黒い風は語り出す
19:2・黒い風は語り出す
「ウケケケケ、ケヒヒヒヒ。オイ。リョウ、オレを解放しろ」
黒い風は言った。
「な。なんだよお!?どっからだよお!?」
シュガー・リョウは驚いた。
「オイ、リョウ、ボケかテメエ、風だよ。黒い風だ。ケヒヒヒヒ」
「え、なんでえ!?なんで風がしゃべるのお!?え、うあーん!こわいよおー!!!カアさーん!!!!!」
§
なんでぼくの身体は黒い風に包まれてるのお?なんで黒い風はしゃべってぼくをおどろかすのお?解放しろ、解放しろって解放って知らないのに、知らないから出来るわけないのにい!
§
「泣かないのよ。だめよ泣かないの」
カアさんはなだめた。
「うあーん!あーん!ええーん!」
シュガー・リョウは泣いた。
「泣かないの、強くならないとだめ、泣かないのよ」
「うあーん!あー、あーーーん。えーーーん!」
「さあ、話してみて。何があったの?」
「うあーん。う、う、う、・・・こ、こわいこと!あーん。あーん。ああーーーーーん!」
「泣かないのもう怖くない怖くないでしょう」
「えーん!え、う、う、う、こ、こわくない、う、う、う、う、う、う、も、もう泣かんよお。う、う、う」
「そうよ。リョウはそんな弱い子じゃないって知ってるのよ。リョウは泣き虫じゃないもの」
「う、う、う、うん、泣き虫じゃない、う、う、う」




