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僕は魔法少女に変身する  作者: マナマナ


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ミアンは紫苑に会いに行く

 一日経ってミアンは昨夜と同じ海岸に来ていた。

 まだ日が沈むには時間が掛かりそう。

 今日に限っては普段着にしている。これならどこからどう見てもそこら辺にいる女の子にしか映らないだろう。

 しかも元々の容姿の良さが目立って砂浜を歩いているだけで何人もの男の人に声を掛けられることになる。

 最初は自分のことが自慢だった。だが断る回数が増えるほどうんざりしていった。


「はぁ〜・・・可愛いって罪だよね。すみません。これください」

 近くの売店でコーラを買ってイッキに半分まで飲んだ。

 こっちに来てからまだ英語はほとんど喋れないから、これだけは魔法のお世話になっていた。

「ほんと便利。なんでもできちゃうよ」

 残り半分を飲んでペットボトルをゴミ箱に捨ててから再び海岸線に沿って歩いていた。

 

 砂浜が終わった先は岩場になっていて波が強く打ちつけている。

 なんとなく見ていたけど紫苑の姿はどこにもなかった。来ているかも。そんな期待はただの期待になっていた。

 それにネットで研究所のことを調べたが思った通りなかった。きっとなにか別の仮面を被って存在していることだけは理解できる。

「やっぱりカードに頼っちゃお」

 岩場に人影なんてない。むしろ帰る人が増えているくらいだった。

「カード達・・・」

 願いを唱える前にミアンは躊躇う。だってドリーチェじゃないのに自分のいわば欲望のために魔法を使うことが許されるのだろうか。

 これは依り代みんなに言われていること。どこまでがボーダーラインなのか。それは分からないし、そうなった場合どうなってしまうのか知らされていない。


「ミアン。質問」

『分かってる魔法使いたいんでしょ』

「そうだよ。でも、ドリーチェじゃない」

『それはどうかな』

「どういうこと?」

『だって昨夜はドリーチェの反応があった』

 言われて思い出す。確かに反応はあった。でも肝心のドリーチェがいなかった。おかげですっかり忘れていた。

『その手掛かり。ということならドリーチェに対してだよね』

 確かにその通りだ。そういうことなら遠慮はしないミアンだ。

「サンキュ、ミアン。遠慮なく使う」

 カードを展開。日は落ちて夜の宵が東の空から迫ってきている。


「カードよ。紫苑のいる研究所はどこ?道を示せ」

 ミアンの目の前に蛍のような小さな光がある。

「じゃあ案内よろしく」

 光はミアンのことを誘うように動き出す。きっと端から見た人がいても分からないだろう。


 ビーチから出ると海岸沿いじゃなくて見えてきた大きな公園。

「あれってクィーンズパークだよね」

 光に導かれるまま公園を右手にしばらく歩いていた。かれこれ一時間近く経っていた。

「疲れたよ〜まだなの?ローラースケートでも出せばよかった」

 愚痴を言ったところで光は止まらない。

 ミアンは諦めて案内する光の後についていった。


 街はすっかり夜の中にある。

 足は痛くなってくるしお腹だって空いてきたし喉だって乾いている。

 休憩なんて気の利いたことなんて起こるはずもなく、心が折れそうになりながら必死に後に歩いていたが

 

 やがて


「・・・止まった・・・やっと着いた・・・疲れた・・・」

 ちょっと休憩、のつもりで売店でコーラを買ってその場でイッキに飲み干す。

「あ〜美味しい。よし。元気出た」


 ミアンの目の前には重厚感のある真っ白な建物だった。

「ここって病院?だよね」

 案内の光は消えてしまっている。ということはここが間違いなく目的の場所。

 まだ病院の門は開かれているためたくさんの人が行き交っている。見たところ普通の総合病院だろう。

 ミアンは通院している人に紛れて建物の中に入ってゆく。

 やはり病院に違いない。特有のアルコールの臭いが鼻をつく。


「このニオイって気が滅入るんだよね」

 すれ違う人達は不調を訴えるためにいるので誰一人明るい笑顔は誰もいなかった。 

 なんとなく人の波に乗って廊下を歩く。けれどどこまで歩いても病院には変わりなかった。本当にこんなところに紫苑はいるのだろうか?

