ひとときの楽しい夢
気づけば、今度は夕暮れの町。
実家の近くの商店街だった。
「何してるの?」
今度は俺が声をかけられた。
見ると、彼女だった。
とっさに制服を見る。
よかった、神代女子高の制服じゃない。
でも、どこの高校の制服かはわからない。
何を勘違いしていたんだ?
「何にしようかなって。」
目の前のクレープ屋を指差す。
「甘いのがいいじゃん。私はイチゴチョコクリームが好き。」
「サラダ系も捨てがたいな。」
悩みに悩んで、バナナチョコ生クリームにした。
彼女はイチゴチョコクリームだった。
近くの公園で食べながら話をする。
「こないだ遊んだゲームがね。」
と聞くとかなりレトロなゲームの話をする彼女。
「レトロゲーム、好きなんだ。」
「うん。新しいゲームとか解らないから。」
少しうつむいた彼女に、俺から最新のゲームが載ってる雑誌を渡す。
「いいの?」
「後で返してね。」
嬉しそうに中身を見る彼女。
楽しげに笑う彼女が、なんだか可愛い。
そして、懐かしい。
懐かしい? 本当に?
「あっ。」
彼女は雑誌を返して、立ち上がる。
「時間だよ。」
「待って!」
そう言って去ろうとする彼女の腕を捕まえる。
「また、会えるかな。」
ビックリして振り返った彼女。
泣きそうな笑顔になっている。
「会ってもいいの?」
「もっと話したい。今度はまたゲームしよう?」
スマホのアラームが鳴る。
枕の下にあったスマホを操作してとめる。
ベッドから起き上がり、眠たい頭で思い出す。
「やばい、可愛い。」




