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メンズグループのオーディションに女だけど応募したら、推しと同じグループになっちゃった。  作者: タッピー


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16/18

バライティー

「本日のゲストは人気急上昇中のMystery Pure Colorsの皆さんですー!」

俺達は今、流行っている。

東狐が復帰してから大急ぎで撮った2ndシングル。デビューから3ヶ月でMVを発表し、早くもヒットした。今日はその番宣をしにバラエティの撮影に来た。


最初の企画は、『健康人狼ゲーム』。ルールはシンプルだ。全員でルーレットを回し、当たった二人が「人狼」になる。人狼は足つぼマットに乗りつつ、人狼を隠すだけだ。途中でダンスがあるのが人狼ゲームと違うところだ。罰ゲームは激苦茶を飲んだ上での「全力告白シチュエーション」。


「まじでぇ〜!? 需要ないぜー!」芸人さんの猛烈なリアクションに圧倒されつつも、参加メンバーが発表された。今ノリにノっているからと『にんじんコンビ』こと俺と東狐、そしてクールな朔仁さくじ。そこに芸人チームの刺客3人を加えた計6人での勝負。


「さて、市民4人。人狼2人のルーレット!見られないように引いてくださいねー。」

俺は市民か。足つぼ苦手なんだよー。っぶねー。


「それではー。健康人狼ゲーム___」

「ちょっと待った! 円陣しよーぜ!」

進行を遮って、ベテラン芸人の一人が声を張り上げた。


「誰が人狼か分からんけど、一旦味方の結束を固めようぜ。全員で肩組んで、『勝つぞー!』って気合入れない?」

げっ!円陣はやばい。キャストやスタッフには男装してること言ってないし、ばれるのは避けたい!

断りたいけど賛成ムーブになってる!!!


「参加者集まってー!」

「ほらほら瑛太くんもー。」

っ最悪だー!!!よりによって芸人さんが横っぽい。体格差でバレる気がする!


「肩組もうぜ!」

芸人さんが腕を広げてこちらに近づいてきた。

やばい、密着される!

俺が身構えた瞬間、左右から強い力で肩を引き寄せられた。


「あ、芸人さん! 瑛太は僕が担当なんで。」

東狐が俺の右側に潜り込み、芸人さんの腕をブロックするように俺の肩を抱き寄せる。

「・・・俺、こっちがいい。」

反対側からは朔仁さくじが、無言ながらも断固とした動きで俺の左側をキープした。

結果、俺はメンバー二人にがっちり挟まれる形になる。


「お前ら、仲良すぎやろ!」

芸人さんのツッコミにスタジオが沸くが、俺は冷や汗がでていた。

東狐はこっちを一瞬見て、口角をあげた。朔仁は肩を組んでる手で背中をぽんと叩いた。助かった。一安心だ。

けど、これはこれで肩が・・・肩が痛い!!!


「市民勝つぞー!」

「おー!」


「それではゲームスタート!!!」


「戦いの火蓋は開かれた!朔仁、本当は痛いんじゃないか?」

朔仁・・・!?あのクールな顔がめっちゃきつそうな顔してる!

「どんだけ不健康なんだよっ!ってかバレバレだ!」


「おお。瑛太くん、ナイスツッコミ!」

「もう一旦、会議終わりにして投票しよーや。」

「賛成ー。」

これはもう議論の余地もない・・・。


「朔仁は処刑されました!」

「___いってぇ!てか、早いって。」

おお、珍しくキレてる。大声出してた。


その後、ダンスタイムに入ったものの誰も痛そうではなかった。だが、数回繰り返したことで俺は人狼が分かった。


「もう何回目か分からない会議の時間です!時間の都合上、これで人狼が分からなければ人狼の勝ちとします!」

仕掛けるぜ!助けてくれた恩があるが、戦いは戦いだ!

「東狐くーん。さっきから笑顔だけど、口数少なくない?」

どうだっ!東狐の作り笑顔はもう飽き飽きだし、嘘は見破れるんだよ!


「そんなことないよ。」

東狐の眉がぴくっと動いた。これで芸人さんも分かるかな。

「勝利したのは・・・市民チームだぁ!」


東狐と朔仁は激苦健康茶を飲んでしっかりとバライティーしてたよ。この後はスムーズに収録が進み全てのプログラムをとり終えた。


「カット!お疲れ様でした。」

「ありがとうございましたー。」


「いやー、瑛太くん助かったよ。」

「え、何がですか?」

「さっきのボケ。拾ってくれてありがたあったぜ。」

芸人さんがまた肩を組もうとしてくる。さて、どうしたものか。


「いえいえ、お互い様です!お疲れ様でした。」

芸人さんが手を伸ばしてくる手に合わせて、ハイタッチをする。一瞬、不思議な顔をしたけど笑顔でしてくれた。

「また、どっかで会おうな。応援してるぜ!」

いい人だったなー。肩は組めないけどさ・・・。


「瑛太くんいい匂いしてたなー。あと、朔仁くんも優しかったな。」

「それ思った。てかさ、瑛太くん独特の距離感じゃなかった?」

「まあ、事情ってもんがあるんだろ。個性あるやつが伸びてくんだよ。」


「今の人。瑛太がいい匂いしてたって言ってたよ。」

いつの間にか現れて、耳打ちをしてくる東狐。

「それがどうかしたか?」

「・・・。」

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