解放
19:3・解放
僕の周りの人は少しづつ弱っていった。黒い風に吹かれて。僕の事を友達として認めてくれた3人の仲間も今はその親によって僕と会うことを止められた。でも、その方がいい。そろそろ一人にも慣れてきたし、僕のせいで仲間を弱らせるのはイヤだから。バアちゃんはどこか他の家に移って行った。今はカアさんと2人で暮らしている。だけど、カアさんは黒い風のせいでかなり弱弱しくなっていた。僕は8歳になった。
僕はいつものように泳いで30分の無人島の砂浜に寝転がって黄色く光る太陽を見ている。ビュヒヒヒュー!ヴィヒュウー!!!砂が舞う、ザラザラザラ。くそ!また黒い風のせいだ。そして黒い風は語り出した。
「オイ!リョウとっととオレを解放しろ!ボケ!!」
「また、お前かよせよもう。うるさいぞ。しつこいぞ。消えてくれよ」
「バカか!消えれるかっボケェ!オレもお前も共に生まれ共に生きることになってんだ」
「くそ」
「ケヒヒヒヒヒ。ウケケケケケ。それより今日は話がある。・・・・・。お前のカアさんの弱りようをオレは知っている。ウカカカカカ」
「お前のせいだろうが!何言ってんだ!!」
「ばかーーーーーか!!!オレとおまえは常に共にあるんだ。オレのせいってことはお前のせいってことにもなるんだアホ!アホ!アホ!ウケケケケケ」
「く・・・」
「そう、そう、そうだった。あのな、あのカアさんの様子じゃ・・・う~ん。ウケ。ウケケ。そろ、そろ、死ぬ、な。ウ、ウ、ウ、ウケケケケケ」
「え、は・・・」
「ウケケケケケ。ケヒヒヒヒヒ。まあ、でもオレを解放しさえすれば・・・う~ん。きっと、たすかるな。オレが今他人をキズつけるのは、オレ自体がお前が無意識のうちにオレを縛っているせいで自分自身をうまくコントロールできないからだからな~。ウカカカカカ。ウカカカカカ。まーいーけどね。カアさんが死のうがどうしようがね。ケヒヒヒヒヒ。ケヒヒヒヒヒ」
「く、本当だろうなあ?その話」
「オウ」
「・・・・・。・・・・・。・・・・・」
「オウ」
「お前を解放したらカアさんをキズつけないと誓うか?」
「オウ」
「・・・で、どうすればいいんだ?」
「クケ、クケ、クケ、それは、まかせろ。いくぞ。二つの意識は望む。一つの意識となることを・・・。クイーテ・チオ・ニ・ローク!!!永遠の源、黒の森へ我らを導けい!!!!
「うっうっうあーーーーー!」
僕は目玉が暗闇の中に落ちて行くのを感じている。ヒューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。




