偽りの水袋と悪意の証明
「イグシル族は、世界で最も優れた動物の調教者でありブリーダーとしても知られ、同時に屈指の航海士としても数えられている。こうした技術は必要に迫られて発展したものである。というのも、イグシルは平均身長が三フィート足らずと、人型種族の中でも特に小柄な部類に入るからだ。その体は暗色の短く粗い体毛で覆われており、犬のような顔立ちをしているが、尾はない。何世紀もの時間をかけて、彼らは自らの小さな身体を乗せられる小柄な馬の血統を繁殖させ、また船を造り上げた。すべては、そのあまりに短いはしっこい足で歩むよりも速く移動するためである。彼らはしばしば迫害の標的とされるが、猛烈な槍使いであり、ショートボウの扱いにも極めて長けている。彼らには独自の神が存在するが――本著者がその名を知ることは叶わなかった――その神は基本的に彼ら自身の戦いには介入しない。唯一の例外は、他種族がイグシルに対して真の種族抹殺を目的とした遠征を率いた時である。そうした事例において、神の怒りはしばしば目に見える形で現れた。敵軍の食料供給は腐敗し、刀剣は錆びつき、あるいは戦場で突如として炎に包まれ、苦悶の内に身を捩ることとなった。イグシルは大いなる世界におけるちっぽけな民に過ぎないが、彼ら自身の手で自らを恐るべき存在へと高めたのだ」
―――『タイコロスの年代記』
「奴に会った覚えはない」アバナシーは言った。男は隠そうともしない嫌悪の眼差しで彼を見返した。
「奴の、お前を殺そうという意欲は衰えていないようだな」ホンネルが世間話でもするように言った。
「そりゃそうだ。俺が膝の裏の筋を切ったんだからな」
悪罵の言葉が再び倍加し、今や男はそれをもっぱらアバナシー一人に向かって叩きつけていた。ホンネルは屈み込み、右手で男の顎を掴むと力を込めて締め上げた。
「話題を変える時間だぞ、友よ」彼は脅迫めいた声で言った。「随分とお喋りだったじゃないか。これから俺が質問を始めても、その調子が狂わないことを祈るよ」
彼は少しだけ指の力を緩めた。
「ケツにネズミでも突っ込んでろ!」男は悲鳴を上げた。「痛みを和らげるものを渡すまで、クソみたいな質問には一切答えねえぞ!」
「法的に、我々がお前に薬物を投与することは許可されていない。それは医療専門家の手によって行われる必要がある。さて、その専門家なら二十分でここに来られる。あるいは、お前が投獄された後まで会えないかもしれない。それなら数時間後ということになるな。自分の立場を見直す気はあるか?」
「約束しろ」男は歯を食いしばりながら言った。「答えを教えてやる。だから二十分後には痛みを抑えるものを持ってこい。とびきり効くやつだ」
「もしお前の答えが真実なら、約束しよう。お前はどこから来た?」
「ノロヴィア州のアンノ・ジラだ」
「なぜこの男を殺そうとした?」ホンネルはアバナシーを指さしながら訊ねた。
「死なせるつもりはなかった。そんなことをしたらお前たちの街に首を吊られる。俺は殺人鬼じゃない」男は言った。「だが奴には死がお似合いだ。自分の同類に対する裏切り者め。ゴブリンやオークみたいな野蛮なクズどもは俺たちを殺し、犯し、村を焼き払う。奴らが自分の罪にほんのわずかな罪悪感でも覚えた稀な瞬間に、奴らはこいつのところへ来るんだ。こいつは奴らに、殺戮者としての自分たちのままでいてもいいんだと言い含め、背中を叩いて送り出し、さらに俺たちを殺させる。この街にこれほど多くのゴミが溢れている原因の一端は、こいつにあるんだよ」
「なぜそう遺恨を抱く? お前はここに住んでいるわけでもないだろう」ホンネルが言った。
「あの動物どもが、お前たちの小さな肥溜めにますます集まってきてやがる。そのうちの一部は俺たちの国を通ってここに来るんだ。そして俺たちは、お前たちの街が大きくなっていくのを目にしている。このボロ街は毎年大きくなっている。人間が実権を握らなくなるのも時間の問題だ。そうなれば、お前たちが他の俺たちに撒き散らした問題をコントロールすることなんてできなくなる」
