「一体どうなってんだ」
25:「一体どうなってんだ」
「おかしい。もうとっくに見つかっていいはずなのにな。・・・うーん・・・。テンネコ、動物的カンで何か感じませんか?」
南に向かった列車のなかで少しいらいらしながらヤマくんはテンネコに聞いた。
「はい残念ながらそれらしきネコの存在は感じませんね」
テンネコは一番前の窓から迫る風景をみながら答えた。
「ちっ間違った情報だったのかなどうなってるんだ」
ヤマくんは1人不安になり始めた。サクライさんは最高責任者としてのヤマくんの気持ちが分かっているがどうしていいかわからずただ見守っている。
「何かがすごい勢いで迫ってきてます!3つ・・・ブレーキ!!!!!」
テンネコが叫ぶと同時に列車を操縦していたヤマくんはブレーキをかけた。列車はガコグコ揺れ地面をガリガリ削っている。削れた地面はモウモウと煙り出す。キ・キ・キと列車がとまるころには車体は1mも地面に埋まっていた。
「一体どうしたんだ!?」
少し落ち着いてからヤマくんはテンネコに聞いた。
「僕の動物的カンが止まらないとぶつかると言ったのです。3つのすごい勢いで近づいてくる何かと」
「そうか、その3つはどうなったんだ?」
「この近くにおなじように止まったみたいです。ちょっと様子を見てきます」
テンネコはそういうと窓を開けて外へ出た。パタパタと飛んで何かを探し出した。この辺りは地面に大きな穴やへこみがあり破壊の跡が見られる。その時、左方の空に何かが飛んでいるのが見えた。そしてその何かがこちらへ飛んできたのでテンネコはぶるぶるっと震えた。テンネコはしばらく動けなかった。その何かの輪郭は次第にはっきりしてきて雪だるまのような形をしている。さらに雪だるまの頭から翼が生えているのが分かった。テンネコは、あ?!と思った。
「ようテンネコ一体どうなってんだ?」
「バグンどうなってんのかなあ一体」
「どうなってんだ。東に向かったザオ達や北に向かったアー助たちの列車っも近くに止まってたぞ」
「え!?そうなの。一度みんな集まってそれぞれの話をきいたほうがよさそうだね。ヤマくんに言ってくるよ」
「ああ」
テンネコはひこひこ飛んでヤマくんのところへ向かった。バグンは小さい白いネコが飛んで行くのをしばらく見ていた。そしてコキッコキッと首を鳴らした。
数十分後、東西南北へ向かった者達は集まりそれぞれの話をした。話はこうだ。東西南北へ向かった者達はそれぞれがシュガー・リョウの手下のネコを見つけられないまま走り続けた。そして出発した地点のちょうど裏側まで進んでそれぞれが出会ってしまったというわけだ。ヤマくんは黙って堅く目を閉じている。
「あの情報は、・・・4匹のネコはいったいどこにいるんだ」
しばらく後でヤマくんはそう言った。キーポはぶつぶつ言っている。アー助は文はどうしているかなあと思った。5分くらい静かな重い時間が流れた。
「空だ!!!」
ザオとテンネコとバグンは叫んだ。動物的カンと機械は何かを感じて。




