第9話 配信!【エッジラビットの耳、どれだけ鋭いのか検証!】
【配信開始】
「こ、こんごろー! モンスター解説配信者の、モンゴローです! 本日は二度目の配信。まだまだ至らぬ点も多いかと思いますが、どうぞよろしくお願いします!」
:一週間ぶりか?
:こ、こんごろー(?)
:なんやそのふざけた挨拶は
:一週間考えに考え抜いたんやろうなぁ
「ちょ、挨拶はもういいじゃないですか! やっぱりこう、印象に残る挨拶があったほうがいいかなって思ったんですよ!」
:それはそう
:かわいい
:はよ戦え
「はい、ってことで今回は前回同様、立川ダンジョンに来ております! 今回のメインターゲットは、エッジラビットです!」
:エッジラビットか
:危なくね?
:遠目から観察する感じやろ
:初見です~、エッジラビット倒すんですか?
「いえ、今回はエッジラビットと触れあおうかな~と思っております。今いるのは立川ダンジョンの第三層ですね。数日前に、エッジラビットの巣穴を発見していますので、まずはそこに向かおうと思います!」
:なんて?
:触れあうって言ったか?
:戦うってことですか?
:こいつの場合、ガチで「触れあう」可能性がある
:まさかね?
:毎度ながら、なんで巣とか見つけてあるんだよ
ビュオオオオオオオオオオオ
:足はっや
:なんか、前回より早くなってね?
:新幹線の車窓かな?
:ドローン君がんばれ
「うわっ! 危ないっ!」
ドォンッ
「いやー危なかった、戦いの跡ですかね? めちゃ大きい穴空いてて転びそうになりました! 咄嗟にジャンプで回避できて、よかったです。」
:飛んだ?
:飛ばなかった?
:ジャンプ…?
:10mくらい跳んでなかった?
:すげぇ音したけど
:ジャンプの音じゃなくて草
:画面から消えたと思ったら、ドローン君が急上昇して草
「はい、ってことで到着しました! あそこ、見えますか? 地面が少しこんもりしていて、そこに穴が空いてると思います! あれがエッジラビットの巣穴です。エッジラビットは基本的に、地下に巣を作るんですね。そこで、オスとメスのペアで共同生活を営みます。」
:こんなんよく見つけたな
:巣を探そうなんて思ったこと無いわ
:出てきたら倒す、くらいの感覚
:それは素人、ある程度モンスターの習性理解してないと、いずれ稼げなくなるぞ
:素人は黙っとれ――。
「そろそろ、この穴に住んでる夫婦ラビットちゃんが顔を出してくれると思いますので、近づいてみましょう!」
:?
:なんのスキル?
:夫婦ラビットちゃん(モンスター)
:エッジラビットって、初心者だとかなり危険なモンスターだよな?
:首とか普通に狙ってくるらしいぞ
:この人、初心者なんですか?
:初心者(自称)
「あ、ほら出てきました。こんにちは~!」
『キュイキュイ』
「あ、また頭かきかきしてますね~。うわ、またマダニついてる。あ、じゃあこのまま抱っこしちゃいますね~。よいしょっと。」
:???
:は?
:何が起きてるの?
:モンスター、だよな?
:モンゴロー、お前マジで何者?
「なんか昔から生き物に好かれやすい体質なんですよ。森歩いてたら、カブトムシとか蝶が飛んできて服についてたり、ハトが肩に留まって寝たり。モンゴローあるあるですね。」
:あるある(ないない)
:この人、普通にすごくないですか?
:テイムスキル、って訳じゃなさそうだよな
:ワイの同級生、エッジラビットに殺されてるんやが…。
:ヒエッ
「うわ、それはご愁傷様ですね…。みなさん、決して僕のまねはしないでくださいね! 普通に死にますから! 一応、配信の概要欄にも注意事項等記載してますので、そちらもチェックしてみてください! ってことで、このままエッジラビットの解説しますね~!」
:なにが、ってことで、なのか
:こうして見ると、普通のかわいいうさちゃん
:やめろ~次から倒しづらくなる~
「エッジラビットの特徴と言えば、なんと言ってもこの耳ですね。この長い耳を刃に変質させ、切り裂くようにして攻撃します。あ、ちょうど刃化してくれましたね。こうしてみると、すごいきれいですよね! 光を反射させて、輝いています。この輝きは光の屈折によって、透明に見えることもあるため、要注意です。」
:どういう仕組みなんや
:しれっともう一匹も出てきてるな
:ほんまに夫婦だったんか
:もふりたい
「耳がこのように変質する仕組みは、スキルによるものとしか説明が出来ませんね…。生物学的なメカニズムなんかはまったくの不明です。エッジラビットのもう一つの特徴は、この脚! みてくださいほら、筋肉がぎっちり詰まっています! エッジラビットはこの脚で強烈な突進を繰り出し、耳の刃で斬りつけてくるんですね。運が悪いと首元をバッサリやられて、そのまま命を落としてしまうケースもあります。」
:なんでそんな危険生物をもふってるんや
:うちのうさぎもふって来る
:ワイは猫もふってる
「では、この刃がどれほど鋭い切れ味なのか、切られて試してみましょう!」
:おいやめろ
:やめとけって
:なんで毎回こうなるんや
:この人何言ってるんですか
:この変態マゾ
:嬉しそうなのやめろ
「いきますよ~! せーの、シュパッ! うわ、すごいスパッといっちゃいました、あ、やばいめっちゃ血出てきました。うわ、すごいやばいうわ~思ったより深くいっちゃった、いててててて、再生再生っと。」
:モザイク貫通して真っ赤なんですが
:うささんの方がびっくりしてて草
:うささん逃げ出してて草
:なんでこの人再生してるんですか
:モンゴローはこの再生スキルを活かして、いろんなモンスターの攻撃を受けてダメージをレビューしてるんやで
:頭おかC
「皆さん、これだけの切れ味ですから、エッジラビットが出現するダンジョンに赴かれる場合は必ずポーションを持って行くか、回復魔法を使える方と一緒に行ってください! まぁ、どこのダンジョンでもこれは一緒か!」
:当たり前です
:当たり前や
:ポーション買う金ないやつは、最低限止血できるもの持って行けよ
:モンゴローとかいう人外より、コメ欄のベテランニキのが信頼できる
:草
「む、むぅ…! ま、まぁ僕は再生ありますし! 便利だなぁ、再生! 再生はいいぞ!」
:効いてて草
:クソガキ
:誰にマウントとってるんやこいつ
:再生マウントええて
:草
「あーもういいですいいです! 次行きますよ、次! 次はゴブリンの村に向かいます! ゴブリンについて解説して行きますからね~!」
:おいまて
:待ってくれ
:ゴブリンはいよいよダメだろ
:バッタとかウサギは100歩譲ってまだ分かる。だがゴブリンはアカン
:あいつらは触れあうとかじゃないだろ
:誰かこいつを止めてくれ
視聴者:62人
作者のおしり炒飯と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
本作、カクヨム様にて、先行公開しております。
続きが気になりましたら、ぜひ下記よりご覧ください。
https://kakuyomu.jp/works/822139844400383614




