第24話 スレ【悲報】D配信者さん、楽しげにモンスターと戯れてしまう
001:(http://dtube/mongoro/...)
002:AI加工やろ
003:加工乙
004:加工じゃないんだよなぁ
005:モンゴローやん
006:これ加工じゃないとしたら、どういうスキル?
007:テイマー、じゃないよな
008:おそらくだけど、ギルドでも把握してない特殊スキルだと思う
009:それってどんくらい珍しいの
010:宝くじの一等を、二枚抜きするくらいじゃね()
011:えぐくて草
012:こいつ自身めちゃくちゃ強そうだけど、今までどこで何してたんや
013:謎
014:一ヶ月足らずで小規模D攻略、再生、脚力強化、火魔法、風魔法、モンスターと会話するスキルを持っているっぽい
015:めちゃくちゃで草、攻略組にも匹敵するか?
016:二つ名持ちにはまだ及ばなそう
017:どちらにしろ、関係各所から目つけられそう
018:こいつの配信ぶっとんでておもろいから、長生きしてほしいわね
019:歴史を振り返って見ろ、ダンジョン出来てから長生きしてる探索者なんて何人おるか
020:パンイチじじい
021:筋肉ティラノ
022:パンG
023:おさかなさん
024:さかな
025:パンG、筋肉恐竜と魚は殿堂入り
026:あいつらはバケモン、しかし冷静に考えたら結構いるぞ
027:意外とおって草
028:モンゴローもバケモンになってくれ
029:この配信者、この前新宿Dでジャイアントローチの抜け殻を頭から被って喜んでた変態やんけ
030:もうバケモンの仲間入りしてて草
○
「うーん、初めて配信でモンスターに逃げられちゃったな。まぁ、仕方ないか。」
配信を終えた僕は、ドローンの点検や配信設定と録画の確認を行っていた。
そんなとき。
「ジャイアントラットの群れだッ! 俺とタケシが前に出るッ!」
「「了解ッ!」」
外から人の声、そしてその直後に戦闘音が聞こえ始めた。僕は廃ビルの窓枠から、そーっと様子を窺った。
「アタッカーの男性とタンクの男性、斥候っぽい女性に魔法使いっぽい女性の四人か。バランスが良いパーティだな。対するは…。」
対するは、ジャイアントラットが6匹。うち、4匹は体が一回り小さい。もしかしたら、僕がお世話したジャイアントラットの群れかもしれない。
『ヂュヂュヂュヂューーッ』
ジャイアントラットたちは、この若い探索者パーティに次々と倒されていく。剣で斬られ、魔法で焼かれ、大盾で弾き飛ばされる。そして、最後の一匹。
『ヂュ、ヂュ、ヂュァアアアッ!!』
殺された仲間の思いまで背負っているかのような、渾身の突進。
「最後まで油断しないで、相手も命がけよ!」
「ふんっ、俺がどうにか受け止める。ユウキ、トドメを頼む。」
ガィイイインッ!
「ぐぅうううっ! 今だァッ!」
大盾の青年が額に血管を浮かび上がらせながら、全身を使って受け止めた。
「はぁあああっ! 〈スラッシュ〉!」
アタッカーの青年が、勢いよく剣を振り下ろした。青白い軌跡を描きながら、その一撃はジャイアントラットの首を断った。
「よ、よっしゃぁあーーーーーーっ!」
青年達は喜びの声をあげて、仲間達でハイタッチしている。
「…良い、パーティだ。ジャイアントラット君たちも、よく頑張ったね。」
僕は、人間とモンスターが戦っていても、どちらかを助けたりはしない。まぁ、仲がいい人とか、例外はあるかもしれないけど。
この世は弱肉強食。強い者が、生き残る。この自然界の大原則は、ダンジョンが出現してからより、顕著になったように思う。ダンジョンでの、人間とモンスターの殺し合い。モンスターとモンスターの、殺し合い。
人間とニンゲンの、殺し合い。
ふと、再び彼らに目を向けると。
彼らはジャイアントラットたちに向かって、手を合わせていた。
「…なんだ、良い人たちもいるんじゃん。」
そこには、確かにモンスターへの敬意があった。
人間も、まだまだ捨てたもんじゃないかもしれない。名も知らない彼らのおかげで、僕はこのとき、そう思うことが出来た。
○
「死ねッ! 死ねッ!」
「おい、カスミちゃん。そのゴブリンメイジ、もう死んでるぜ?」
そのゴブリンメイジは、モンゴローの配信でも登場した、ゴブリンメイジだった。
「え、あ、ほんとだ。ウケる。ねぇゲン君~、次は~?」
「次はこいつ。ほら、殺しやすいように両手と両足は“引きちぎっておいた”ぜ?」
ドチャッ。
リオの足下に投げて寄越されたのは、四肢を引きちぎられ虫の息になった、ゴブリンソルジャーだった。
「はぁ~、もう服に血が飛んで最悪なんですけど。まぁ、殺すのは楽しいから好きなんだけどね!」
「カスミちゃん、才能あるぜぇ~? さっきから、わざと急所を外して苦しめて殺してるだろ?」
「え、だってその方が楽しくない? モンスターのくせに泣いたりすんの、超ウケるし。」
リオはそう言うと、ゴブリンソルジャーの腹に短剣を突き刺した。
『グギャァアアアアアッ!!』
「きゃはははっ! マジウケる~、おら、もっとキモい声あげろよ!」
リオは突き刺した短剣で、内臓をかき回すようにぐるぐるとねじり上げながら斬り裂いた。
「うーわ、カスミの姐さん、えっぐ笑」
「マジえぐいて! ゴブリンかわいそ笑」
周囲の男達はニヤニヤとしながら、周囲のゴブリン達を淡々と「処理」していく。そし四肢を斬り落とされたモンスターは、生きたままリオの前に引きずり出されていく。
グシャッ!
「あ、殺しちゃった。ねぇゲン君、急に力が上がった感じしたから、またレベルアップしたかも!」
「けっこう良いペースだねぇ。この調子なら、クソオタクなんてカスミちゃんだけでも余裕で殺せるかもなぁ!」
「あは、ゲン君たち、勢い余って絶対殺さないでね? あいつは、あのクソゴローは…。」
「あたしが、苦しめて、苦しめて、苦しめて、殺すんだから。」
作者のおしり炒飯と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
本作、カクヨム様にて、先行公開しております。
続きが気になりましたら、ぜひ下記よりご覧ください。
https://kakuyomu.jp/works/822139844400383614