「つまり今回の襲撃は、自分とは異なる人々への憎悪だけが動機だったというわけか」
「俺は自分と違う奴らを憎んでいるわけじゃない。娘の歴史の教師はエルフだ。毎週カードをやっているグループにはドワーフだっている。それに、あの国が世界を征服しようと企んでいるとしても、俺は野菜を買っているヴェスプッチア人にそれを八当たりしたりはしない。俺の問題は不潔な種族、暴力しか知らないクズどもにあるんだ。お前たちは奴らと取引し、武器や防具で装備を整え、訓練を施し、そして奴らは提示されたものを使って外の世界に出かけ、善良で誠実で勤勉な人々を傷つけるんだ」
「この議論はそのくらいにしておこうか」ホンネルが言った。「今からお前の所持品を捜索する。言っておくが、民間人の殺害未遂は重大な犯罪だが、絞首刑になるほどの罪ではない。しかし、《ウォッチ》の隊員に対する殺害未遂は、首吊り以外の処罰が存在しない犯罪だ。だから所持品に触れ始める前に、何か俺に伝えておきたいことはあるか? 危険な物質とか? 隠された罠とか?」
一瞬の沈黙があった。ノロヴィア人は明らかに自分の立場を推量していた。やがて、彼は言った。
「床にある、カップのような形をした革切れだ……俺なら自分では開けないね。だから放置しておくことをお勧めするよ。それ以外は、俺の所持品は安全だ」
「よし、それは我々の錬金術師に処理させよう。よし、始めろ」
彼が隊員たちにジェスチャーで指示を出すと、彼らは男の身体を叩いて探り、ポーチを外して注意深く中身を調べ始めた。ホンネルが靴を脱がせると、さらなる痛みの叫びと罵詈雑言が飛んだ。彼は内部を覗き込み、何か隠されていないかヒールをチェックした。
アバナシーのデスクの上に、様々な個人所有物が散らかり始めた。木製のくし、象牙のサイコロが組でひとつ、二つの独立した鍵、羊皮紙の切れ端(「この場所の住所ですね」と隊員の一人が指摘した)、街中で売られているサファイア・シティの地図、数切れの干し肉、貴婦人のレースのガーター、小さな宝石(見たところオパールだ)、スプーン、そして数枚の金貨を含む印象的な量のコイン。
「宝石に、金、さらには大量のコインか。ただ持ち歩くにはかなりの財産だな。これだけの物を持っている目的は何だ?」ホンネルが訊ねた。
ノロヴィア人は鼻で笑い、それから苦痛に息を呑んだ。「あのレースの小さなやつみたいな、素敵な土産が手に入るような場所に行きたいなら、弾みをつけなきゃならないんだよ。治療師の治療が必要になるような土産を渡される、安っぽい店は嫌なんでね」
「なるほど。で、これは水袋か? 中には何が入っている?」隊長はかなり大きめの水袋を掲げながら訊ねた。街中を移動するにはもっと小さい水袋が一般的であり、それは旅に出る時に身につけるようなサイズだった。
「俺にコインが必要なもう一つの理由さ。俺はワインの好みも高級でね」
「そして、それに対する喉の渇きもかなり深いと見える」ホンネルは水袋を持ち上げて言った。
突然、彼は眉をひそめた。彼はそれを軽く振った。耳を当てて、もう一度振った。
「ルシンダ、ここに水差しはあるか? あるいは、ただのカップでも構わんが」
ルシンダは頷き、急いでそれらを取りに行った。彼女がそれらをアバナシーのデスクの上に置くと、ホンネルは水袋の口を開け、中身を注ぎ出し始めた。確かにワインの匂いがした。二つのカップを満たし、三つ目の途中で水袋は空になったが、それでもホンネルはまるで重みがあるかのようにそれを保持していた。
「質問には全部答えたぞ。お前は約束したんだ。もうこの痛みには耐えられない!」ノロヴィア人が叫んだ。
ホンネルは彼を無視し、自身のポーチから何かを取り出した。非常に眩しいが、ごく小さな光石だった。彼はそれを水袋にかざし、その底をじっと見つめた。やがて、彼は微笑んだ。
「ステッチのいくつかが茶色ではなく黒だな」彼はコメントした。
彼はステッチを引っ張り、水袋の小さなフラップを緩めた。その下には小さなボタンがあった。彼がそれを押すと、カチッと小さな音がして、水袋の底が蝶番で開き、木製の底面が露わになった。その木には一端に小さなノブがついていた。