「あ。行き止まり」

 その先にも廊下は続いている。けれど一般の人は通行できない。警備員が待機しているからだ。おまけに通行カードがないとゲートだって通過することは難しいだろう。

 紫苑は言っていた。秘密の研究であること。ということはこの先がその秘密の場所なのだろう。実に分かりやすいと言えば分かりやすい。

 ここ以外考えられない。ミアンは確信する。

「そういうことなら」

 ミアンはトイレの個室に入る。

「カードよ。私の姿を見えなくして」

 ドローされたカードはミアンに希望通りの魔法を発動させる。

 一応鏡で確認。自分の姿が映っていないことを確認してから再び警備員の前に立つ。

(ごめんね。通るね)

 一言心の中で断りを入れてミアンはゲートの上を飛んでクリアする。

(楽勝。楽勝)

 ゲートをくぐるとすぐにエレベーターが現れる。乗り込むと

「下しか行けないんだ」

 行き先のボタンはたった一つ。しかも地下五階。ボタンを押すとエレベーターは音もなく動き始める。階数表示が変わってゆく。


 ゆっくり扉が開くと建物とは打って変わって近代的な施設が顔を覗かせる。

 SF映画のセットだと言っても言い過ぎではない。無機質。この一言がとてもよく似合う。

「紫苑・・・こんなところにいるの?」

 道は一本道。迷うことなんてなくただ歩いてゆけばいい。

 見回してみると等間隔で監視カメラが動いている。

 姿を消しているのになんだか見られているような気がするのは本当に気のせいなのだろうか。

 ちょっとだけ不安が過るが

「気のせい気のせい」

 通路の突き当たり。ここが目的地なのだろう。けれど固く閉ざされていて簡単には開かない。何重にもロックがされている。

 指紋認証や網膜認証、顔認証・・・など考えられる。

 けれど、ミアンにはそんなのは関係ない。

 ここでもカードを使う。ちょいちょい使っていたせいか残り枚数が少なくなっている。ということはミアンの魔法力もそれだけ消費されている。

 ドアがスライドして開くと中に三人の姿が目に入る。

 みんなが一斉にドアの方に視線を送る。

 当然だがそこには誰の姿もない。

「なんだ?勝手に」

「・・・誰もいない」

「システムのエラーか?」

 そんな声が聞こえる。当然英語だがミアンには日本語に翻訳されている。もちろん魔法を使っている。


(エヘヘ。潜入成功)


 そこにいる人達はドアの方に駆け寄りいろいろ調べている。

 何度もドアを開けたり閉めたりしている。

「何も問題がない」

「仕方ない。様子を見るしかない。最新のセキュリティなのに誤動作はおかしい」

「もしかしたらギニー達の能力なのか?」

 三人はドアのことは諦めてそれぞれの持ち場に戻ってゆく。


(ギニー?なんのこと?それより紫苑は?)


 ミアンは研究員達の間を縫うように奥に進んでゆく。

 そして見たもの


「な、なにこれ?」

 うっかり声を出してしまう。


「誰だ?誰かいるのか?」


(や、やば)

 口を抑えてこれ以上声が出ないようにじっとしていると

「やっぱり誰かいる。ギニーは?」

「誰も欠けていません」

「能力者が紛れ込んだのか?出てこい・・・見えないからって安心するなよ」

 目の前の大きなモニターには

「やっぱりだ。姿は消せても体温までは不可能みたいだな」

 サーモグラフィーの画面に切り替わっている。そこにははっきりとミアンの姿が映っている。

「うそ!反則じゃん」

「いい子だから姿を見せな」

 ミアンはいきなり腕を取られる。

「は、放して」

「しっかり掴んだ。もう逃げられない」

 確かにミアン自身の力は弱い。成人男性の力は思った以上に強く、振り払うことなんてできそうになかった。

「くぅ・・・カードよ。時を止めて」

 またしても魔法を使う。

「はぁ・・はぁ・・と、止まった・・・けど魔法力が・・・」

 急激に意識が遠く感じる。

 

