第81話 コラボ配信!【コボルトの集落を救えwithクーガー&パンイチじーさん】
「ふぁーあ、よく寝た!」
場所はピューマンの集落。ガズルさん宅の隣家。僕専用に貸してくれているテントだ。寝具なんかはアイテムボックスにいれて外から持ってきた。内装もちょくちょくいじっていて、完全に自分の部屋となっている。
「あ、おはようございます、ぱんじーさん。よく眠れましたか?」
「眠れると思うかの? オイラ、四肢拘束されて地べたに転がされてたんですけど? しかも監視付で。」
「しゃーないじゃないですか。過去の件もあるわけですし。むしろ、ピューマンのみんなを説得した僕に感謝して欲しいですよ。ガズルさんなんて、割と本気で殺そうとしてましたよ?」
「にしたって、これは虐待じゃぞ! 暴力ヘンタイ!」
元気なじいちゃんだなぁ。
「まぁ、今夜以降はちゃんとしたところで寝れるように掛け合いますよ。その代わりコラボ配信ではちゃんと役に立ってくださいね?」
「へいへい、わかりましたよーだ。」
じじいが拗ねてるシーン、マジで需要ないなぁ。
○
「ねぇ、ひどくないかの? オイラ、奴隷かなにか?」
「似たようなものじゃないですかね?」
『ガルフハッ! いい気味だな、ヘンタイ!』
場所は集落の外。縄で縛られたぱんじーさんが、先頭を歩かされている。そう、コラボ配信とは名ばかり。その実態は、ぱんじーさんレーダーを使った探索の簡略化である!
「んじゃそろそろ配信スタートしますよ~。」
クーガー、ぱんじーさん、僕の三人による配信。さてさて、どんな配信になるだろうか? 異色のコラボだし、かなり盛り上がるんじゃないかな…?
【配信スタート】
「こんごろー! モンスター解説系配信者のもんごろーと?」
『ガルゥッ!(クーガーと!)』
「奴隷のパンイチじーさんでーす。」
:こんごろー
:パンイチじーさん!?
:ファッ!?
:なんでぱんじーさんがモンゴローの配信に!?
:カオスすぎるだろ
:配信やめろ!
「えー、詳細についてはパンイチじーさんの配信アーカイブを確認してほしいのですが、ざっくりまとめると、ピューマンの集落で露出行為をしていたパンイチじーさんを捕まえて、人間モンスターレーダーとして禊ぎをさせよう! って感じです!」
「ふぇーん誰か、オイラを助けてくれーっ! キスでもなんでもしてやるぞい♡」
:ヴォエッ!
:一生捕まっとけ
:自業自得
:市中引きずり回しの上獄門
:縛られて気持ちよくなってそう
「さてさて、今日も元気にモンスター解説をしていきます。クーガー、どっちの方向に進む?
『ガロロッ(うーむ、確かこっちにコボルトの集落があったはず。行ってみるか!)
「おっけー、出発! ぱんじーレーダー、起動せよ!」
「了解じゃ! ぶるぶるぶる、あひょひょーん! ビクビクビックン、エクスタシーッ!」
「次そのきっしょいかけ声使ったら、殺しますよ?」
「もぉ~、怖い冗談はやーだぞっ♡ …え、何か言って? え、本気?」
:もうやだ
:どういうコラボ
:モンゴロー、目が笑ってないぞ
:カオスすぎる
:大丈夫かこの三人組
○
「おっ! モンゴロー君、あれじゃないかの?」
「おお! さすがぱんじーレーダー! 皆さん、コボルトの集落を発見しました! コボルトは二足歩行、小型の獣型モンスターでゴブリンと似た生態をしています。ただゴブリンとは違って、こういった開けた環境を好むので、森なんかにはあまりいないんです。」
『ガゥ…。(くそ、まさか我より早く見つけられるとは…。やるな、ぱんじー。)』
:ゴブリンの村に似てるな
:コボルトだもんな
:パステル☆ナイツに栄光あれ!
:ぱんじーレーダーの射程距離えぐくないか?
:数キロ以上手前から反応してたよな
「オイラのレーダーは感度抜群♡じゃからな!」
「ちょっと黙ってくださいねー。む、なんかコボルトの集落の様子、おかしくないですか?」
『ガラガルッ(ああ、いつもならこれだけ近づくとわらわらと出てくるんだが。)』
:レーダーの扱い
:妥当な扱い
:パステル☆ナイツに栄光あれ!
:パステル☆ナイツ最強!
:荒らしか?
:もうコボルトいないんじゃね?
:引っ越ししたのかね
「はい、到着しました。一匹も出てこなかったですね。って、これはっ!?」
「むむ? なんじゃこの姿は。“毛が抜け落ちておる”な?」
『グ、グルル…!(ま、まさか!)』
「疥癬症だ…!」
:海鮮症?
:なんそれ
:パステル☆ナイツ最強!
:パステル☆ナイツに栄光あれ!
:騎士団の荒らしか?
:なんださっきから
:疥癬症か
「疥癬症は、一種のダニによって起きる感染症です。少し前までピューマンたちも、この病気に苦しめられていました。クーガー、たしかコボルトの毛皮を衣類として使うことがあるって言ってたよね?」
『ガウガウ。(ああ、その通りだ。まさか、感染源はこいつらから…?)』
「うん、そうだと思う。とりあえず薬がいくつか余ってるから、彼らの治療しちゃうね。クーガーは感染っちゃうとまずいから、周囲の見張りを。ぱんじーさん、手伝ってくれる?」
「うむ、心得たぞい。」
『ギャ、ギィ…(ゼェ、ゼェ、カユ、アツ、イ…)』
○
「よし、これで大丈夫。建物はすべて燃やしたけど、土魔法で簡単な家を作ってあげたから。」
『ギャ、ギギ…。(ア、リガト…。)』
『スキル獲得:コボルト』
「ひぃ、まさかモンスターに対して医者のまねごとをすることになるとは。モンゴロー君、毎回こんな配信をしておるのか?」
「ん? ええ。今回は特殊ですけど、大体モンスターのお悩みを解決したりしてますね。」
「そうか、なるほどのぉ…。」
「さて、皆さんお待たせしました。コボルト達の治療が終わりましたので、そろそろ移動を、って、なんだこれ!?」
:パステル☆ナイツに栄光あれ!
:☆☆☆☆☆☆☆☆
:パステル☆ナイツ最強!
:パステル☆ナイツ最強!
:パステル☆ナイツに栄光あれ!
:パステル☆ナイツに栄光あれ!
:荒らしだ!
:パステル☆ナイツに栄光あれ!
:☆☆☆☆☆☆☆☆
:パステル☆ナイツ最強!
:騎士団うぜえ!
:モンゴローに裁きを☆
:パステル☆ナイツ最強!
:☆三
:☆三
:モンゴローに裁きを☆
:☆三
視聴者数:14,362人
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スキル:コボルト
①野生の勘
勘が鋭くなる。
②病毒耐性
作者のおしり炒飯と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
面白ければぜひ、リアクションと評価いただけると嬉しいです。
また、本作カクヨム様にて、先行公開しております。
続きが気になりましたら、ぜひ下記よりご覧ください。
https://kakuyomu.jp/works/822139844400383614




