48 戦艦VS人間
「なかなかに戦闘狂なようだな…!」
『あれだけの数を楽しそうに捌いていたあなたが言いますか?』
「……そんなに俺楽しそうだったか?」
「…ウン。」
まじか… まぁ、実際楽しくはあったんだがな。
俺もついに戦闘狂の仲間入りしてしまったか…
「早速戦闘…ってことでいいのか?」
『えぇ。私は砲撃ぐらいしか今はできませんがね。』
今は…? めっちゃ不穏じゃねぇか…
…というか、あの巨艦を俺1人で破壊しろと…?
まぁ、エスリルいるけど。
「…そういや、戦艦に弱点とかあるんか…?」
コメ欄に募集をかけ……
ドォン!!
「ちょわぁ!?」
ドガンッ!
バァァン!!
マジで容赦ねぇな!
まず大砲破壊しないとなんともならないんじゃないのか!?
バゴォン!
「あぶねぇんだよ!」
っくそ! 攻撃させる隙も与えないってか!?
…接近しようとすれば集中砲火も食らいそうだな…
最悪航空機とかも出てくる可能性がある。
甲板に乗って大槌のロドニーで破壊するのもありだが…
それじゃロマンがない。完封なんて何が面白いんだ?
一定のスリルの上で綱渡りを渡り切ることにロマンとドーパミンは発生するんだよ!
「コラルドだ!」
「ロドニージャダメナノ?」
「ロマンがない! 以上!」
「??」
不思議そうにもコラルドにしっかり形を変える。
このロマンがわからないとは……
「この無機物【暴食】で食らっても魔力とかって吸収できんのか? 栄養って鉄分ぐらいしか無いだろ。」
一旦大砲とか狙えるっちゃ狙えるけど、流石に高台に行く必要があるな。
…巨艦すぎるだろ…
場所が少し遠目にあるから、こっちには大砲とかが届くが、上を取らないとこっちからは矢が届かねぇ。
距離で言えば、長門で【41cm砲】使えばギリ届くぐらいの距離だ。
…わかりにくいか。まぁ、届かないほどでもないが、結構遠いぐらいに思ってくれ。
…厄介な位置取りしやがって。
とうか、最終試練が始まったときより遠くなってんじゃねぇか。
…あれ、俺今気づいたの…? ……あれ?
ドォン!!
「狙いだけは正確なんだよなぁ!」
流石にこのままじゃ高台行く前に死んじまうぞ!
「エスリル、長門」
「ハイ。」
そして…
「【41cm砲】!」
ドンッ!
「っと。」
高台へ行くぐらいなら、これで十分たどり着く。
クールタイムが短くて助かるぜ!
「コラルド。」
「…」
もう無言になった… まあ、変化してくれるから、何も言わなくても問題ないんだけど。
…無言になるにはちょっと早いんじゃないかな…?
ギギギ…
魔力は、完全には回復していないので2本に収めておき、軽く甲板の方にでも当たれば良いな程度に狙う。
…デカすぎて距離感バグるな。
大和の大砲がこちらを向く。
ドンッ!
「ッチ!」
このタイミングで大砲放つか普通!?
ドッ!
ドォオオン!
こちらも矢を放ち、砲弾を貫通し、爆発する。
…ギリッギリだったぞ! 爆風スレスレじゃねぇか!
ズガンッ!
貫通した矢が側面にあたり、魔力が回復する。…回復するんだ。ちゃんと。
まぁ流石に、焦って狙いが定まらなくて大砲には当てれねぇな。
ただのかすり傷みたいになっちまった。
ドンッ!
「うげ、もう次かよ!」
…これを跳ね返せたりすればいいのになぁ。
ゲームだったらそんなギミックもあるんだろうが、当然砲弾は跳ね返せない。
スワイプで上下左右いずれかに飛ばすのが関の山だ。
ドォオオン!