 ダメ・・・このままじゃ・・・倒れそう


 いつしか透明だった身体は元に戻っている。

「はぁ・・・ちょっと落ち着いてきたかな・・・ふぅ・・・最初からこうすれば良かった」

 呼吸を整える。

 今すぐ魔法力は0になることはなさそう。

 それに若いからちょっとの休憩でかなり回復する自信もある。

 でも今はまだ動けない。だからその場に座った。

「ふぅ・・・魔法使い過ぎかな・・・残りは・・」

 残りのカードはたったの五枚。

「これならあと一回か、二回かな。さてと」

 やっと普通に歩くことができるようになった。

「今のうちに紫苑探そっと」

 ミアンは止まった世界の中、一人歩いてゆく。


 モニター室の前面は大きなガラスで仕切られていて中には十五人くらいの能力者と呼ばれる人がいて、それぞれ何かのテストなのだろう。実験と言っていいのか。とにかく何かをしていた。そのほとんどが小学生くらいの子供だった。一番年上でも中学生くらいだった。

「有栖ネエに似てる」

 目を閉じてタブレットに手を翳している。一体どんな能力があるのだろう。

 長い黒髪。それに上品な顔立ちにミアンは姿を重ねていた。

「紫苑」

 声を掛けてみても返事なんてない。もし時を止めてなくても記憶は昨夜消している。

「そっか。向こうは初めてなんだ」


 一通り見て廻った。なのに

「いない・・・どこだろ」

 ミアンはさらに奥の方に扉があるのを見つけると歩いてゆく。そして

「鍵はない・・・開く」

 扉の先はさらに通路がある。その両脇には幾つかの扉がある。小窓があってそこから中を覗くとどうやらこの部屋はそれぞれの部屋みたい。作りは同じだがそれぞれ個性がある。

「紫苑は部屋にいるのかな」

 一つ一つ確かめてゆく。

 

 昨夜。紫苑の言ったことは本当のことだった。研究所は確かに存在している。

 紫苑はたくさんいると言っていた。今の人数のことを言っているのか、それとも他にも施設があって今はここにいるということなのか。真相は聞いてみないと分からない。


「知らないことと知らせないこと。紫苑と出会わなかったら知らなかった。ホントはずっと知らなかったかも。でもドリーチェがどこかにいるんだ」

 ドリーチェがいる。だからミアンは役割を果たすために出た。

 それなのに会ったのはドリーチェではなかった。能力者だから反応した?そんなことは絶対にありえない。紫苑は倒す相手ではない。人間なんだ。普通ではない能力者。


 その答えを知りたくてここまで来た。


「どこ?どの部屋?」

 突き当たり。ここが最後の部屋。ドアの前に立つと急に肌がざわつく。

「うそ・・・これって」

 恐る恐る小窓を覗くミアンの視線に気が付いたのだろうか。振り返った。

「え!」

 慌てて隠れるミアン。

 ・・・・・・?なんで?時はまだ止まったままなのに・・・

「まさかドリーチェ?紫苑が?」

 確認のためにもう一度。

「え?」

 再び見た・・・止まってる?

 昨夜みたいに時が止まった世界で紫苑もまた止まっていた。


 思い切って今度はドアを開けて中に入る。

 やっぱり止まっている。目の前に行っても金切り声は聞こえない。


・・・え〜なんなの?

 また指で頬を触ってみる。

 やっぱり確実にこれ以上ないくらい止まっている。

「・・・動いてたよね」

 もうドリーチェの気配はない。どこかに逃げてしまったのだろうか?


