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【第一章完結】モンスター系ダンジョン配信者  作者: おしり炒飯


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第23話 配信!【マージクロウと風魔法で遊ぼう!】

 「さて、次の目的地はあそこに見えている鉄塔ですね。新宿D第3層にあるあの鉄塔は、マージクロウの営巣地となっているんです。ダンジョン内で夕方になると、多くのマージクロウがあの鉄塔に帰って行きます。」


 :はえー

 :おい新宿D第3層の鉄塔って、危険エリアだから基本近づくなってHPに書いてあるぞ

 :マージクロウの営巣地とか、死にに行くようなもんやろ。あいつら必ず数匹一緒に行動してて、獲物を見つけたら四方八方から風魔法で切り刻んでくるんやぞ

 :ヒエッ

 :視聴者の探索者ニキたちのおかげで、モンゴローがいかにやばいか分かるな


 「お、さすが現役探索者の視聴者さんですねぇ。そう、マージクロウは基本的に数匹単位で行動します。偵察や遊撃、攻撃など、様々な役割に分かれていて、縄張りに侵入すれば攻撃役のマージクロウ数羽が対象にモビング、つまり攻撃を行います。常に数羽単位で行動しているので、格上の相手にもばんばん、モビングしていくという特徴があります。だから、普通の探索者は縄張りでもある鉄塔に近づかないよう、注意喚起がされているのでしょう!」


 :つまりモンゴローは異常探索者ってことね

 :普通に嫉妬

 :そろそろいろいろなところから目つけられてそう


 「ちょ、怖いこと言わないでくださいよ…。あ、あそこ! 見えますか? 小さい池のほとりで、マージクロウが水浴びしてますよ! ほら、日の光によって黒い羽が緑色に輝いて見えますよね? 風の魔力が関係してるんだと、僕は踏んでます。マージクロウはその名の通り、カラスに近いモンスター。カラスの行水、なんて言葉がありますが、彼らの水浴びも一瞬ですね。」


 :こうして見ると綺麗だな

 :こういう映像、モンゴロー以外には撮れないんじゃない?

 :普通の配信者だったら、戦いに全振りだもんな

 :教育番組

 :ゴキブリからキャンドル作るようなヤツに教育番組なんてやらせんな


 「お、水浴びが終わったようです。あ、注目です! 彼ら、今何をしてるか分かりますか? 実は仲間同士で風魔法をかけあって、羽を乾かしているんです! いやぁ~、賢いですよね。あの魔法僕も使うんですけど、ドライヤーいらないし風量とか微調整できるんでめっちゃ便利なんですよ。みなさんも是非、使ってみてください。」


 :は?

 :お前風魔法も使えるんかい

 :え? ダブルキャスターなの?

 :お前本当はクッソ強いだろ?

 :なんなのこの人


 「僕のことはいいんで、モンスターを見てくださいモンスターを! あ、飛び立っていきましたね。ちょうど鉄塔の方に向かってるっぽいので、彼らについていってみましょう!」


 ビュゥウオオオオオッ


 「はい、到着しました。この鉄塔、最初見たとき東京タワー的ななんかだと思ってたんですよねぇ。鉄塔の中にいくつか、木の枝の塊みたいなのがあるの、見えますか? あれがマージクロウの巣ですね。あ、みんな気づいてこっちに降りてきますね。」


 『グァーッ! グァーッ!』


 :きてるきてる

 :きてる

 :めっちゃ降りてきてる

 :怖い怖い

 :探索者ニキたちからしたら恐怖でしかないんやろうな

 :この光景、場合によっては死ぬ前最後に見る光景ってことよな?

 :こんな大群に襲われたら絶対死ぬ

 :二つ名持ちの攻略勢でも無い限り、この群れ相手は無理だろ


 「みんな久しぶり! 元気にしてた? うわっくすぐったいなぁ、もう! あははは! え、缶詰? 後でね後で! 今日は久しぶりに、みんなで遊ぼう! よーし、みんな僕についてこーい!」


 :なにこれ

 :???

 :ナチュラルに会話してるのはいつものことだし一回置いておこう

 :俺、おかしくなったんかな、人間が野生のマージクロウの群れと楽しそうに戯れてるように見えるんだけど

 :え、モンスターとの会話がいつものことってどゆこと?

 :お、初見か? モンゴローはデフォでモンスターと会話するやで

 :慣れたらそれが普通になるから安心しろ

 :何も安心できないんですがそれは


 「よぉーし、誰があそこの木を風魔法で切り倒せるか、勝負だ!」


 『グァーッ! グァーッ!』


 ズパパパパパパパパッ


 :ヒエッ

 :こんなん食らったら即死やんけ…

 :木がずたぼろになってく

 :怖くなってきた

 

 「次は僕の番ッ!!」


 ズダァアアアアアアアンッ


 「よっしゃー! 僕の勝ち!!」


 :えええぇぇ

 :つっよ

 :一撃!?

 :やっぱり強いんじゃん

 :この前まで戦闘は未経験、とか言ってなかった?

 :この威力があれば、富士でもやっていけると思う

 :マ? じゃあこいつ攻略勢と同じくらい強いってこと?

 :二つ名持ちほどではないけど、めちゃくちゃ強い方だと思う。今までどこに隠れてたんだってレベル。もっと有名でもおかしくない。

 :マジで何者なんだ、モンゴローって



 △



 「すいません、はしゃぎすぎました。続いてのターゲットはジャイアントラット、なのですが…。いませんね、ここが巣になっていたはずなんですが。ジャイアントラットは成長が非常に早いモンスターなので、もう成体になって巣立ってしまったのかもしれません。」


 :モンスターも生き物やしな

 :いくらモンゴローでも、どうしようもないことはあるか

 :呼び寄せたりはできないんか?


 「呼び寄せたりはできないんですよ…。仕方ない、今日の配信前半戦はここまでにしましょう! 本日はダンジョン内で一泊して、夜の探索配信を行う予定ですので、そちらも是非、ご視聴ください!」


 :えぇ…

 :新宿Dって、夜の方がやばいんじゃなかったっけ

 :ダンジョンは大体夜の方がやばいぞ

 :ダンジョンに住み始めたりしそう


 「ダンジョンに住む、ですか…。なるほど…?」


 :なるほど、じゃない

 :なるほど、じゃないが

 :ホームレスD配信者


 「一考の余地、アリ! ってことで、本日はモンゴローがお送りしました。また夜の配信でお会いしましょう! ばいばーい!」


 :ないです

 :ばいばーい

 :乙~


 【配信終了】


 視聴者:324人


作者のおしり炒飯と申します。

どうぞよろしくお願いいたします。

本作、カクヨム様にて、先行公開しております。

続きが気になりましたら、ぜひ下記よりご覧ください。

https://kakuyomu.jp/works/822139844400383614

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