表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裏通りの東大生  作者: Jzou
なりたくない自分にならない

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/59

第一章:(6)

沢山の作品の中からこの作品をご覧頂き、ありがとうございます。


この作品はロサンゼルスのギャングの世界の空気感を描くために、一部バイオレンスが描写が含まれておりますが、基本は主人公が偏差値30から東京大学へと進学していく過程ときっかけを描いたものとなりますので、楽しく読んで頂ければと思います。

翌日、登校して図書館へ行くと、キング、ジャック、アーサーが既に来ていて、キングによる話が大きくなっているであろうバーでの話は当然皆に伝わっていた。


「まさか、二人だけに世界になって、俺がいないことになるとは思わなかったぜ」

キングは笑いながら皆に聞かせている。


「で、眠そうなのはそのせいか?」


アーサーが楽しそうにJをからかう。


「オレが眠そうなのはいつもだよ」

Jはそう言いながらバックパックを図書館のテーブルの上に置き、椅子に座った。


「それに対してキングは朝から元気そうだよな」

とジャックが即座にキングをからかうと一斉に笑いが起こる。




「私ってさ、男の趣味悪いのかなぁ~とたまに思うんだ」


カフェラテを飲みながらケイトが言う。長身の彼女は大人びた雰囲気を持ち、足を組み長い髪を掻き上げる姿も格好良く決まる。20時ごろ、家に居たJにケイトから電話があり、カフェへと誘われた。街のカフェのテラス席で、Jはアイスカフェモカを飲みながらケイトの話を聞いていた。


「あぁ、オレに惚れないくらいだから男の趣味は悪いだろうな」


マルボロをふかし、笑いながらJが答える。


「私に言い寄って来る男たちはろくでもないヤツばかりだけど、まだそれなら趣味悪い、で済むよ。だけど、Jに惚れたら『趣味最悪』だろうね」


ケイトは両手の人差し指と中指の2本ずつで「“クォーテーションマーク”」を作り『趣味最悪』を強調し笑いながら反応する。ケイトは同級生で長い付き合いの女友達の一人だ。この飾らない関係もまた、Jにとって居心地良い。腕の時計を見ると22時少し前だった。


「オレはそろそろ行かないと」


「またジャックでしょ?ほぼ本妻さんだもんね」


ケイトは笑いながら言う。Jとジャックが夜一緒に遊ぶことは、Jのデート相手たちにも、ジャックの彼女にも毎度のことであり、もはや誰かが何かを言うことはほぼ無い。


「じゃぁまた明日、学校で」


ケイトを車まで送り、彼女が車を出したのを見送ると、シビックに乗り込み、ジャックの家へと向かった。



ジャックの家へは週の半分は顔を出す。一人暮らしをしているので気兼ね無く立ち寄ることが出来る上、Jとジャックは何故か波長がよく合った。


「ハ~イ、J。じゃあジャック、あとは男の時間を楽しんでね」


ジャックの彼女であるアニーは、Jが来ると気を利かせて帰っていく。時にはジャックが自分よりもJと遊ぶことの文句を言うようだが、Jが直接何かを言われることは無く、ジャックに対しても念仏のようなもので、何かが変わることは無い。定期的に起こる嵐であり、耐えれば過ぎ去ると、ジャックもJも思っている。

ただ、互いに遊ぶ時間まではあまり拘束しないように、Jがジャックの家を訪ねるのは22時を過ぎてからと決まっている。


「J、お腹空かないか?」


「おっ、丁度お腹が空いてきた頃なんだよ」


22時過ぎにジャックの家に行くと、夜食の時間がこうして始まる。ジャックはキッチンに向かい、炒めラーメンを作り始めた。


鍋でインスタントラーメンを作ったらスープを殆ど捨て、細かく刻んだザーサイや卵、ネギと共に炒めるシンプルな一品だ。しかしこれが美味しく、二人とも無言で一気に食べ進める。熱い料理は熱い内が一番美味しい。


ジャックが後片付けに行くと、Jはテレビを点けラリーキングライブなどを見て過ごす。このパターンで二人が過ごしていることは広く知られており、ジャックが「本妻」と呼ばれる所以でもある。


片付け終わるとジャックがパーラメントライトを取り出し、行こう、とベランダを指差す。そして、二人でベランダに出て煙草の時間となる。学校での話しから、女性論、料理や映画、政治まで様々な話をしつつベランダで話す時間が二人で過ごす時間の大半を占めている。


「Jは木曜のキングのパーティー行かないんだろ?」


「あぁ、本当に用事があるからね」マルボロの煙を吐きながら答える。


「いいなぁ、本当は行きたくないんだよね」笑いながらジャックが続ける。


「キングは良い奴だけど、格好付けるだろ。木曜のパーティーは女たちもいるからちょっと心配なんだよね」


キングをよく知る者にとっては物凄くよく分かることだった。話が大きくなることも含めてキングは話題に事欠かない人気者ではある。ただ、女の子の前で張り切り過ぎてしまうので、時に空回りする欠点があるのだ。高い実力に反するこういう抜けた部分も愛される理由だが、空回りを心配するジャックの気持ちが良く分かり、Jは笑いながら頷いていた。

【作者からのお願い】

『続きが気になる!!』『面白い!!』と思って下さったら、下にある【☆】をタップして評価やブックマークをして頂けると執筆の励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