 ミアンの魔法力が弱くなったせいなのか

「あ!もう?」

 魔法が切れる。


「え?誰?」

 驚く紫苑。昨夜と同じことの繰り返しみたいだとミアンは思う。

「初めまして。あたしはミアンだよ、紫苑」

「え?なんで私の名前知ってるの?」

 警戒するように一歩下がる。

「え!えっと。聞いたんだよ。あそこにいる人から」

「・・・・・・・そう」

 また一歩下がる。

「そんなに警戒しなくても何もしないよ」

「それで?私に何か用なの?もしかしてあなたも能力者なの?」

「あたしのことはミアンでいいよ」

 魔法は間違いなく昨夜の記憶を消している。

「紫苑に会いに来たんだ」

「・・・だからいるんでしょ」

 もし人を呼ばれたら面倒なことになる。ミアンは扉が閉まっていることを確認して

「えっと・・・怪しいものじゃないよ」

 紫苑は何も答えず身構えている。

「しょうがないな。覚えてないもんね。これでどう?」

 ミアンは軽く浮いてみせる。

「え?同じ能力?」

「あたしは魔法少女。この力は魔法なんだ」

「ま・・ほう?」

「そう。紫苑とあたしは昨夜会ってる」

「知らない・・・」

「海で」

「海・・・」

「聞いたんでしょ。声」

「昨夜は海にいたよ。でもあなたはいなかった」

「だからミアンだって」

「ミアンはいなかった。私は一人で海に来て一人で帰った」

「うん。でも会ったんだよあたし達。声のことは紫苑から聞いた。双子のお兄さんのこと」

「・・・・・・・」

「いろいろ聞きたくてここに来たんだ」

 紫苑はまだ緊張しているみたい。

「今って時間ある?あたしはそんなにないからさ」

 ミアンが床に降りて座った。

「ここって同じような能力者がいるんでしょ」

「そう・・・簡単には入れない」

「あたしは魔法を使って来たんだ。他にもいろいろできるよ」

 ミアンは残ったカードを出して見せる。

「あたしの魔法のアイテム。ホントはもっとたくさんあるけど使ったから。残りはこれだけ」

 やっと紫苑はミアンに興味を持ち始めたようだった。同じように向かい側に座って

「このカードがなくなったら?」

「しばらく使えないかな。休んで魔法力を回復しないとならないの。ゲームのライフゲージみたいなって言えば分かる?」

「だったら今ってレッドゲージってこと?」

「そうそう。一発K・O寸前かな」

 やっと紫苑は笑った。

「それで?聞きたいことって?」

「あたしのこと信じてくれる?」

「だって魔法少女なんて初めて会ったし、それにミアンとは話が合いそうかなって」

 お互いやっと笑顔になれた。

 次に使う魔法のためにもうカードを使うことはできない。それにいつ見つかるか分からない。


「あのさ。ドリーチェって知ってる?」

「知らない」

「だよね」

「それってなんなの?」

「う〜ん・・・なんていったらいいのかな?あたし達が倒す相手」

「倒す?」

「魔法少女はそのための存在なんだ」

「ならミアンはそのドリーチェを倒すためにここに来たってこと?」

「うん。でも逃げられちゃった」

 紫苑はなにか考えている。

「昨日も会ったって言ってたよね。それが本当だとして今日もここにいるってことは私がドリーチェってことなの?」

「紫苑は人間だよ。ドリーチェじゃない。けど」

「けど?」

「うん。あのね。部屋に入る前にいたんだ。紫苑は何も覚えていない?」

「やっぱり私のこと疑ってる」

「うん。そうだね。でも今は違う」

「どういうこと?」

「それが分かればいいんだけど」

 ミアンは疲れたから大きく伸びをしてその場で後ろに倒れる。

「ん?これって」

 ミアンの手に当たったのは

「コントローラーじゃん。紫苑ってゲーム好きなの?」

「ああ。それはお兄ちゃんのなの。私はあんまり上手くなくて。見ている方が好きかな」

「へ〜。あたしは好きなんだ。特に格ゲー。一緒にやろうよ」

 コントローラーのボタンを押すとスリープしていたモニター画面が目を覚ます。

「あれ?やってたの?」

 ゲームは途中のまま止まっていた。

「え?やってないよ。でもなんで?」

 紫苑は不思議そうな顔で画面を見る。

 薄らと映っているミアンと紫苑の顔。

「お兄ちゃんが好きだったゲーム。いつか大会に出れたらって訓練してたんだ」

「大会か。なんかあたしも挑戦したくなった」

