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泥酔吐き(トラウマ)の吐き出し方 — 医者の助言と少女の涙

「ヴェスプッチアで設立された『善き死の同胞団』は、現在十七カ国に支部を有し、その数は今なお増え続けている。人生においてどのような仕事に就いていようとも、終わりを迎える時、人は皆『死ぬ』という報酬のない無情な仕事を引き受けることになる。兵士は遺族に死亡手当を残すかもしれないし、虔心な信者は歓喜に満ちた死後の世界へ旅立つかもしれないが、死という行為そのものは無償の労働に他ならない。少なくとも、自らの運動への参加を促す際、同胞団はそう説いている。


同胞団は、病気、怪我、あるいは老齢によって死期が近づいている者と、命を奪う必要のある者、あるいは少なくともその危険を冒す必要のある者とをマッチングさせる。魔法や治療術を修める者たちは、致命的となり得る新たなハーブの調合薬や呪文を試すための被験者を常に必要としている。時には、足を踏み入れることすら危険な呪われた場所から、特殊なアーティファクトを回収しなければならないこともある。そして折に触れて、吸血鬼がただ夕食を必要とすることもある。


自らの生命を捧げる(あるいは危険に晒す)団員を求める者は全員、彼らに報酬を支払うことが義務付けられており、団員はその金を前払いで自分のために使うことも、仕事が終わった後に家族へ遺贈することもできる。超自然的な生物の夕食になることは決して満足感のある仕事ではないため、そうした依頼にはより高額な金銭的報酬が支払われる傾向にある。結核を治す可能性のあるハーブの混合薬のテストに協力することは、金貨で膨らんだ財布をもたらさないかもしれないが、自らの死という労働が善き目的のために果たされていると感じながら最期の瞬間を迎えることを可能にする。


一部の文化において、自らを食事として売り払うという発想は忌むべきものとされる。しかし、そうした不満を漏らすのは主に生きている者たちである。死に瀕している者たちは概して、自らの死を何らかの形で誰かの利益にできる選択肢が存在することに感謝しているのである」

——『タイコロスの年代記』より


アバナシーが目を覚ますと、ベッドの脇に椅子が置かれていることに驚き、さらにそこにクラリッサが座っているのを見て一層驚いた。


「ヘルギ、もしそれが君なら、俺は確実に脳震盪を起こしているな」


「いいえ、クラリッサよ。朝食でみんなと合流した時に、昨夜の出来事を聞いたの。昨夜ここにいられなかったことが、どれほど申し訳ないか言葉もないわ」


「いなくて正解だったよ」彼は慎重に体を起こしながら唸り声を上げた。「ひどい有様だったし、とても危険だった」


「だからこそ、こうして座っているのよ。ヘルギは何時間かあなたの寝顔を見守っていたけれど、何か食べに行く間、十五分ほどルシンダと交代してもらえるか確かめに出て行ったの。だから代わりに私が志願したのよ。あなたが目を覚ましたらすぐに呼びに来るよう言われているから、彼女が診察に戻ってくる前に何かしておきたいことがあるなら、今のうちよ」


「彼女に食事を最後まで取らせてあげてくれ。俺は大丈夫だ」彼は平衡感覚が戻っているか確かめるため、ゆっくりと首を左右に振ってみせながら主張した。


「あなたがもう起きているのを見られたら、私は嫌だわ。私に怒るでしょうから」


「なら、足音に気を配ろう。誰かが近づいてきたら、君がドアを開けて外に出て、もし彼女だったら『今ちょうど目が覚めたので呼びに行こうとしていた』と言えばいい」


クラリッサは頷いた。「どれくらいひどい怪我なの?」


彼は顔をしかめた。「頭が痛むし、平衡感覚が元に戻っているか確認しないといけない。それよりもベイツの方が心配だったんだ、内臓出血でも起こしているんじゃないかと思ってな」


彼女は鼻を鳴らした。「二回分の朝食を平らげて、そのたびにソーセージを使った別々の下ネタを言うのを止めなかったわよ。少し青ざめてはいるけれど、それ以外は元気そうだったわ」


