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#114 はじめての料理

先日評価送ってみてと書いてみたところ、ちょっとポイント増えました!

送ってくださった方、ありがとうございます♪


これを見るに、評価を送る習慣がある人は既に送ってくれてるんだなと分かりました。


もし習慣が無い方で、送ろうか悩んでる方は気軽に送ってくださいね!

僕を始め、評価やブックマーク、感想が送られてきて嫌な顔する人は99%いないので^ ^

「……帰りたくないわ」



 現在、日もほとんど沈んだくらいの時間帯。


 ビフレストのパーティーハウスのリビングでは、ムスッとした顔で不満を呟くミーユイアがいた。


 どうやら、カスミとの楽しい時間が終わってしまうのが心の底から嫌なようだ。


 王族として大人顔負けの立ち振る舞いを身につけているミーユイアだが、実際はまだ12歳で普通に子供だ。


 友達と遊んでて帰りたくないと思う気持ちが強くなってしまうのも仕方ないことだろう。



「こちらとしては全然居てもらって構いませんが……」


「でも、本来は夕方までって話で……」



 今回の訪問に当たって、前もってやりとりしていた手紙では、昼前から夕方までお邪魔するという話だった。


 なので、迷惑かもしれないとミーユイアは思っていたようだが、カスミ的には全然居てもらって構わないし、たまたまリビングに来ていたクリスタに目を向けると、構わないといった感じで頷いてくれた。



「じゃあ、これから夕食の用意をするので、夕食を共にして解散という形でどうでしょう?」


「いいのっ?」


「はい。 丁度今日の夕食は大人数向けのものを作るつもりだったので。 あ、でも、ユイ様にはあんまり馴染みがない料理なんですけど」


「用意してくれるだけでもありがた過ぎるわ。 それに、馴染みのないものの方が嬉しいまであるし」


「分かりました。 じゃあ、用意しますね」


「ありがとうカスミ! 大好きっ♡」


「わっぷ!」



 自分のわがままを嫌な顔一つせず受け入れてくれたカスミに、ミーユイアはぎゅーっと抱きつきながら感謝を伝えてきた。


 そんなミーユイアの抱擁にあっぷあっぷしながらカスミが応えていると、視界の端で護衛騎士の2人が密かにじゃんけんをしていた。


 そして、恐らく勝った方が小さくガッツポーズをし、負けた方が肩をガックリ落としながら、クリスタに断りを入れて転移陣が置いてある部屋に入っていった。


 恐らく、ミーユイアの帰りが遅くなることを王城に戻って伝えに行くのだと思われる。


 それに対してカスミはお勤めご苦労様ですと心の中で敬礼しつつ、ミーユイアの抱擁からやんわりと抜け出して夕食の準備に取り掛かっていく。


 

「何を作るのっ?」



 そんなカスミを追いかけるようにミーユイアもカウンター席にやって来て、カスミのいるキッチンを覗き込んでいく。



「実は新しくレネさんに作ってもらったものがあって、今日はそれを試しに使って串焼きを作ろうと思ってます」


「串焼きって、街の屋台とかで売ってるものよね?」


「そうですね」


「いいわねっ! 憧れあったの、ああいう料理!」



 基本的にテーブルマナーがあるような食事しか取ってこなかったミーユイアなので、手で摘んで食べる串焼きなどの料理には逆に憧れがあるらしい。


 それを聞いたカスミは、これ幸いと冷蔵庫や収納ポーチから様々な食材を取り出し、下処理を始めた。


 ちなみに今回は、屋台で売っているようなバイソン肉を刺したものだけではなく、コッコの肉を使った焼き鳥や、ハンソンの街で買ってきた海鮮、あと野菜なんかも使って色んな種類の串焼きを作るつもりだ。



「カスミ、私も手伝いたいわっ」


「えっ」



 そうして串焼きの準備をしている中、ミーユイアがそんなことを言い出した。



「うーん、気持ちは嬉しいんですけど……」



 カスミとしても、手伝ってくれるというミーユイアの気持ちは非常に嬉しい。


 だが、一国の王女であるミーユイアにそんなことさせていいのかという気持ちもあり、カスミはミーユイア傍付きのメイドと護衛騎士の方へ目を向けた。


 すると、メイドも護衛騎士もうーん、と悩む素振りを見せていた。



「だ、だめかしら……?」



 そんなカスミ達の様子を見て、しょぼんとミーユイアは肩を落としてしまう。

 


「……じゃあ、ライスの準備と、串打ちを少しお願いしてもいいですか?」


「……! ええ!」



 そんな悲しむミーユイアを見たくなかったカスミは、怪我する危険がないことをやってもらうことにした。


 もちろん絶対はないので、メイドと護衛騎士もミーユイアの見守りとして一緒にキッチンに入ってきた。



「まず、料理をする時はしっかり手を洗います」


「分かったわ」



 それからまず、カスミはミーユイアに手を洗わせて、その間にライスをボウルに入れ、それをシンクに置いた。



「洗ったわ!」


「そうしたら、ライスの研ぎ方を教えますね。 ライスには表面に目には見えない汚れやぬめりが残っているので、これを水で洗って落とす作業です」



 カスミはそう言いながら、ボウルに水を注ぎ、手で素早く研いでミーユイアにお手本を見せてあげた。



「まぁ、水が白くなってきたわ」


「これがさっき言った汚れとかぬめりですね。 こうなったら一度白くなった水は捨てて、あと何回かこの作業を繰り返します。 そこまで水が白くならなくなったらOKです」


「分かった、やってみるわ!」



 一通りの流れはカスミがやってみせたので、ミーユイアにバトンタッチして、ライス研ぎを実践してもらう。



「わ、粒々してるわっ」


「そうそう、上手ですよ」



 すると、お手本を見せたおかげか、ミーユイアはしっかりとライスを研ぐことができており、白くなった水もライスがボウルから溢れないように慎重に捨ててくれた。



「ふふ、ちょっと楽しいかも」


「それは良かったです」



 その作業を丁寧にミーユイアは何度か行ってくれ、水も白くならなくなってきたところで止めてもらった。



「まだちょっと白くなるけど、もういいの?」


「はい。 あんまり研ぎすぎても粒が割れちゃったり、旨みや栄養まで落ちちゃうので、このくらいで大丈夫です」



 そうしてミーユイアが研いでくれたライスを、炊飯器の釜にセットし、規定量の水を注いでミーユイアに炊飯開始のボタンを押してもらった。



 ――ピー



「これで一時間くらい待てば食べられます」


「あのライス一つ作るのにも、手間と時間がかかるのね」



 一応、一瞬で炊くことも今使っている炊飯器ならできるが、他の料理の準備に今回は時間がかかるし、ミーユイアに本来の料理時間を教えてあげたいので、時間をかけてライスは炊き上げることにした。



「そうしたら、串打ちもやってみましょうか」


「ええ!」



 そして、今度は今日のメイン料理にミーユイアと共に取り掛かっていくカスミなのであった。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます!

まだ送ってない方は★★★★★評価やブックマーク、いいね等を送ってくださると嬉しいです!

作者の執筆のモチベが上がりますので!

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