「でも・・・もう叶わない・・・・・」

 紫苑の目には涙が浮かんでいる。ミアンの肩に顔を埋めて

「・・・なんで・・・こんな力なんていらないのに・・・・・・」

 ミアンは画面をじっと見ている。

「あのさ。紫苑。続きやってもいい?」

「?」

「あと一発入れば終わるよ」

 頷いているのが分かる。

「見てて。このキャラなら」

 ミアンはコントローラーを膝の上に置いてゲームを再開。

「最後はやっぱりこの技で終わらせる」

 ミアンは的確にコマンドを入力。キャラは指示通り大技を繰り出して

「ほら簡単。勝ったよ」

 画面には大きく『K・O』がある。

「すごい。ミアンすごく上手いね。お兄ちゃんと良い勝負できたかも」

「ぜひ手合わせしたかったな」

 その瞬間ミアンの肩にかかった手に力が入るのを感じていた。

 それに肌に伝わる感覚。

「し・・紫苑?」

 息づかいが荒くなる。

「え!」

 慌てて立ち上がる。

「ドリーチェ?」

「どうしたの?」

 まただ。気配が消えた。どういうこと?

「え?ううん。なんでもない。勘違い」

「ねえ。ミアン。大会出なよ」

「な、なに急に」

「だって出たいって言ったよね。お兄ちゃんの代わりにさ」

「なんであたしが?」

「だからね。昨夜お兄ちゃんの声が聞こえたんだ」

「うん。どんなことか聞いてもいい?」

「私のこと元気かって。死んだのに変な気を使ってるよね」

 ミアンはそのまま聞いている。

「それでね。私にお願いがあるって」

「お願い?どんな?」

「一度でいい。大会に出たかったって。だから身体を貸してくれって」

「からだ?」

「そんなの無理って言った。それで終わった。馬鹿だよね」


 ドリーチェはこの世界に深い未練が残っていると現れると聞いた。

 もしそれが本当なら紫苑の身体の中にいる?

 魔法少女が現れると隠れるように消える。そんなの今までなかった。

 そんなのどうやって倒せっていうの?魔法で身体から引き剥がすことってできるの?


「あのさ。あたし達友達になろうよ」

「どうしたの急に」

「紫苑のお兄さんの願いを叶えたいって思った」

「それってどうするの?」

「大会に出よう」

「そんなの無理よ」

「ちょっと待って調べてみる。パソコン借りるよ」

 部屋に置いてあるパソコンで調べると

「あった。近々だと・・・日本で予選あるよ」

「日本?無理。そんなのここが許してくれない」

「だったらあたし任せて。魔法でなんとかする」

「そんなことできるの?」

「できる。あたしの魔法は最強だから。よし。決めた」

 ミアンは立ち上がると

「紫苑。次に会えるのは日本だね」

「・・・本気?」

「これはやらないとダメなの。じゃないとお兄さんが悲しむ」

「・・・お兄ちゃん」


 いきなり警報が鳴る。

「な、なに?」

「たぶんあたしが見つかった」

「え?だったら早く逃げて」

「大丈夫。そんなことしなくても。あたしの魔法見せてあげる。ってごめんね」

「ごめん?」

「うん。紫苑はまたあたしのこと忘れるから」

「え?忘れる?」


 ミアンはカードを展開して

「ここにいる人。みんなの記憶を消して」

 残りのカード全部が光ると

「またね。紫苑」

 残り少ない魔法力を使って部屋を飛び出してゆくミアンだった。


☆・・・・☆


「あ〜・・・動けない」

 鏡一郎は病院の前にあったベンチに座って休んでいた。

「よし。今回はずっとミアンで過してみる。大会に出ればドリーチェを・・・お兄さんを成仏させることができると思うんだ・・・」

 瞼を閉じるといつしか眠ってしまった鏡一郎だった。

今日の都内は真っ赤です。暑くて。

読んでいただきありがとうございます。

本日は海の日。皆さま海水浴楽しんでいますか?

私も下田に行くにあたって水着を新調。

それも全身を覆う水着。日焼けイコール火傷なので。

色気も可愛さも0です。けれど海には入りたい。

さて。次回どうすっかな?

ゲームか・・・実はそんなに得意分野ではない。←選ぶなよ!

しかし。頑張ることに意味がある。

ということで頑張る私です。変なことにならなきゃいいな・・・

次回もよろしくお願いします。

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