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怪奇討伐部Ⅵ-Star Handolle-  作者: グラニュー糖*
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まだ魔王城は塗り替え終わってません

第四十一話 会議




「ヘラ、話をしちまおうぜ。多分サメたちはオレのことを捜してる……」


 レインの言葉はごもっともだ。何も言わずに抜け出したものだから、捜しに来るのは当然のこと。しかも魔王の部屋となると必ずやって来るような場所だ。


「ヘラ。ムジナの話は本当なの?」


 魔王ライルが不安そうに聞いてくる。本当じゃなかったら今ここにいない。


「本当だ。そのためにここにいるからな」

「とりあえずウィルとフローラに話はして図書館で海とノートのことを調べてもらっている。ノートの居場所はあのハレティの塔ということもヤーマイロとリメルアから聞いた。最終戦の準備完了まであと一歩ってところだな」


 レインの話にライルは静かに首を縦に振った。


「いろんなな人から協力を得ているのね。でも無理はしないで。危ないと思ったら帰ってくること。ハレティがいない今、あなた達のような悪魔が死んだ場合の人間界と魔界の被害は未知数だわ。あなた達は炎、氷、呪いなどとそれぞれでしょう?特に炎と氷の影響が一緒に発現すると、大変なことになるわ」

「わかってる。俺はそこまでだが、ムジナが死ぬと日本はもちろん、世界中が氷河期になってしまうかもしれんからな」

「何その世界を守る戦いみたいなの」

「文字通りだろ?」

「だな」


 俺の世界はムジナと俺の世界だった。だが、今は皇希やレイン、そして月光やサメなど魔界を飛び出して人間界や宇宙にまで手を伸ばすことになってしまった。俺はただムジナと平和な毎日を暮らしたかっただけなのに。どうしてこうなってしまったのだろうか。


 だから、そんな風にしたことの償いをここで果たす。ムジナをノートと戦わせるわけにはいかない。やられでもすれば、本当に世界が危ない。万年晴れならまだ大丈夫だろう。それに幸い俺の魔力は爆発力はあれど量は少ない。真っ直ぐな力を持つ俺ならハレティみたいに変な建物が出てくるようなことはないだろう……。


「情報をまとめますと、ノートの居場所はエメスの塔。ノートの弱点は現時点では海と言われている。そして霊界が機能していない今悪魔が死ぬと、魔界、人間界などの天候に甚大な影響が発生する。……ですね」


 どこから用意したのか、それとも皇希たちとリストと戦ったときに使ったものを持ってきたのか、ホワイトボードにキュキュッと書き記した。


「荷が重すぎる……」

「なんだよ、レイン。さっきからネガティブだな」

「そりゃネガティブにもなるさ……。だって最強だと言われる種族、吸血鬼のヤーマイロが手も足も出ないままやられたし、サニーやスノーもその強さに逆らえなかった。二人がどうやってノートの弱点を知ったのかはわからないけど、たぶん弱点があってやっと五分五分の戦いになるんだろうなとは思ってる。それで押し切られたら……なぁ?」

「フン……俺は刺し違えてもノートを倒すぞ」

「だから無理はすんなって言っただろ」

「はいはい、そこまでよ。レイン、もう一つ話があるんでしょ?」

「そうだった!」


 レインがゴソゴソとポケットを漁ると、呪いの御札が出てきた。


「結界というか呪術のことね。それは妙な魔女に広められたの」

「魔女?」

「えぇ。大きな目と口がついてる帽子をかぶった魔女よ」

「大きな目と口ぃ?!」


 想像できない!というのと、そんなのいるかよ!と馬鹿にしたような声が入り混ざっている。


「嘘だと思うなら会いに行けばいいわ。いないと思うけどね……」

「なんで?」

「神出鬼没だからよ。突然この部屋に現れて、気がついたらいなくなってたのよ」

「幽霊かよ」

「幽霊……まぁハレティほどじゃないけどね。まだ生身だから」

「わかってるよ……。で、その訳わからん奴が呪術を広めていったと……うぐぐ、めんどくさそうな奴も出てきやがってぇ……!」

「だが、そいつにコンタクトを取るわけにはいかん。無駄に敵は増やしたくないからな」

「そうだよな……うん、そうだよなぁ……。なーんかムカムカするぜ……」


 レインたち兄妹の専売特許である呪術を勝手に、しかも誰でも使えるマジックアイテムにされたという怒りは大きいだろう。だが、残念ながらノートとは無さそうだ……。

 もしノートに勝てたなら、その時は魔女を倒す手立てを考えよう。今はとりあえずノートが優先だ。


「今までに見たことない魔法のスタイルをしていたわ。十分に注意なさい。スグリ、あなたもヘラたちと共に出なさい」

「かしこまりました」

「ちょ!?良いのかよ!?護衛だろ!?お前、魔法しか撃てないんだろ!?」


 ライルの攻撃は魔導書の詠唱にて成り立っている。だから接近されると終わりなのだ。


「問題ないわ。アルファとベータもいるし……あと、あなたたちにまだ言っていなかった勢力もあるの」

「何だよ?」

「ふふふ……!白の騎士団は覚えているかしら?」

「あ?あぁ、魔王城を白く染め上げた、スクーレにしか見えなかった変な集団だろ?」

「そう。名前は『GWK』。『Ghost of the White Knights』の略よ」

「白の騎士団の幽霊……死んでいるものだったから見えなかったのか?」

「存在認識が生命力だったそうよ。みんなに忘れられることが死ぬ条件だったみたい。……リメルアから聞いたわ。スフィアの影響でスクーレちゃんの記憶が消えたのでしょう?そのせいで、白の騎士団は全員死んだそうよ」


 生魔のスフィア……スクーレの魔力コアは、ハレティの最終手段として使われたため、彼女から離れた。そのため、スクーレの記憶と魔法を使う能力は消えたのだ。記憶はスクーレの手帳でなんとかなったが、魔法は使えないまま。しかも、どうやら記憶が消えた途端に白の騎士団は全滅したらしい。どうやってそうなったのかはわからないが、死んだという事実はここにある。


「白の騎士団……手伝ってくれるんだな」

「彼らはここが人間界じゃないってわかったあと、私が受け入れたのよ。ここまで生き延びさせてくれたスクーレちゃんに恩返しがしたいって」

「そんな奴らがオレたちにも手を貸してくれるなんて……」

「だから安心して、ノートをコテンパンにやっつけちゃって!」

「当然だ。そのためにいろいろ調べてきたんだからな!」

どうも、グラニュー糖*です!

現在、「怪奇討伐部完結直前・pixivと同じところまで進める祭り」を開催しております!

こっちでは表紙を載せられないことが本当に残念ですが、楽しんでいただけると幸いです。

本当はイラストを見て読むほうが良いんですけどね!


なお、pixivからそのままドンしてるのでルビやら何やかんやがpixivのコマンドのままになっている場合があります。それを見つけた際はお手数ですがお知らせしていただくととても嬉しいです。もちろんコメントなどもお待ちしております!


ではでは〜

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