アバナシーは安堵の息を漏らした。「あいつは独特のユーモア感覚を持つ道化のように見えるかもしれないが、他の皆と同じように戦いへと踏み込んでくれた。それに、俺と旅をするためにすべてを投げ打ってくれたんだ。実際、あいつの機転の早さが戦況を俺たちの有利に傾け、本来よりもずっと早く決着をつけてくれた」


「本当? 闘いで何をしたのか聞いたんだけど、あいつは……なんて言っていたかしら? そうそう、『己の胃袋の中身だけを使って、仲間たちのために感銘を与えるコラージュを描いたのさ』って。本人の言葉よ」


「本当だ、あいつの行動がなければもっと酷いことになっていただろう」アバナシーは少し体重を移動させた。「針縫い師には診てもらったのか?」


彼女は顔をしかめた。「本当にバカなことをしたわ。ええ、綺麗に直してくれた。傷痕を残してでも、昨夜ここに残って手助けできればよかったのに」


「傷痕どころでは済まないことになっていたかもしれないぞ、針縫い師でも直せないようなな」彼は再び少し動いた。「よし、歩けるかどうか心配になってきたが、一人で試そうものならヘルギは俺たち二人に立腹するだろうから、俺が起きたことを彼女に知らせてきてくれ。彼女を邪魔するのは忍びないが、これ以上ベッドにはいられない」


クラリッサが部屋を出て行き、数分後にヘルギが戻ってきた。彼は精一杯の笑みを彼女に向けた。「おはよう。俺が寝ている間、見守ってくれていたそうだな」


彼女は椅子をベッドのすぐ脇まで引き寄せて腰掛けた。「ええ。あなたが息をしているか確認したかったの。あまりよく眠れなかったわ。血管の中にまだ戦闘の興奮が残っていたし、あなたのことも心配だったから。気分はどう?」


「頭痛はもう二日酔いより酷くはないが、同じくらいではあるな。だが、まともに歩けるかどうか確かめる必要がある」


ヘルギは頷いた。「私の肩を貸すから試してみて、うまくいったら一人で数歩歩いてみて。準備はいい?」彼が頷くと、二人はゆっくりと慎重に彼を立ち上がらせた。


「恐れていたほど悪くはないが、期待していたよりは少し悪いな」と彼は言った。「数歩試してみよう」二人は肩を借りながらドアに向かって歩いた。それから彼女は彼を椅子まで連れ戻し、靴を履かせられるようにそっと座らせた。彼は再び彼女の助けを借りて立ち上がり、彼女は空いている方の手でドアを開け、彼らはゆっくりと廊下を進み始めた。五歩ほど進んだところで、彼は突然壁に寄りかかって身を支え、彼女は自分自身のバランスを保ちながら彼を支えようと苦戦した。


「部屋に戻りましょう」と彼女は言った。


「分かった、だがその前にみんなのところへ連れて行ってくれ。一緒に座って朝食を食べたいんだ。顔を見て、みんなが無事だと確かめたい。それから一日中ベッドに戻るよ」


「その階段を下りられる状態じゃないわ」彼女はきっぱりと言った。


「少しずつ進むよ。君に助けてもらいながら、一歩ずつだ。どうしてもみんなに会いたいんだ、ヘルギ」


彼女は少し躊躇した後、ゆっくりと彼の体重を壁から引き離し、再び自分の体でバランスを取らせた。二人は酒場へ続く通路に向かって、彼が片腕を彼女の肩に回し、もう一方の手を壁に押し当てながら、さらにゆっくりと進んだ。二分で済むところを二十分もかかったが、階段があったものの、なんとか辿り着くことができた。そこには他の面々が一緒に座っており、クラリッサはヘルギの食べ残しに集まる迷いハエを追い払っていた。ゴルトゥクの姿はなかった。


「アバナシー!」ルシンダは席から跳ね起き、駆け寄ろうとしたが、彼が自力で動いていないことに気づいて足を止めた。代わりにテーブルへ戻って彼の椅子を引き出し、ヘルギが彼をそっと座らせるのを手伝った。


