ヨシフおじさん目線、10章6話、選挙4日前。【演説は自身の将来をかける】
快晴、今日は雲一つはある青空である。そこのレッドヴェーレルリン連合王国王都にあるスクランブル交差点にて、私は選挙演説のため、壇上へと上がっていた。
今回の選挙は初の選挙でもあり、国家の基盤が決まる重要な選挙のため、国内外からの注目度が異常に高かった。
そして、たった今から私は壇上という名の選挙カーで演説をするところだった。
「皆さんこんにちは、レ連政府首相ヨーゼヴェネル・S・フシュガヴィリ親しい中からはヨシフおじさんとも言われています。投票の時、ヨシフおじさんと入れても問題はありません!」
ちょっとうけた。
「さて、みなさんは今回が初めての選挙だと思いますが、皆さんは投票用紙をもらいましたか?後に回してはいけません、この選挙で国家の未来や外交政策など様々な事が決まるのです。そして、私は今に至るまでの建国後の初代首相として、基礎ノウハウを学び、それを生かす新党を立ち上げました。自由連合党です。政党なんてどこも同じじゃん…とか、思っているそこの貴方!それは間違っています。他党の公約には、反ス連派を掲げる党や、自国の整備は自国で!など馬鹿馬鹿しいことを言っている党があります。
だが、言わせてほしいのは、この国の基礎中の基礎ができたのは皇宮財閥のおかげ。誤解されているかもしれませんが、皇宮財閥はあくまで国際規模の巨大財閥です。中立でもあり発展途上国に手を差し伸べる…それが、皇宮財閥です。
そして、私、我が党の公約それは、この先我が国は皇宮財閥や列強国に対抗できる憲法と法律を作ります。守ります。
ペルシアント王国では、独裁的かつ後世まで苦しめるような法律を作ったせいで、自由を奪われ、崩壊しました。
そんな国家に私はしません。」
白熱した演説途中、後ろにいた補佐官から耳打ちされた。
「国王陛下が到着なされました。」
ほぉ、やっときおったか。
「いいですか!我が国は自由を守ります。どこかのペルシアント王国のように簡単に独裁政権にはさせません!私の公約は国民や国家がこの先苦しまない憲法を作ります。
私は自由連合党は国民の皆様の意思を尊重し、何事にも負けない国運営をいたします。以上です!」
拍手が起こった。
私はそのまま一歩下がり、伍長が上がってくるのを待った。
『では、お次に、レッドヴェーレルリン連合王国初代国王陛下のご挨拶です』
カツカツカツっと、梯子を上る音が聞こえ、ちらりとそちらを見た。そして、吹き出しそうになった。何故かって?だって、梯子からにゅぅっと顔が出てきたら、面白くない?
そして、そんな私の心境は絶対に知らない伍長は、マイクを手に持ち、演説を始めた。
「皆さんこんにちは。レッドヴェーレルリン連合王国初代国王アーゼルベルクトフ・アドレフです。」
民衆はキョトンとしている者が多かった。
まぁ、無理もない。
国王のイメージと私は全く一致せんだろう、思いっきりスーツ姿だもんな。
後から聞いたんだが、この時、伍長も全くおんなじことを思っていたらしい…。似てきたぁ、私ら
「彼、ヨーゼヴェネル首相はしばらくの間、一緒に仕事をしていたが、彼は数多くの功績を残しました。
現在も戦時下ですが異世界へと出向き、体調を崩していた私に代わって講和準備をしてくれました。
それだけじゃない、彼と新国家を作ったとき、私だけではできなかったことなどをやってくれました。
彼は、この国では初めてであろう、新国家として初代首相として我が国の基盤を私と一緒に作ってくれました。
彼は!1流の指導者です!誰にも簡単にできないこと、実行力が彼にはあります。
この国がペルシアント王国に屈しなかったのは、彼の外交力で列強国を動かしてくれたことです。
彼に対し、私は彼の功績や可能性を評価しています。
どうか、どうか、ヨーゼヴェネル首相に清き1票を!」
民衆は拍手喝采だった。
正直、ちょっとだけ、嬉しかった。伍長とはこの世界に来て最初に出会った仲だからなぁ…。それほど、私の事を信じてくれていたのか…。
さて、これだけ私に対するプレッシャーが上がったことだし最初から最後まで国家運営をさせてもらうよ…
私はそう心に誓った。




