近づく足音 3
実家から家に帰る道の途中で、ワインの専門店に寄った。
新しいワインを開拓するためだ。
「いらっしゃいませ。」
それだけ言うと店員はレジ作業に入る。
この店は、いらないうんちくやオススメワインと言う名の押し付けをしない。
静かに選べるから、気に入ってる。
一巡して、気になったものをチョイスして、店員を呼ぶ。
「こんにちは。」
「前回買ったのがこれで、この中でこれに近い味わいはどれですか?」
店員は迷うことなく、一本のワインを手に取る。
「こちらはそちらよりも甘めですが、味わいは近いです。」
「じゃ、これを。」
会計を済ませ、専用の手提げにいれてもらう。
「ありがとうございました。」
家に帰って、早速ワインを冷やす為に冷蔵庫に入れる。
次に溜まっていた掃除や干していった洗濯を取り込んで畳む。
スーツやワイシャツにスチームアイロンをかけ、ハンガーにかける頃には、夕方になっていた。
「早めに夕飯にして、ワイン飲むか。」
新しいワインの為に、さっさと夕飯を済ませ、いつもは帰宅する時間に風呂に入る。
「さて、飲みますか。」
慣れた作業でワインのコルクを抜く。
匂いを確認。んー、いいな。
グラスにワインを注ぐ。
軽く一口。
好みに合ってたので、グラスに多目に注ぐ。
あー、いいな。これもお気に入りにしとくか。
その後はゆっくりワインを堪能する。
程よく酔い始めたら、買ってきた本を読みながら、アプリを起動。
"【夢の死神】に狙われたのは、元女子高生!?"
ポイント稼ぎの広告には、某女子高出身と書かれていた。
同期の言ってたことが出回り出したようだ。
そろそろ寝るか。
そう思って、ベッドに入る。
会えるかな、あの子に。




