表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裏通りの東大生  作者: Jzou
ゲームから学ぶ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/60

第二章:(2)

沢山の作品の中からこの作品をご覧頂き、ありがとうございます。


この作品はロサンゼルスのギャングの世界の空気感を描くために、一部バイオレンスが描写が含まれておりますが、基本は主人公が偏差値30から東京大学へと進学していく過程ときっかけを描いたものとなりますので、楽しく読んで頂ければと思います。

朝学校へと向かう道は、出社時間とも重なるために主要幹線道路であれ、裏道であれ市の中心やフリーウェイに向かう道は混んでいる。


元来スピード狂のJだが、この朝のラッシュ時間に焦ってまで学校に早く着きたいとも思っていないため、サングラスをかけ窓を全開にし、ロサンゼルスの風を感じながらマルボロをふかし、ベースを効かせた大音量でのヒップホップを楽しむ。ヒップホップステーションからはMontell Jordanの「This Is How We Do It」が流れている。小気味良いリズムに自然と頭を上下させる。


クレンショー通りを行くとウィルソン・パークという大きな公園がある。年齢を問わずに市民が散歩やジョギングを楽しむ憩いの場であり、野球のグラウンドからバスケットボールコート、テニスコートまである。巨大な駐車場では週に2度ファーマーズマーケットが開催され、新鮮な野菜や果物、加工品などが並ぶ。普段は閑散としてる巨大駐車場だが、ファーマーズマーケット開催日には普段が信じられないくらい駐車場が満杯となる。この日はファーマーズマーケット開催日でもあり、通勤、通学の車の他に、そこに向かうための車も多く、いつも以上にヒップホップの時間が続く。


学校の駐車場にシビックを停めると、駐車場にミッシェルとケイトが居た。どうやらミッシェルが着いたその後でケイトの白のターセルも駐車場に入って来たようで、ケイトはターセルの後部座席のドアを開けてバックパックを取り出しながらミッシェルと話をしている。


「よぅ、おはよう」


二人に話しかけつつ近寄っていく。


「あ、Jおはよう」


手を小さく振りながらミッシェルが答え、ケイトは男っぽく顎を軽く上げて挨拶する。長い髪でこれを格好良く決めるのがケイトだ。


「そうそう、Jに聞きたい事あったんだよね。世界史の授業のことなんだけど」

とミッシェルが話を切り出す。


「Jに勉強の事聞くのか?」


ケイトはボソッと反応するが、Jもそれには同意する。


「そうだなぁ、オレに授業のこと聞かれても・・・」

と頭を掻く。


日系の塾で受けた日本の全国模試の結果によれば、Jの偏差値は30だ。勉強に関しては絶望的な数字だろう。それはそのままLAの学校での成績にも現れている。数学は相手が英語では無く数字であり、アメリカの数学教育は解ける事を重視するため問題はシンプルに作られており、数学の授業だけは最上位クラスで一番の成績だったが、それ以外の授業での成績は壊滅的だった。


「えっ、そうなの?」


Jの成績を知ってか知らずか、Jの評価を勉強に関しても下げないでくれているのがミッシェルの優しい所だろう。


「ところで今日だけどさ・・・」

とJがミッシェルに切り出すと、

「あぁ~今夜はあのドラマの続きが気になるよね・・・うん。今日は家に居ないとだよね」

少し早口になったミッシェルがJの言葉を遮って話し始めた。


「あっ、授業の前にロッカーに行かないと。ケイト行こう」


ミッシェルはJに手を軽く振ると半ば強引にケイトを連れてロッカーに向かい始めた。突然腕を組まれたケイトも少々戸惑いながらそれに付き合い、振り返ってJに無言で軽く手を上げた。


2人と話していたと思ったら、次の瞬間駐車場で一人にされ、「いや・・・だから今日・・・」と独り言を言いながらJは呆気に取られていた。



「どうしたんだミッシェル」ケイトが当然の質問をする。


「別に何もないよ。授業前にロッカーに行かないとな~と思って」


駐車場から高校内を歩きながらミッシェルは横にいるケイトを見ることなく答える。


「それだけか?突然変になったからミッシェルはJと付き合ってるのかと思ったよ」


ケイトはからかい半分に笑いながらミッシェルを見て質問を続ける。


「Jのことは好きだよ。Likeの意味でね。でも、Loveになったらダメ。同じ『L』でも意味が違う。だってJはいつも誰かとデートしてるしね。ケイトもデートしたことあるんじゃない?」


「あはは。あれがデートだったら、Jのデートはつまんねえなぁ~」


ケイトは大笑いしながらミッシェルの肩に手を置いて続ける


「大丈夫だ、ミッシェル。Jが一人で飲むコーヒーが寂しいだろうと、コーヒー飲むのに付き合ってるだけだ。ミッシェルの『彼氏』は取らねえよ」


「全然彼氏じゃないし、ただの友達!!・・・って、ケイトはJと出掛けてるんだね」


ミッシェルとケイトは仲の良い友達ではあるが、互いのプライベートにまでは踏み込んでいないため、それぞれがJと出掛けていることは知らなかった。

【作者からのお願い】

『続きが気になる!!』『面白い!!』と思って下さったら、下にある【☆】をタップして評価やブックマークをして頂けると執筆の励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