「ありがとう」と彼は言った。「見かけほど悪くはないよ。ただの頭痛と少しの眩暈さ」


「それでも、俺たちの中で一番ひどい有様だな」とベイツが言った。「つまりグループとして、俺たちはあんたを守ることに華々しく失敗したってわけだ」彼の陽気な口調には自己嘲笑が満ちていた。


「お願いだからその話はやめよう。あの戦いでは全員がそれぞれの役割を果たした。俺の役割はどうやら頭を殴られることだったらしい。重要なのは、俺たちが全員生きていて、こうして話を語れることだ。ゴルトゥクはどこだ? 傷を診てもらっているのか?」


レザがくすくす笑った。「奴に傷のことを尋ねたら、ただの掠り傷だと吐き捨てていたよ。気にも留めていない様子だった。だが、買いたい物がいくつかあって、万が一今日もトラブルがあった場合を考えて早めに済ませたいと言っていた。俺たちから離れたくなかったんだろう」


「まあ、俺たちがもう一晩ここに泊まるのは確実だな」ヘルギはアバナシーを見つめながら言った。「馬の背に乗れる状態じゃないわ」


「日が高くなれば気分も良くなるかもしれないぞ」と彼は抗議した。


「それで、日没から走り始めてどこかの野原で休むことで自分を試したいの? 今日一日ベッドで回復に専念して、十分に良くなってから明日早くに普段のペースで出発する方が、全員にとってずっと楽だわ」


「君の言う通りだ。全員の一日を無駄にしてしまって申し訳ない気分だよ」と彼は物欲しそうに言った。


「その一日はあんたのものだ。あんたが俺たちについて来るんじゃない、俺たちがあんたについて行くんだ。覚えているか?」レザが尋ねた。「本物のベッドでもう一晩過ごせて、見張り番に立つ必要もないんだから文句はないさ。後でヌールを散歩に連れて行って、何か食べさせて羽を伸ばさせてやるつもりだ。ゴルトゥクが戻ったら、俺も公衆浴場に行く予定だしな。体がきれいになればずっと快適になる。休日を嫌がる奴なんて誰もいないよ」


アバナシーは微笑んだ。「ありがとう、レザ。みんなもありがとう。全員が無事で本当に嬉しいよ」給仕がやって来て、彼の前に皿を置いた。スクランブルエッグ、ソーセージ、パン、小さなバターの固まり、そしてベイクドポテトが半個。彼女は彼の前腕にそっと手を置き、心のこもった微笑みを浮かべてから仕事に戻った。


「朝食を注文しておいたわ」クラリッサが言った。「お腹が空いていると思って」


「親切にどうも。実は腹が減って死にそうだったんだ」アバナシーは他の面々が今日何をして過ごすか話し合うのに耳を傾けながら、出された料理を貪り食った。レザは安全のために二人組みで行動し、一度に宿を出るのは二人までにしようと提案した。ついに一口も食べられないほど満腹になると、彼は紅茶を一杯頼んだ。ひどい味だったが、小さな町であることを考えれば、手に入っただけで満足だった。飲み終えると、ヘルギが彼の腕に優しく触れた。


「もうベッドに戻った方がいいわ」と彼女は言った。


「部屋に戻るのを手伝うわ」ルシンダが言った。「実は少し話したいことがあるの——もちろん、気分が悪くなければだけど」


「あまり大きな声で話さなければ問題ないよ。帰り道に俺を君と壁の間に挟んでおいてくれれば、二人とも無事に部屋まで辿り着ける」


彼は椅子から立ち上がりながらテーブルで身を支え、それからルシンダが彼の腕を取った。彼は別れの挨拶を告げ、彼らは慎重に宿屋へ、そして彼の部屋へと向かった。彼がベッドにきちんと落ち着くと、彼女は椅子に座り、彼を通り越して壁をじっと見つめた。