「この偽の底をスライドさせて開けたら、何が出てくると思う?」ホンネルが尋ねた。
「毒だ!」ノロヴィア人は叫んだ。「開けるな! 煙で死ぬぞ! 俺は真実を話した。お前も自分の取引を守れ!」
隊長は躊躇する素振りを見せた。アバナシーが彼の顔にそのような表情を見たのはそれが初めてだった。それから、ほんのわずかな痙攣が彼の手に走り、彼は再び確信に満ちた――解脱したとさえ言える――顔つきに戻った。
「この街には素晴らしい職人が何人もいる」ホンネルは言った。「仕事の中で、俺はその中でも本当に才能のある者たちのほとんどと会ってきた。彼らは最も驚くべきアイテムを作り上げる。だが、片方に毒が入っていて、もう片方に俺が飲むようなものが入っている水袋を作るなんて芸当を任せられる職人は、一人として思い当たらんな。俺の好みに照らすと、リスクが大きすぎる」
「俺は実際にはそのワインを飲んじゃいない。ただ毒を隠すのを手助けするためだけのものだ」
「なぜそんな面倒を? サファイア・シティで毒を所有することは違法じゃない。俺の勘が、そこには何か別のものが入っていると告げている」
ホンネルは水袋を横にし、他の者たちから離れながら、腕の長さほど離して掲げ持った。
「誰かあいつを止めろ、死ぬぞ! お前たちの目と鼻の先で悲鳴を上げて死ぬんだぞ! 俺は吊るされたくないんだ!」男が叫んだ。隊員の一人がホンネルを見つめ、「隊長?」と意を決して声をかけた。
「おい、手順に従えば、俺は待って錬金術師にこれを処理させるべきだ。知恵もそれに同意している。だが俺の勘が、この水袋の中に何が入っているか見極める必要があると告げているんだ」
そう言って、彼は偽の底をほんの1インチだけスライドさせて開けた。何も起こらなかった。数瞬が経過した後、彼は光石を開口部にかざした。彼の身体が硬直し、彼は光石をポーチに戻した。
彼はノロヴィア人が壁にもたれかかって座っている場所へと歩み寄り、水袋を男の頭の上に掲げ、下向きに傾けた。そして彼が手のひらの付け根で水袋の前面を威勢よく叩くと、偽の底の端から何かがドロリと溢れ出し始めた。その大きな塊が空を切って落ち、囚人の額の真ん中に命中した。それはドロリとして赤みがかった物質だった。アバナシーはその色に見覚えがあった。
「オークと戦って死ぬんじゃないぞ」ホンネルは威嚇するような声で言った。「お前はこの街に、短い縄の端で繰り広げられる長く素晴らしいダンスの義務を負っているんだ」
「俺はその物質が何なのかさえ知らん」男は言った。ホンネルは男のみぞおちに素早い蹴りを叩き込み、男は体を折り曲げて息を詰まらせた。
「お前はここが法の支配に基づいて建てられた街であることに感謝するんだな。さもなければ、俺と隊員たちでお前の腹を切り開き、最新の被害者にお前の腎臓から絞り取らせているところだ。お前には公正な裁判と、お前に相応しい以上の人道的な処刑が与えられる。他のほとんどの場所なら、すでにお前を十字架に打ち付けているところだ」
「他のほとんどの場所なら、人々が何を言っているか理解できるさ。奴らは口の中にゴブリンの精液を溜め込んでいないからな」男は吐き捨てた。「裏切り者のお前たちが、お前たちの首に縄をかけるのに十分な時間、ケツからオークのチンポを引き抜くことができるなら、驚きだね。少なくともこれで、お前たちの民も協力の代償を知ることになった。お前たちのうちの何人かは、腹を見せて下等種族に喉元を晒す前に、思い直すかもしれないな」
「お前が殺した男たちは非常に強力な権力を持っていた。彼らの嘆き悲しむ遺族はその権力を保持している。中には、お前の家族に挨拶をするために、ノロヴィアにおっかない男たちを送り込む決断をする者さえいるかもしれない。もちろん俺はそんなことを容認はしないが、理解はできる」ホンネルは言った。
