ギーシフンケキ島が見えた
6:ギーシフンケキ島が見えた
影地球の兵士たちと地球から来た三人とヤマ君とサクライさんは木造の大きなバスで港まで移動した。港に着くと大きな木造の船に乗り換えた。船内放送でヤマ君がデッキに集まってくれ、と言った。
「今からグループ分けをします。島のあらゆるところから上陸し一刻も早く炎絵の鳥を見つけ出すためです」
全員影地球の兵士で構成される十人ずつの五グループとヤマ君とサクライさんと地球から来た三人と影地球の兵士六人で構成させる一グループに分かれた。
「外はかなり暑いです。今のうちから体を慣らしておいて下さい。島に着くまで解散」
ヤマ君は言った。
「暑~。夏みたいだ、汗が出る」
文は言った。
「夏だよ。オレの名はアデ。ヨロシクね」
「あ、僕は文。よろしくアデ」
アデは坊主頭で小柄だ。
「あち~。暑いな。ア~ア~ア~」
アー助は暑さにばてていた。
「まあこれでも飲め。わしの名はザオだ。よろしく」
ザオの体は半分くらい奇妙な機械で創られている。
「あー。ありがとうございます。オレの名はアー助。よろしく」
アー助はザオから冷水の入った水筒を受け取った。
「うはあ。海がきれいっしゅ。綺麗なブルーっしゅ。うはあ。雲もいい。良いっしゅよ。白い山っしゅねえ」
「オッス。おっさん自然好きみたいだね。私はタチバナ。よろしく」
タチバナさんはショートカットの体育会系の少女だ。
「あ。私はメガネ外人っしゅ。よろしく。自然は良いっしゅよ。自然は心を育むっしゅからねえ」
「Yes!そのとおりよねオッサン」
「いてっ」
文は後ろから打たれた。
「オレはキーポ。力は強いが頭は弱い」
キーポは金髪で背の高い色白の青年だ。
「あ。僕は文。これからは打たないでね。すごく痛いから」
アー助とザオが話していると、目と鼻の大きな娘がやって来た。
「アー助。妻のカトリーだ」
「アー助よろしく。わたしはカトリーとゆいます」
「あ。よろしく」
「カトリーは宇宙娘なんだぜ」
ザオは笑顔で言った。アー助は、半分機械人に宇宙人、お似合いだ、と思った。しばらくするとそれぞれの自己紹介が終わった。
「あれ?影地球の人は六人だったよね。アデにザオにタチバナさんにキーポくんにカトリー。後もう一人は?」
「僕です!」
文の足元から声がした。文が足元を見ると翼の生えた白い子猫がいた。文は驚いて声を上げた。
「僕はテンネコっていいます。よろしく」
「あ~すげえ。話す猫だ」
アー助は感心した。
「変わったネコっしゅねえ。ヨシヨシ」
「テンネコは猫たちの王なのよ」
タチバナさんはメガネ外人の隣にしゃがみこんで言った。
「おりょ。すごいっしゅねえ」
「アー助。あの二人仲いいな」
「ああ」
ザオの機械の右目が、機械音を立てて動いた。
「あったぞ」
ザオは言った。
「何があったんだ?」
キーポが訊いた。
「ギーシフンケキ島だ」
「間違い無いのお?」
カトリーはザオを見上げた。
「だって看板に書いてあるぜ」
「デッキに集合してください。いよいよです」
船内放送でヤマ君が言った。みんなは緊張した表情を浮かべた。




