第61話「アオン、魔王城化!」
日南へ向かうストツー。
運転席のアキラは、前方を注意深く見ながらハンドルを握っていた。
「そろそろアオンだな」
「見えてきた?」
ユウが前方を覗き込む。
「ああ……」
アキラがアクセルを緩めた。
その瞬間だった。
「グググググググググ……」
後部座席から、レットの聞いたこともないような声が響いた。
「え?」
ユウが振り返る。
レットは毛を逆立て、アオンの方向をじっと睨んでいる。
「レット?」
「ググググググ……!」
明らかに警戒している。
アキラも前方を見た。
「なんだ……あれ?」
アオンの巨大な駐車場。
以前は広々とした駐車場だったはずだ。
だが今は違う。
駐車場全体が、気持ち悪いクリーム色の壁に覆われていた。
高さはかなりある。
外から中がまったく見えない。
「壁?」
サトミが目を細める。
「アオンの周りに、こんなのあった?」
「ないよ」
ユウが即答する。
「だよな」
アキラはさらに減速した。
壁の正面。
かつての正規入口には、大きな門まで設置されている。
そして、その門の前に――。
「……4人いる」
瀬里奈が呟いた。
4体のオーク。
全員が槍を持っている。
ただそこにいるだけではない。
まるで門番のように、整然と立っている。
アキラが目を細めた。
「魔王城かよ!」
「どう見てもそうじゃん!」
ユウが叫ぶ。
「オークが門番してるよ!」
「いつの間にこんなもん作ったんだ……」
アキラはアクセルから足を離した。
ストツーがゆっくりと進む。
4体のオークはこちらを見ている。
逃げる様子もない。
むしろ、こちらを警戒しているようだった。
アキラは少し考える。
「……よし」
そして瀬里奈を見る。
「瀬里奈」
「はい?」
「オレンジ、1発ぶちかませ」
「え?」
「城壁の強度チェックと、護衛の強度チェックだ」
「なるほど」
瀬里奈が頷く。
「そして――」
アキラがニヤリと笑った。
「嫌がらせだ!」
「了解!」
瀬里奈が即答した。
「なんで楽しそうなのさ!」
ユウが呆れる。
瀬里奈はストツーに搭載されたオレンジ魔石装置へ手を伸ばした。
マグネシウムの配線に魔力を流し込む。
オレンジ色の魔石が、まばゆい光を放つ。
「いくよ!」
瀬里奈が魔力を込める。
そして――。
「切る!」
魔力の流れを断った。
ドンッ!
オレンジ色の球体が発射された。
直径は約70センチ。
まるで巨大な砲弾のように、オレンジ色の光を引きながら飛んでいく。
「来た!」
門前にいたオークの1体が槍を構えた。
しかし――。
避けるには遅すぎた。
ドゴォォォォン!
凄まじい爆発が起きた。
「うわぁ!」
「きゃあ!」
「すごっ!」
ストツーの車体まで揺れる。
爆風と土煙が一気に広がった。
4体のオークがまとめて吹き飛ばされる。
槍が宙を舞い、オークの巨体が地面を転がった。
「どうだ!」
アキラが前方を見る。
爆煙が徐々に晴れていく。
「魔石自動回収バック!」
アキラが叫ぶ。
バッグが反応する。
シュン!
シュン!
2個の魔石が自動的に飛んできた。
「2体は倒した!」
「じゃあ残り2体は?」
ユウが前を見る。
土煙が晴れる。
倒れているオークが2体。
そして――。
残りの2体が、ゆっくりと立ち上がっていた。
「無事か!」
瀬里奈が驚く。
「護衛の強度、結構あるな」
アキラが感心する。
だが、それ以上に重要なものがあった。
「城壁は?」
全員が壁を見る。
「……え?」
ユウが目を丸くした。
城壁。
クリーム色の壁は――。
無傷だった。
「ノーダメージ……」
サトミが呟く。
「70センチの爆発で?」
瀬里奈も驚く。
「でも!」
ユウが門を指差した。
「門は壊れてる!」
巨大な城門は、爆発の衝撃で大きくひしゃげていた。
「なるほどな」
アキラは顎に手を当てる。
「壁そのものは相当頑丈。でも門はそこまで強くない」
「今魔力、30くらい使った」
瀬里奈がスマートフォンを確認する。
「30か」
アキラは頷いた。
「十分なデータが取れた」
そして、すぐに運転席へ戻る。
「よし。逃げるぞ!」
「逃げるんかい!」
ユウが突っ込む。
「当然だろ!」
アキラがアクセルを踏み込んだ。
ストツーが一気に加速する。
背後では、2体のオークが槍を持ってこちらを見ている。
そして、ひしゃげた門の奥。
その先には、さらに何かがいるように見えた。
「レット!」
アキラが叫ぶ。
「グググググ……!」
レットはまだ唸っている。
「やっぱり中に何かいるな」
アキラはバックミラーを見た。
アオンがどんどん遠ざかっていく。
「今は海だ」
ユウとサトミが顔を見合わせる。
「海!」
「海!」
2人の声が重なった。
アキラは笑った。
「日南市まで、1時間くらいだな」
だが、すぐに表情を引き締める。
「油断するなよ」
ハンドルを握り直す。
「日南まで、何が出てくるか分からない」
ストツーは、日南へ向かって走り続けた。
その後方。
魔物たちが支配するアオンでは、ひしゃげた門の向こうから、ゆっくりと何者かが姿を現していた。
色名 出現率 色 内容 登場可否
2色魔石 0.00015% ー ◎
金ゴールド 0.0001% 鑑定 ◎
銀プラチナ 0.0002%
シルバー 0.0003% 結界
黒ジェットブラック 0.3% 漆黒 召還 ◎
オークブラック 0.2% 茶黒 暗転
リッチブラック 0.1% 黒 空間
灰ガンメタル 0.3%
アッシュグレー 0.2% 浄化
ローズグレー 0.1%
白パールホワイト 0.3% 光白
スノーホワイト 0.3% 白 回復 ◎
ミルクホワイト 0.5% 淡白 浮遊
青スカイブルー 1% 空青 氷結
ターコイズブルー 15% 濃青 水
ミッドナイトブルー 0.5% 暗青 水中呼吸
緑モスグリーン 1% 深緑 使役
グリーン 9% 植物 ◎
ソフトグリーン 0.5%
黄ピルスナーイエロー 1% 照明 ◎
イエロー 12% 電気 ◎
シャルトルーズイエロー0.5% 身体強化 ◎
赤ルビーレッド 1%
ファイヤーレッド 15% 炎 ◎
クリムゾンレッド0.5%
橙レッドオレンジ 1%
オレンジ 10% 爆発 ◎
イエローオレンジ0.5%
茶ローアンバー 1%
ラセットブラウン 5% 土
イエローオーカー0.5% 岩形操作
桃マゼンタ 1% 快楽
ピンク 10% 魅了 ◎
ピーチ 0.5%
紫ディープパープル 1% 音波
グレープ 10% 毒 ◎
アメジスト 0.5% 拘束
※内容が不明の色について、アイデア募集します。コメントで返信いただきますと幸いです。




