♤ 境界へ 0
屍災害の説明も終え、現在の日本の現状もある程度、彼女に教えた。
彼女の記憶はやはり屍災害以前のものしかないようだ。
今後のことを考えていかなければならない。
いつまでも、記憶の戻らない少女をそのままにも出来ない。
「よし!まずは近いうちに大阪特区に行こう。」
「大阪特区にですか?」
「ああ。昨日戻ってきたばっかりなんだけどな。君がきたから少し状況が変わってきた。」
彼女は先ほどの話の後だからか、怖くなるのもしょうがない。
特区はここから外縁の境界までなら徒歩では2日ほどの距離だ。
本来ならあまり頻繁に行き来はしたくないが。
しかし、食料はともかく、彼女の服を含め俺は自分以外の分の日曜品は揃えていない。
それに、この記憶を失った少女には現在の日本を見せた方が良いと思った。。
現実をどう受け取るのかは彼女次第だ。
また、俺自身としてもこの不思議な縁に思う所はあった。
彼女と少し話したでけだが、聡明な少女なのだろう。
彼女がここにいたいと言うのならばそれも構わないと思う。
しかし、俺は自分一人の平穏な時間も気に入っていた。
だから、大阪特区に残りたいと言うのな伝を頼ってやろう。
まずは彼女の体力の回復と、旅支度だ。
彼女自身は先程の水分補給と昼食の食欲をみれば異常は無さそうだ。
精神的な部分はさておいて。
それと彼女の瞳の色。あの瞳は俺の予想どおりなら、複雑な運命を辿ることになる。




