第8話「檻と朝日と作戦会議」
異世界に来て始めての朝を迎えた。
異世界でもやっぱり朝日は綺麗だ。
唯一残念な点は、
木製の檻の中から見る景色だと言うこと。
結局昨日は喧嘩をしてしまい作戦が練れなかったが、雨降って地固まる。多分結束力は高くなった。
うん、高くなったことにしておこう。
犬が正座しているのが絆が深まった証拠だ。
そんな絆の深い俺たちの中で1番に話を切り出したのは三角州だった。
「それでどうするんだ?」
「うーん、毒ガスは不死の三角がくらっても死にはしないだろうしポテチ袋を俺が使うのは確定として…」
「ちょっと待ってくれ。」
何かおかしいところでもあっただろうか。
「どうした三角。」
「どうもこうも痛みは感じるんだぞ?もちろん苦しさも。というか三角って略すな。」
「それが?」
別に死なないならいいと思う。
「それが?じゃねぇよ!人の心という物をお持ちでない?」
「いや2人が生き残るためにはしょうがない」
別に死なないならいいと思う。
何か間違っているだろうか。
「いや、実際死なないやつを守るのは意味がないじゃん」
「というか不死身とかそういうやつって大抵痛み我慢できるくない?どこぞのヒーロー作品に出てウルーー」
おっと、これ以上言うと著作権的にまずい。
「いや、そいつが頭おかしいだけだろ!普通に痛いのは嫌だろ!苦痛とかも!」
「不死身なんだから我慢してくれよ。一回だけだし。」
実際そうしないと俺が死ぬ可能性がある。
「……しかたない、俺もどっちにしろ助かるわけだしそっちが使っていいぞ」
すっごい嫌そうだけどまあしょうがないよね。
「ありがとう。」
「どういたしまして。」
なんだこの小学生みたいな会話。
それよりも気になっていたことがある。
「そういえば塩素ガスがそんなに村全体を覆うとは考えられないし、残党が出るんじゃないか?」
「そうだよなぁ……残党がいると厄介だな。」
「何か騒ぎを起こして人……というかゴブリンを集めるとか……?」
我ながらIQ300くらいありそうな作戦だ。
「たしかに!集めて一気に倒せばいいか!」
この三角も認めるくらいの名案だ。
「でも問題はどんな騒ぎを起こすか。」
何か使えるスキルを持ってないか一応確認しておきたい。
「ちょっと三角州動くなよ?万片物検索。」
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〈解析結果〉
河上天治(三角州) LV16
種族:人間(転生者) ジョブ:未定
スキル:永劫之生命 LV16 起死回生LV8
図鑑説明:空から落ちてきた別世界からの転生者。
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「なんかエターナルライフとかめっっちゃかっこいいじゃん。というか起死回生ってなんだこれ……。」
AIが、まだ少しふらつきながらこっちに来た。
「起死回生は瀕死の状態で生き延びることで手に入るパッシブスキルだね。主な効果は瀕死状態での自動回復とか。」
「へー……AIがようやくまともに役に立った。」
「今まで役に立ってなかったと?」
「逆に今まで役に立ってたと思う?」
「もちろん思います。」
「まだ寝てるの?」
「いえ、バッチリ起きてますね。。」
「じゃあ寝て言え。」
「何が寝言だって。」
「「あっはっはっはっ」」
このAIはちゃんと立場をわからせたほうがいいと思う。
----「犬の姿だと殴るのに少し躊躇っちゃうなぁ……。」
「それこそ寝言でしょう……こんなにボコボコにしてるんですから……。」
漫画のようなたんこぶをつけたAIが文句を言ってきた。
漫画風のたんこぶができてるのはAIの力なのだろうか。
というか躊躇いはした。
一応。
ただそれ以上に怒りが大きかっただけだ。
「終わった?」
少し呆れながら三角州が聞いてきた。
「ああ、終わった。で、話の続きだけどお前はレベル16で最悪雑魚ゴブリンだったら倒せると思うんだよ。」
「確かにね。ちなみにお前は?何レベル?」
「それはハゲに『髪の毛ある?』って聞くのと同義だぞ。」
そう、俺はたった10レベル。
「あ、ごめん。」
「わかったならいい。」
これでも俺は傷ついてる。
「話の続きな?まあ雑魚なら倒せるだろうけど多分デカブツと魔法使いが生き残ってたら結構きついと思うんよ。だからその2体を引き出す。」
三角州は頭を掻いて考えてたが、わからなかったようで聞いてきた。
「いや、どうやって?」
「簡単な話だよ。」
そう、すごい簡単な話。
「お前の処刑をさせる。」
「「は?」」
AIと三角州がアホみたいな顔でこっちを見てきた。




