ヨシフおじさん目線、10章7話選挙3日前(前)【珍兵器は侮れない】
私はロシア帝国生まれである。つまりソビエト連邦になる前には生まれている訳である。そして、第2次世界大戦時は一人の軍人として戦っていた。その時の敵、ナチス・ドイツは直接戦ったのでその恐ろしさ、強さは肌で感じている。
何故こんなことを言い始めたか、それは昨日の電話から始まる。
演説の後、私は疲れた体を癒すために湯船につかっていた。室内に取り付けられているこの風呂は、ジェットバスの他にテレビが付いている最新機種のバスルームである。
あまりにも疲れていたので、そのままうとうとしそうになった時だった。
ピリリリ
スマホに接続中であったテレビに着信が入った。
うとうとしていた頭に鞭を打ち、右手で浴槽に取り付けられていたボタンを押し、着信と書かれたところを押す。
「はい…もしもし」
意外にも電話の主は懐かしい人だった。
『久しぶりだね。マッセールカだ』
マッセールカ…国連島にやってきた私に国連軍人で最初にコンタクトし、私の祖国艦を提供してくれたある種の恩人である。そういえば、最近昇進したんだっけか…。大将から元帥に…
「お久しぶりです。して…どうかされましたか?」
『あ、ああ…実はな、国連島西海岸に2、30隻ほど大破した軍艦が漂着してきてな…。そのうち大半はロシア艦と日海軍艦だったのだが1隻、不思議なものがあったな…』
「…?その不思議とは?」
『………どうも、地球で作られた艦ではないのだよ。』
「それは…この世界で?」
『いや……ちがう。この世界のものにしては、やけに技術が古すぎるのだ…。そして、だ。艦艇の所属を見極めるため、艦内をくまなく捜査したらな……画像を送る、それを見てくれ』
何かを言おうとしていた元帥は途中で言葉を詰まらせ、濁した。
『あぁ、あと、残りの軍艦に関しては修理して、貴国に送るよ』
一方的に近い形で、電話を切られ、その直後メールが届いた。ただ私はそこにデジャヴといやな予感を感じた。だがそれは、全く違う形で裏切られた。写真を見た感想が、はぁ?んじゃこりゃ?だからである。
その写真が…。
「何で…何故に特殊潜水艦なのだ?」
つまり珍兵器の一つが流れ着いたのである。というか、この世界の人は特殊潜水艦って知らないのかね?地球ではそれなりに有名なのだがなぁ…
ついでに言うと、この特殊潜水艦…特殊潜航艇はナチス製の極めて潜れる奴だったという…。潜れないならなんだ?