「ああ、ふざけるな。俺には家族なんていねえよ。家族のいる男がこんな仕事に出るかよ。お前たちがここで俺に何をしようが、世界中の誰もクソほどの関心も払わん。吊るそうが、十字架にかけるが、犬の餌にしようが同じことだ。俺はここへやるべきことをやりに来たんだ」
「完全にではないな」アバナシーが言った。「お前は私を殺さなかった」
「お前が俺にどんな魔術を使ったのか、どうやったのかは知らんが、お前が俺にしたことの代償を払わせる方法を必ず見つけてやる。お前への年貢の納め時はいずれ来る、俺の言葉を覚えておけ。そしてそれをもたらす者たちは、お前の紫の目の尻尾女も一緒に始末してくれるかもしれないな」
アバナシーはノロヴィア人に向かって動き始めたが、隊長がその立ち塞がった。
「お前はすでに奴の計画を完膚なきまでに叩き潰したんだ。サファイア・シティはこの男を、死ぬまで首で吊るすことになる」ホンネルは言った。「これ以上、奴に何を望むというんだ?」
アバナシーの姿勢は緩んだが、その手は依然として拳のまま握り締められていた。
「手続き上の詳細を処理するのに、ここであと1時間ほど必要だ。それから彼を留置場へ移送する。お前が残る理由はない。鍵を置いていってくれれば、俺が責任を持って建物を施錠し、鍵をお前に返却させる」
「それが一番かもしれないわ、アバナシー」ルシンダが近寄り、彼の肩に手を置きながら言った。「柔らかいベッドと強いお酒が必要よ。明日は早く来て片付けをするわ。私たち二人がここに残る理由はないわ」
一瞬の思案の後、アバナシーは頷いた。彼はホンネル隊長に鍵を渡した。
「明日話そう」ホンネルは言った。「今は家へ帰って休め。お前の家の外に見張りを配置する。危険は去ったと思うが、万全を期したい」
「感謝する。おやすみ、隊長」
ルシンダを後ろに従え、彼は夜の街へと歩き出した。
「思ったほど体調が良くないようだ」彼は彼女に言った。「一緒に家まで来て、片付けを手伝ってくれないか?」
「もちろんです」彼女は答えた。「気分が良くないのなら、馬車に乗りましょう」
彼女はすぐに馬車を見つけ、間もなく二人は彼の家に到着した。彼は幾分混乱している振りをして、鍵を手探りで扱った。実のところ、彼の気分は晴れやかだった。聖職者は高くついたが、文字通り奇跡を起こす存在だった。しかし、彼はルシンダに家に戻ってくる理由を与える必要があった。彼女は二度とそのことに言及しなかったが、彼を死に至らしめたかもしれない予約を入れたことに、彼女が依然として非常に取り乱していることはアバナシーにとって明白だった。彼自身も処理すべきトラウマを多く抱えていたが、自分自身のニーズを脇に置き、まずルシンダと話し合ってこれを乗り越えさせることが重要だった。
彼女が中に入り、彼が顔を洗い快適な服に着替えている間、彼のために『まどろむドワーフ』を調合し始めた。彼が戻ると、彼女は彼のテーブルに座り、ワインを一杯飲んでいた。
「気にしないでいただけると嬉しいのですが」彼女は言った。
「まったく気にしていないよ」
彼は彼女の向かいに座った。そこには彼女が用意した彼の飲み物が置かれていた。彼はそれをゆっくりと長く一口啜り、口の中に液体を留め、痛みが間もなく和らぐことを舌から脳へと伝達させてから、それを飲み込んだ。
「相変わらず美味しいな」彼はルシンダに言った。「そしてまさに私が必要としていたものだ」
彼女はかすかに微笑んだ。「良かったわ」
その微笑みはすぐに消えた。彼女は床を見つめた。
「彼がどうにかして戻ってくるのではないかと心配ですか?」
アバナシーは首を振った。「《ウォッチ》は彼が処刑されるまで決して目を離さない。それに、私は彼の両脚の筋を切ったんだ。ここへ這ってでも来ない限り、懸念には及ばないよ」
彼女の目が少し見開かれた。「では、あなた――デスクの下の緊急ボタンを使ったのですね」
「まさにその通りだ。完璧に機能してくれたよ」
「少なくとも、何かが機能して良かったわ」彼女は苦々しく言った。
アバナシーはジョッキをテーブルに置いた。「今夜のことについて、君の感情を話し合う時が来たようだな。さて、まずは……」