一分ほどして、彼は言った。「ヘルギの言い方だと、君は基本的に二人を戦闘不能にしたそうじゃないか」


「ああ、誰も殺してなんかいないわ」彼女は素早く言った。


「まあ……彼女が言うには、君の毒で二人がかなり弱体化して、そのうちの一人は君が盾で脳天を殴った後、ピクピク動くだけだったそうだが」


「でも殺してはいないわ。ただ……傷口から血を流し尽くしただけよ」彼女は尻尾の先を丸めたり伸ばしたりしていた。


「血を流し尽くしていたのは俺だったかもしれないんだ。だが俺たちは全員賢く、強く、勇敢だった。あの戦いを避けるためにできる限りのことをした」彼はため息をつきながら言った。「そして俺の努力にもかかわらず、ここ数日でかなりの戦闘を経験してしまった。だがそれはいい。何について話したかったんだ?」


「……死ぬかもしれないと考えるのは恐ろしいことだわ。でも、みんなの誰かが私のすぐ隣で死んでしまうんじゃないか、それも私が手助けできなかったせいで死んでしまうんじゃないかと考えると、もっと恐ろしいの。それに……私が傷つけた人たちはみんな、私やみんなを傷つけようとしていた人たちだった。どうしようもなかったのよ。でもアバナシー、私はこんな風に人を殺す——つまり、傷つけることになんて慣れていないわ。昨夜はひどい悪夢を見たの。どの夢でも私は被害者じゃなくて、殺人鬼で、血と腸の中をかき分けて何十人もの人を切り倒していたの」彼女は身震いした。


「惨憺たる出来事だったよ、ルシンダ。単なる酒場の喧嘩や港での殴り合いじゃなかった。兵士や冒険者しか見ないような惨劇をもたらした、残虐で、私怨に満ちた、血生臭い襲撃だったんだ。そうしたものを見た時の自然で正しい反応は、恐怖と嫌悪感だ。悪夢を見るのも当然だし、罪悪感や自己嫌悪を抱くのもごく普通のことさ。もし君がそうした感情を抱いていなかったら、そっちの方が心配になる」


「それが普通のことならよかったわ。でも、私はどうすればいいの? この旅を始めた時、危険があることは分かっていたわ——私にとっても、みんなにとっても。でも、ある意味で私はみんなが死にかけるのを目にしたのよ。あと一インチ左だったら、あと一秒早かったら、みんなの誰が命を落としていてもおかしくなかった。それはもうただの概念じゃなくて……現実なの。空気中の血と恐怖の匂い、金属がぶつかり合う音、口の中の苦い吐き気。それが突然すべて蘇ってくるの」突然、彼女の唇からすすり泣きが漏れ、彼女は口元を手で覆った。目に涙を浮かべながら、彼女は椅子から立ち上がり、アバナシーに背を向けた。


「ルシンダ、これに打ちのめされることを恥じる必要はない。だが、背を向けたいならそれでいい。やってはいけないのは、それを抑え込もうとすることだ。感情を吐き出しなさい」彼女のすすり泣きは短く、押し殺されていた。「私は患者たちに、トラウマとは泥酔吐きのようなものだと話しているんだ。吐き出すのは気持ち悪い状態よりも惨めに感じるものだが、何時間も耐え続けて苦しむこともできれば、すべてを吐き出してすっきりさせることもできる。遅かれ早かれ、いずれは外に出てくるものなんだ。叫びたければ叫べ、泣きたければ泣け。俺は君の上司かもしれないが、友人でもある。誰も君を責めたりしないよ」


彼女は少しの間静かになり、尻尾をピンと真っ直ぐに硬直させ、両手で固く口を覆った。短く身震いした後、彼女は彼を乗り越えてベッドへよじ登り、シーツに顔を押し付けてから、しばらく続く激しい悲鳴を上げた。息を詰まらせながら顔を横に向け、溺れる者のように空気を吸い込むと、再びベッドに顔をうつ伏せにして、我が子の葬儀に参列する母親のように叫び声を上げた。今度空気を吸い込んだ時にはすすり泣き始め、涙が彼女の顔を伝い落ちた。彼女の体は激しい泣きじゃくりに揺れ、痙攣し、まるで二つ折りに折りたたまれるかのようだった。アバナシーは一分ほど待ってから、非常に優しく彼女の肩に手を置いた。彼は手を置いたまま天井を見上げ、彼女が悲しみを吐き出すために必要なプライバシーを与えた。


