49 最終決戦
「どこぞの某艦隊擬人化ゲームかよ…」
「……少しオマージュしています。」
「知ってんのかよ!?」
えぇ… あと、お前のはオマージュじゃなくてほぼパクリでは?
…ツッコミはしないが。
見た目が完全に軍服だ。それも、セーラー服じゃないタイプのやつ。
女軍曹が一番似合うような格好だ。「教育してやる。」とかを淡々と言いそう。
「では、本気でやるとしましょうか。」
「あぁ。そうだな! モードチェンジ! アドガキ!」
っくぅ! この高揚感はやっぱこれ以外じゃ味わえない感覚だ!
癖になってしまいそうだな!
こいつを使うのはあの猿以来だからな! 存分に味わわせてもらうとしよう!
「…行きますよ。」
「おう、来い! エスリル、長門だ!」
「ワカッタワ!」
今回は返事が良いじゃねぇか! やっぱあれか? お前もやる気になってんのか?
なら良いじゃねぇか! どんどんやっていこうぜ!
ダダダダダダ!
「初っ端から弾幕かよ!」
ギンギンギギギギギ!!
っは! やっぱり【低遅延】はチートだったか!
反射神経が限界突破していやがる! 脊髄がめっちゃ太くなってんじゃねぇの!?
「流石に厄介だな! 【スパム】!」
自動で弾幕を弾いてくれる便利な幻影くんを召喚するぜ!
「機関銃を防ぐとは… やはり化物ですね。」
「っは! お前だけには言われたくなかったな!」
そんな事を言いながら、相手はショットガンを取り出して構える。
…今どっから出した!?
「ウェストバージニア!」
「ンッ!」
ドンッ!
ガガガンッ!
「【解放!】」
「チッ… 効きませんか…」
ッハア! やっぱエスリルこいつは最高だ!
「っしゃあ! テンション高まってきたぁ!」
「…奇遇ですね、私もですよ。」
「じゃあもっと楽しそうに戦おうぜ! 長門!」
「ハイ!」
一声かけるだけで変化自在に武器種が変わっていく。
これだけ従順な良い武器を持てて俺は幸せものだな!
「オラァッ!」
ガキンッ!
右手に持ったショットガンで俺の一撃を防がれが、刀をぐっと押し付け、顔同士が急接近する。
「硬ってぇなこの銃!」
「当たり前、でしょうっ!」
っは! なんだかんだ言って余裕がなくなってきたんじゃねぇの!?
大和は、左手の機関銃を投げ捨て、先程みたいに虚空からショットガンを取り出しこちらに突きつける。
「危ナイ!」
「チッ!」
ダッ!
「賢明ですね。」
「っは! 気づかれないように俺を撃つことだって出来ただろうに!」
「そんなの、味気ないに決まってるじゃないですか。」
「ふっ…くくっ…」
クツクツと、屈託のない笑いが込み上げてくる。
「何がおかしいのですか?」
「そりゃあ、お前も戦いを楽しんでんだなって思ってよ。」
「…そう、ですね! じゃあ存分に楽しんでやろうじゃないですか!」
「その意気込み良いじゃねぇか!」
戦いなんか楽しくなきゃやってらんねぇって話だ!
「ヤケニ、戦闘意欲ヲ煽ルワネ。」
「そうか? 俺は細かいことを気にしないからな!」
「…フーン。」
…何が言いたいんだよ。まぁいい。後で問い詰めてみるか。
それより今は戦闘だ!
大和はどちらもショットガンを投げ捨て、ライフルと思われるものを取り出し、乱射する。
ダダダダダダダダ!
「流石に消耗するわけにはいかないからな! 毎回弾いてちゃたまんねぇよ!」
「それは残念ですね! なら、弾きざるを得ない状況に追い込めばいいだけの話ですよっ!」
「…涼ガ伝染シタ…」
「「失敬な!」」
大和とツッコミが被っちまったじゃねぇか!
まぁいい!
「お前程度に俺が仕留められるわけねぇよな!」
「寝言は寝て言えって話ですね!」
ダダダダダッ!
「かすりもしてねぇぞ? ダンジョンマスター様がよぉ!」
「…さっきよりも速く…?」
「っは! 今さら気づきやがって!」
長門のスキル、【傲慢】の効果だ!
俺が愉悦にひたり、対象を見下している時に最高潮の効果を発揮する!