とりあえず、避けて後ろで爆発させる。
…はぁ、めんどくせぇ…
このまま矢を打ち続けるのも味気ないよなぁ…
「なんかねぇか! コメ欄!」
とりあえずコメント欄を開く。
だって、コイツラの発想力舐めちゃダメだからな。
『【スパム】は?』
『艦首破壊すれば沈没する説』
『リアルみたいに大量の航空機とか魚雷でボッコボコに』
『大和ってこんな規模だったんだ……』
『弾薬庫とか無いん?』
『浸水したらだいたい沈没』
『リアル通りなら注水システムも生きてるよなぁ』
「…何言ってんのかわからん…」
とりあえず、【スパム】と艦首破壊は試してみるか。
……あれ? そもそも艦首ってどこ?
ドドドンッ!!
うおっ!? 3連射撃!?
ドガガガァァアアン!!
…ってか、さっきからこいつ大砲でしか攻撃してなくないか?
これまで、俺が1度死んだときや、その後の攻撃、虚ノ人にも、ライフル弾のようなもので攻撃していた。
……え? 乗務員とか居るん? そいつがスナイパーとか…?
今はまだわからんがな。
まぁ、ただ一つ言えることは…
「お前の側面に穴を開けてやるから覚悟しておけよ!」
『期待しておきますね』
流石の俺もだんだん苛ついてきた。攻撃されてばっかじゃもう癪なんだよ。
お前のその余裕ぶった態度も鼻につくんだよ!
……そうだ、良いこと思いついた。
「ロドニーだ。」
「…? 何ヲスルノ?」
「良いから見とけ。」
あっと驚くような事をしてやるから期待してろ。。
「ふっ!」
『……??』
ブンッ!
何もない虚空を、大和に向かって全力で大きく空振りする。
もちろん、魔力を込めながら。
「【スパム】! エスリル、コラルドだ!」
「エ…? アァ!」
エスリルは分かったみたいだな。
ギギギ…
コラルドを引き絞り、まだ大和の方を無限に振りかぶり続ける俺の幻影…の、ハンマーの軌道に狙いを定める。
…この幻影めっちゃ変なことをしてるやつにしか見えないんだけど…
まぁいい。今回生成する矢は、魔力の余裕があるが一本だ。
限界まで引き絞り、タイミングを合わせると…
ドッ!
ガキィン!!
魔力の矢は、俺の幻影のハンマーに直撃し…
『なっ!?』
ドガァアアアン!!
それは大和の重要そうな部分をえぐり取るように刺さった。
…だって、どこがどう大事なのかわからないんだもん。
「うへぇ… 殺せ◯せーぐらいの速度出てない…?」
体感マッハ20……まぁ、気の所為なんだろうがな。
『…よくもやってくれましたね…』
「やべっ! 今のうちにやっとかないと!」
【スパム】と大和の堪忍袋の緒が切れないうちに!
ギギギ…
ドッ
ガキィン!
ドガァアアアン!!
「ナイスホームラン!!」
「エェ……」
こんな問楽しんだもん勝ち……
ドドドドドォン!!
「うおっはぁああ!!?」
一斉放射じゃねぇか!
あっぶねぇなこの野郎!
「長門!」
「ンッ!」
「【41cm砲】!」
ドンッ!
…ふぅ、危な…
バゴォォオオオオオン!
「ふおうっ!?」
後ろで爆音なってるビビったわ。
……戦隊ものの決めポーズのシーンみたいに爆発してるんじゃね?
『避けられましたか…』
「そりゃあ避けなきゃ死ぬからなぁ?」
『……流石に、これ以上は大和も消耗するだけですね。』
「……ん?」
なんか他の手があるような言い方…
ダッ!
大和から人影が飛び出して来た。
…え? この距離を? ひとっ飛びで?
「では、ついに私の出番ですね。」
「………ん?」
「貴方と私での一対一ですよ。」
「お前…人になれたの…?」
……もしかして第二形態…?
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