彼女が落ち着き始めるまでに、十五分近くがかかった。呼吸は荒く、まだ少し速かったが、規則正しくなり、すすり泣きは収まっていた。彼の手はまだ彼女の肩の上に置かれていた。彼女は尻尾の先をその手にそっと触れさせた。


「ヘルギにすごく怒られるわ」彼女はかすれ声で言った。「ベッドのこちら側をこんなに汚してしまって」


「もし彼女が気にしたとしても、宿屋の主人が喜んでシーツを替えてくれるはずさ。彼は俺たちに起きたことをひどく申し訳なく思っているからね。重要な問題は、君の今の気分がどうかってことだ」


「十ポンドの袋に二十ポンドの糞を詰め込んだような気分よ。でも、一時間後には、一時間前よりもずっと気分が良くなっていると確信しているわ。すべてを吐き出したのは正しい選択だったわね。ありがとう」


「君がそう感じてくれて嬉しいが、トラウマは一度の治療で吐き出せるものではないと理解しておいてほしい。感情を最初に吐き出させる必要がある時、私は患者にあの泥酔吐きの例えを使う。だがその後で、トラウマとは感染した傷口のようなものだと説明するんだ。治癒させたいのなら、膿を出し続けなければならない。そしてそう、それは傷口を再び開き、激しい激痛を伴って消毒することを意味するが、やらなければならないことなんだ。幸いなのは、回数を重ねるごとに徐々に楽になっていき、ある時点で傷口は治癒するということさ。傷痕は残るかもしれないがね」


「私たちが無事で元通りにサファイア・シティへ戻れた時、その時に傷痕が消えるような気がするわ」彼女は小袋の中からハンカチを探そうとしながら言った。


「その楽観的な姿勢は素晴らしいが、悲しみにスケジュールや締め切りを設けようとはしないでほしい。トラウマとはそういう風には機能しないんだ。ただ消化し続け、無視せず、自分自身に対して気長になりなさい。君なら大丈夫だ。君には強さと回復力があるし、必要とあらば半人前以上の医者の診察も受けられる。乗り越えられるよ、ルシンダ」


「ありがとう。本当に、心からそう思っているわ」彼女はついに青い布の切れ端を見つけ、それで顔を拭いながら言った。


彼は彼女の肩をぽんと叩いて手を離した。「もちろんだ。必要ならもっと話を聞くよ」


「絶対にお願いするわ、でも今はダメ。もうくたくただから、誰にも顔を見られずに自分の部屋に戻らなくちゃ。ベッドのことはどうにもできなくてごめんなさい、ハンカチはもうダメになっちゃったけれど」


「そんなこと、誰も気にしていないさ、約束するよ。休んできなさい。私が必要なら、いつでもドアをノックするといい」彼女は頷き、彼からできる限り顔を背けながらベッドから出た。彼の前を通り過ぎなければならない時は手に顔をかざしていた。彼女は部屋を急いで出て、廊下を通って自分の部屋へと向かった。


二十分ほど経過した頃、ドアが静かにノックされた。


「レザだ」


「お入り、鍵は開いているよ」


ドアが細く開き、レザが中を覗き込んでから部屋に入ってきた。


「邪魔をしたくはなかったんだが」彼はドアを閉めて座りながら言った。彼が座ると、ヌールが少し身動ぎした。


「全然邪魔じゃないさ。本当のところ、調子はどうだい?」


「擦り傷に関して言えば、もっと酷い目には何度も遭ってきたさ。ただ、普段は一人か、たまにプロと一緒に仕事をするの慣れているから、余計な緊張感があるんだ。ベイツとルシンダはよくやった。トウモロコシ畑でのクラリッサだってそうだ。だが、俺は奴らのことを心配してしまう。酒場の喧嘩であっても、それは余計な雑念になるんだ」