防御、攻撃、速度、魔力。ありとあらゆるものが強化されるわけだが、感情の制御ってのは難しい話だからな! なかなかに扱いづらいスキルなわけだが…
……要はアドガキと相性が最高ってことだ!
「…しょうがないですね。【大和】!」
っはあ!? 第二形態じゃねぇのお前!?
第三形態ってこと!? ふざけんじゃねぇよ! 俺に過労死させる気か!
…殺す気はあると思うけど。
大和の体が発光し、フォルムが変化していく。
…プリキュアかよ。
「よぉしこのタイミングで茶々を…」
「もう終わりましたよ。」
「早っ!」
っクソ! 変身タイムに攻撃するのは日本人誰しもが1度は考えたことだってのに!
「つーか、かなりゴテゴテしててロマンあるな。」
「そうでしょう! こだわりを解説したいですが、第二ラウンドと行きましょう!」
「戦艦戦は前座だってか! あぁ、やってやろうじゃねぇか!」
俺の興奮は最高潮だぜ!
「喰らいなさい! 【弾丸大祭】!!」
ガチャッ
「は?」
「ン?」
いろいろな銃が宙に浮き…
ズダダダダダダダダダ!!!
「ふざけんじゃねぇええ!!」
これまでは最大でも二丁だったじゃねぇか!
急に数増やしてんじゃねぇ! 一気に十丁
「だがまだ当たってねぇぜ! どうした! 大和よ!」
「その減らず口を塞ぎなさい! 【狂乱射】!!」
っはぁ!? 一発の銃弾の感覚が減ったじゃねぇか!
しかもこいつらリロードしなくて良いのかよ! ふざけんな!
ずっと逃げ続けてばっかりじゃねぇか! ッチ!
「ウェストバージニア!」
「ン!」
ズがガガガガガガガ!
大盾を構えて、銃弾を一身に受ける。
…やばっ!? 魔力ゴリゴリ削ってくるじゃんこれ!?
一撃一撃の火力高っ!?
「オラァ! 喰らえ! 【解放】!」
ドォォン!!!
「くっ!」
衝撃で銃と体勢が崩れた大和。
「エスリル! 長門だ!」
「……ン!」
ここで決める!
「【41cm砲】!」
ドンッ!
「っ…! 【46cm砲】!」
ガキンッ!
大太刀ッ…!? 弾かれ…っ!?
ズバッ!
「左腕ですか… 惜しいですね…」
「っおまふざけんな!」
もう回復手段残ってねぇんだぞ!?
んな隠し玉持っていやがったのかよ!
【46cm砲】なんて俺の完全上位互換じゃねぇか! …ッチ!
また【老婦人】に助けられた…!
「お前がその気なら、白刃交鋒の戦いをしてやろうじゃねぇか!」
「望むところです!」
ここからは、こいつも銃を使わな…
ズダダダダダ!!
「銃使うのかよ!」
「使えるものはいくらでも使いますよ!」
くそ! 流石に劣勢だとテンションの維持が難しい!
…だったら、無茶な真似をすればいいじゃないか…!
「っとぉ!」
「な!?」
弾丸スレスレを避けながら大和に肉薄する!
このまま攻めきる…!
―――スッ
急に、世界がスローモーションになる。
…このタイミングか。
久々の感覚だな。
ガキンッ!!
大和の大太刀と、俺の小刀が衝突する。
鍔迫り合いになり、大和の周囲の銃は一斉にこちらを向く。
このままだったらすぐさま蜂の巣だろう。
パッ
俺は長門から手を離し指を広げる。
「何を…」
大和が言い切る前に、指一つ一つをそれぞれの銃に向ける。
スッ…
そして、手を下ろす。
ガシャンッ!!
一斉に銃が地面に落ち、銃口が向く先はバラバラになる。
……スワイプの応用だ。
そして、空中の長門を手に取る。
「【無限合せ鏡】…これで、終わりだ。」
「やはり、良い器ですね。素晴らしいです。」
「あぁそうかい。じゃあ、いくぜ。【41cm砲】」
ドンッ!
ズババババッ!
[ダンジョンマスター『大和』 を討伐しました。]
[最終試練 大和 攻略率31/31]
[ダンジョン『149』をクリアしま……
―――プツン
そこで、俺の意識は途切れた。
バタンッ…
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