表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第二章完結】モンスター系ダンジョン配信者〜ニンゲン嫌いの僕は、モンスターを布教しながら最強となる〜  作者: おしり炒飯


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/104

第95話 「参戦」

 「では、ガズルさんをお願いします。」


 高松兄妹との戦闘を終え、ガズルさんを集落まで運んだ。重傷だが、手持ちのポーションで一命は取り留めた。


 『待て、モンゴロー…。』


 「ガズルさん、無理しないでください。傷が開きます。」


 『ガフフ、礼くらい、言わせてくれ。…ありがとう、モンゴロー。お主のおかげで、ワシはまだこの世にいる。』


 ガズルさんは優しく微笑んだ。


 「へへ。貸し、ってことにしておきます。」



 ○



 さて、と。戦いはまだ終わっていない。黒山羊討伐に向かったクーガーたちの助太刀に行かないと。もしかしたらパステル☆ナイツとも戦闘になっているかもしれない。いざとなれば僕が、俺が、パステル☆ナイツを――。


 「行くのかね? クーガー君たちの元に。」


 「…ぱんじーさん。」


 気づかなかった。いつの間に背後に?


 「ありがとうございました。皆に襲撃を知らせてくれたのも、負傷したオババを助け出してくれたのも、ぱんじーさんなんですよね。」


 「ひょひょ! まぁの。言葉は伝わらないが、彼らには世話になっておるしの。それに、オイラのパンツを見せつけられる存在がいなくなってしまうのは、悲しいでなぁ。」


 ブレないな、この変態は…。


 「すべて見ておったよ。お主が、モンスター・Xだったんじゃなぁ。」


 …すべて見られていた、のか。


 「…僕を殺しますか? それとも通報しますか?」


 ぱんじーさんは間違いなく強敵だ。だが、ぱんじーさんとは、戦いたくないな…。そんなことを考えながらぱんじーさんを見ると。


 ぱんじーさんはひどく悲しげな表情で。


 「悲しいのぉ、モンゴロー君。そんなことはせんよ。第一オイラは、パンツを、体を見せつけたいだけじゃぞ? それに――」


 パンイチじーさんはニチャっと笑った。


 「お主はオイラの、大事な“変態友達”じゃからな!」


 友達。僕のあの姿を見た上で、僕を友達と言ってくれた。胸の奥で、暖かい光が点ったような気がした。


 …いや、待て。変態友達ってなんだよ!!


 「僕は変態じゃないんですけど!!!」


 「え、変態じゃろ? この前ヌンチャクニキ君とDMで話したが、モンゴロー君が変態であることは視聴者たちの中では共通認識らしいぞい?」


 バ、バカな…!


 「あ、それと。モンゴロー君がボコボコにした高松兄妹も最低限の治療してゲートに放り投げておいたぞい。友人に殺人させるのは、人生の先達として思うとこがあっての...。まぁ、運が良ければ生きてるじゃろ、知らんけど。死んだらラストアタックはオイラってことになるな!」


 い、いつの間に!? ってかどうやって!? ラストアタックってなんだよ!


 「ってことじゃから、これからも仲良くしようじゃあないか、モンゴロー君! ひょっひょっひょっひょっひょ!」


 嬉しいが、素直に喜べないんだけど…!



 ○



 「戦線は膠着してるな。うん? パステル☆ナイツはもう敗北したっぽいな。一人しかいないけど、青色担当と緑色担当はもう死んじゃったのかな?」


 集落を出て平原を駆ける。先行させていた影人形を通して、黒山羊とクーガーたちの戦いの様子を確認していた。


 「しかし、これが黒山羊…。」


 うーん。山羊要素、少なくない???

 

 山羊というか触手の塊というか…。でも、めちゃくちゃキモかっこよくてやばい。はやく自分の目で見てみたい。どんなことを考えていて、どんな趣味嗜好をしているんだろう…!


 是非とも友達になりたい。なりたい、が。おそらく戦闘必至のタイプと思われる。


 「うわっ、あの威力の攻撃でこの程度のダメージかぁ。めちゃくちゃタフだな。」


 ピューマンたちの総攻撃をものともしていない。観察した感じ、魔法なんかを使っている様子はない。おそらくフィジカルと物理的な攻撃力でゴリ押ししてくるタイプ。シンプルながらに強敵。僕とも相性が良いとは言えない。


 「変身、しないと厳しいな。」


 日に二度の変身。初めてのことだが、魔力も体力もまだまだ余裕がある。それにパステル☆ナイツのドローンが生き残ってるようで、戦いに加わったら全国配信されてしまう。正体を隠す意味でも、変身は都合が良さそうだ。


 ドゴォ、ン。土煙が上がっている。


 視界。遠くに、戦場を捉えた。



 ○



 戦えている。戦えてはいるが…!


 『ガルルァッッ!!』


 風、そして黒爪が触手をまとめて数本斬り飛ばした。しかしその触手も即座に再生する。周囲ではピューマンたちが連携して触手を抑えつつ、黒山羊の本体へと攻撃を届かせようとしている。


 しかし。


 火力が、足りていない…!


 黒山羊。圧倒的な耐久力と攻撃力を誇る、純粋なフィジカルタイプ。搦め手のような厄介な攻撃はないが、シンプル故に強い。


 父上はどうやってこんな存在を討伐したのだ! いや、弱気になっている場合ではない。


 我が、継ぐのだ。黒い伝説を…!


 『メェエエエエエエエエエエエエエエッッッ!!!!!』


 黒山羊の絶叫が響き渡る。至近距離で咆哮を食らったクーガーの動きが、鈍る。


 『ホウ、ホウ、ホウ。』


 触手が迫る。パステル☆ナイツにとどめを刺した、太い触手が。


 『しまっ――』


 やられる。眼前が黒一色で染まる。



 否、一筋の、青い光。



 ギャルルルルルリィイイインッ!!! 

 甲高い金属音。



 はためくマント、青く輝く蒼天の鎧。



 「お待たせ、クーガー。」



 『フフ、ガルフハハハハハハッ!』



 ああ、本当に。待っていたぞ、我が友よ。



 『遅いでは無いか、モンゴローッ!!』



 ヒーローは、遅れてやってくる。




作者のおしり炒飯と申します。

どうぞよろしくお願いいたします。


面白ければぜひ、リアクションと評価いただけると嬉しいです。


また、本作カクヨム様にて、先行公開しております。

続きが気になりましたら、ぜひ下記よりご覧ください。

https://kakuyomu.jp/works/822139844400383614

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
まさかのパン爺登場、でも戦わないのね。モンスターXを受け入れたのは何より。モンゴロー変態の自覚無いんだ…。まぁパン爺とは別ベクトルの変態だから、え〜って言うのは分かる。兄弟生きてるの!?兄はグチャグチ…
はぁ?あのゴミ兄妹生かしてるの?もう殺人は経験してるんだから別に良いでしょ?自分達の自慰の為にスタンピード起こそうとしたんだから刑罰的にも極刑だよ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