「そのリストに私を入れなかったのは親切だが、正直になろう。私の冒険者時代は遠い過去のことで、腕は錆びついている」アバナシーは少し痛ましそうな表情で言った。


「そのためにムハフィズがあるんだ。錆を落とすためにな。残りはあんたが処理すればいい」


「まあ、文字通り命の恩人になったから、使わせてくれて改めて感謝するよ」


「どういたしまして」レザは言った。


「ベイツが見せたあの芸当は実に巧みだった。確実に状況を俺たちの有利に傾けてくれた」


「確かに、タイミングも抜群だったな。戦いが来ることを察して、自分が先手を打つと決めたんだ。それでも、本格的な戦闘で奴の珍芸がどれほど効果的かは分からないがね」


「それを確かめるような事態にならないよう、全力を尽くそう。それで、これはただの雑談かい、それとも……?」


彼は首を振った。「これからの数日について話したかったんだ。ゴルトゥクが嫌がらせに対して忍耐強いのは知っているが、正直、彼が直面している敵意のレベルには予想以上だった。まだノロヴィア州にすら入っていないというのにだ。彼とルシンダはかなり目立つし、ここで見たものが何らかの兆候だとすれば、問題を引き起こすことになる」


「同感だ。本でその敵意について読むのと、実際に目の当たりにするのとでは大違いだな……まあ、昨日だって俺たちの誰かが死んでいてもおかしくなかったんだから」


レザは頷いた。「全員が見事な働きを見せたが、それが永遠に続くわけじゃない。これまでの戦いは避ける術がなかったが、これからは戦いを極力なくすか、ゼロにしなければならない。ルシンダに関しては、服の中に尻尾を隠す方法があるかもしれないが、ゴルトゥクは……どうすればいいのか皆目見当もつかない」


「君と彼が間違いなく俺たちの最強の戦手だ。だから彼抜きで進むことはグループを危険に晒すことになる。しかし、彼と共に進むことはゴルトゥクを危険に晒すことになるな」アバナシーはため息をつきながら言った。


「ノロヴィア州での元々の計画は、街道を避けて可能な限り夜間に移動することだったが、今となってはそれすら十分に安全かどうか分からない」


「それなら、セッション中に何度もやってきたように、選択肢を一つずつ検証してみよう。一つはゴルトゥクと共に進み、彼を危険に晒すこと。そして程度は低くとも俺たち自身も危険に晒すことだ。俺たちが彼の助けに入るのは明白だからね。もう一つの選択肢は、ゴルトゥク抜きで進むことだ。彼がそれに同意すると仮定しても、彼を一人で帰すことになる。彼がどれほど有能であっても、昨夜の落とし前をつけさせようと復讐の集団がこちらに向かっていないかどうかも分からないんだ。それに、敵地に入る中でグループが大幅に弱体化することにもなる。これで全部網羅できているかい?」


レザは少し考えてから頷いた。「彼が一緒に来る方がいいな。あんたと俺は、自分たちのためにこの話を整理する必要があっただけなんだろう。ゴルトゥクがあんたに追い返されるのを許すはずがないことくらい、分かっているんだろう?」


「分かっているさ。ノロヴィア州では迅速かつ慎重に行動するしかない。素早く入って、素早く出るんだ」


「分かったよ、友よ。街でもっと詳細な地図が手に入るか確かめて、風呂に入ったら、今日は部屋でおとなしくしているよ。休息が必要だし、明日出発するまでは人目を避けるのが一番だろう。クラリッサやベイツが何か必要としていないか確認して、護衛してやる。この街にいる間は二人組み行動を維持したいからな」


「それがいい。立ち寄ってくれてありがとう」アバナシーが言うと、レザは彼の手を短く握り締め、部屋を出て行った。


アバナシーはしばらく横になっていたが、次第に眠りへと落ちていくのを感じた。抗おうかとも考えたが、身体が回復を求めているのだと判断し、身を委ねて目を閉じた。

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