表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/45

44)お目付け人


 おっちゃんの叫び声をBGMに空を見上げる。もちろんサツキちゃんに入ったまま。

 病室の窓から眺める空は四角く切り取られ、見える景色は限られていた。でも、賑やかな場所ここから晴れた空を見るのはなんだか格別だった。

 気分良く空を眺めていた私は、だから知らない。そう、知らないったら知らないのだ。

 未だ絶賛!? お仕置き中なおっちゃんが病室の床を半分だけすり抜けつつ、マキ夫人の持つハリセンから逃れようとしていても。


 日頃は優雅で上品なマキ夫人が華麗に捌くハリセンを手ににっこりとほほ笑んでいようとも。知らないんです。

 アツ娘さんには悪いのですが、現在の状況が治まるのがいつなのか分かりません。

 それまでの間は普通にサツキちゃんママのお見舞いをしていただけると幸いです。はい。いやですね。だから今はこっち見ちゃダメですよ。

 ほら、サツキちゃんパパというレアなお方も居るんです。

 お知り合いなら懐かしいでしょ。ねっ、ね??

 このままだと無理に来てもらったはずなアツ娘さんが気の毒すぎるので、無理にでもサツキちゃんママさん&パパさんとの交流を持っていただきたい所存です。

 だってこの病室に入るのだって大変なはずですから。

 あれ? 皆さん忘れていませんよね。ここまだまだ厳戒態勢ですよ!?

 幽霊な皆さんに呼び出されたまま放置気味だったアツ娘さんでしたが、生きた人間との交流をしていただきましょう。


 閑話休題。

 はい。お待たせしました。ようやく幽霊・・一同との会話が出来そうなんです。

 ――ええっと、色々と曖昧でごめんなさい。



 そこで分かった事実!?

 私から見るとアツ娘さんは幽霊な一同と自由に話しが出来、まるでその筋の“専門家”のようです。が、これって“妊婦”な時のみ・・の特殊な状態だそうで出産後は徐々に弱まっていくそうです。

(ちなみに18話にもこの辺りのことが・・・・・・ちょっとだけ載っています)


 で、もともと霊力的な資質は高かったようなんですよ。アツ娘さんは。

 ですが修業?なんかは特にはしていないそうで、う~ん。 えっ、じゃ。私のような現象について何か――って、残念ながら心当たりには無いそうです。

 ああ、そう簡単な話しじゃないってことですよね。

 でもこのまま“サツキちゃんとずっと一緒” キラン☆ なんて出来ません。

 さてどうしましょう?? 本当にどうすればいいのか解りません。困ったわ、なんて優雅に言ってはみたけれど誰も答えを持っていないようです。


 まぁ、おっちゃんもマキ夫人も忙しくって私の『困ったわ』に構っていられないようですし。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