽりぽりかいて「また来いよ」と言ってもらえた。



「鉄、サラマンダーの魔石の欠片…そしてミスリル!ジーグさんとこから持ってきておいて正解でした」


ファンタジー金属、ミスリル。どちらかと言えば鉄よりもミスリルの方が高くはあるが、大差はない。


ミスリル鉱山は鉄と同じくらいあるが、精錬する人も多い。

そして強度もあるのだが、いかんせん鉄を扱う技術が勇者のおかげで発展したらしく、ミスリルのものと性能がほぼ変わらなくなっているらしい。


だが、誰も気づいていない。


「ミスリルは大量の魔力の保持が出来るんですよね。継ぎ足しをしても劣化が起きませんし」


ようするに、今回作るコンロ(仮)においては燃料というわけである。

僕は早速『ものづくり』を起動する。


材料を集めると、手のひらが光り出す。鉄がスライムのようにぞぞぞ、と蠢いて他の材料をグイグイ飲み込んで行く。


光が収束すると、見慣れた形状のコンロが置いてあった。

鑑定する。


======

魔法コンロ☆1号 レア度★

魔法のコンロ。魔力10で30分加熱出来る。

火力も申し分なく、調節可能。

特殊性能 美味しくな~れ

======


「最後のは意味分からないけど、成功っぽいですね」

僕は文化的な生活に一歩近づいたとホクホクであった。


さぁ、ここでイチゴもどき(正確に言えば、ベリルと言うそうだ)を味見しよう。


「イチゴとラズベリーとクランベリー混ぜたみたいな味…」

ならジャムにしていいだろう。包丁で切り分けていく。


======

ベリル 果物

甘酸っぱい。果実酒は人気があり、生食も捨てがたい。

魔物も大好物である。


「えーっとぉ、石英の欠片、石灰石、重曹を取り出して」

ものづくり発動。


重曹は市販されていた。パンやら何やらあるから、勇者が作ったものでもあるんだろう。

重曹を熱して得られる炭酸ナトリウムはソーダ灰とも呼ばれ、ガラスの生成に不可欠で……


まぁ、そんな解説めいた思考をしている間に広口瓶五つ、試験管がいくつか出来たのだが。


「はい、じゃー早速くっきーんぐ」


切り分けたベリルを鍋に放り込み、シオドキの身を絞る。砂糖はあまり使いたくはないのだが、やむを得まい。砂糖をベリルの全量4分の1くらいで甘さ控えめにすると、水分が染み出してくるのを待つ。


灰汁をとりながら鼻歌を歌っていると、レイが飛び込んできた。


「透!すっげぇ良い匂いすんだけど!」

「ジャムを作ってるんですよ。作り終わったら味見しましょう」


尻尾がパタパタしている。モフりたい…。



「出来ましたー!はぁ…」

スプーンを取り出し、ペロリと一舐めする。


甘酸っぱい味わいと、鼻腔に抜ける匂い。

「あ、レイさんどうぞ」

「!!うまぁ…」


とろけた。



その後ルリエが帰って来て「香水…?」と呟いていたが、それを華麗にスルーして出発の準備を始めた。

透「ジャム、めちゃくちゃ美味しかったです」

保存性を無視してもOKな亜空間収納あるからね。

透「ええ。でも流石にあのモソモソしてる黒パンは美味しくないんですよね」

レイ「しゃーねーだろ。ってか、異世界の飯って本当美味いよな。お前ら毎日あんなの食ってんの?」

透「次回は街から出ます。何か起こす予定…プロット雑すぎじゃないですか?」

うぉ!?何時の間に!?

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