踏み出した気持ちを 2
手がかりは、夢の中にある。
まずは夢の場所。
学校の教室、実家の近くの商店街、そして、実家の俺の部屋。
【夢の死神】に関することでは。
被害者は神代女子高出身、知りうる限り皆意識不明、入院先は神代総合病院。
関わりあるかわからないが。
あの吐き気のする夢で見たイジメの一部始終。
そして、姿なき誰かからの警告。
「まずは解ってることから始めるか。」
久々に訪れた商店街。
8年ぶりに来たが、変わらぬ見慣れた景色を歩きながら、クレープ屋を探す。
しかし、その場所にあったのは、違うカフェだった。
仕方がない、っと隣の美容院に入る。
「いらっしゃ……あら、滝沢くんじゃない。」
声をかけてきたのは、同級生の母親だ。
長年、ここで小さな美容院をやっている。
「お久しぶりです。すみません、ちょっと聞きたいんですが。」
「あら、何かしら?」
「隣にあったクレープ屋、いつなくなったんですか?」
同級生の母親は、んーっと首をかしげる。
「確か、10年前かしら?どうしたの?急に。」
「いえ、ちょっとあの味が忘れられなくて。近くに寄ったので食べたくなって来たらなかったんで。」
そうなの?と笑いながら、同級生の母親は話す。
「あの店のご主人、確か、娘さんが居てね。店を辞める直前に、引っ越ししちゃったのよ。」
「そ、そうですか。残念です。」
「娘さん、神代女子高に受かって喜んでたのに、すぐ引っ越しになって、転校しちゃったのよ。」
出た、神代女子高出身者。
「あそこの女子高って人気だったんですか?」
「制服がかわいかったしね、あそこで服飾や栄養学科に入ると、就職率も良かったからね。」
うちの子が女の子だったら、私も行かせたわ。なんて同級生の母親は話した。
「ありがとうございました。せっかく地元来たんで別のとこで飯にします。」
「そう?うちの子に会ったら、帰って来るように言ってね。」
そう言って同級生の母親は手を振って、見送ってくれた。
神代女子高出身者には、何かあるんだろうな。
次は、実家の方へ行くか。




